2015年02月02日
L.anceps v.delicata 'H&R'×self
L.anceps delicata 'H&R'×self(レリア アンセプス)が咲きました。
我が家のアンセプスの中には、まだ1度も咲いたことのない個体('KG gerrero')もあるのですが、この個体は毎年咲きます。
実生だから咲きやすいのかもしれません。
花の大きさは7.2×9.1cmです。
てか、ゲレーロの咲かないっぷりは一体何なんでしょうねw
この個体は毎年確実に咲いてくれるので、今年はどこまで花茎が伸びるのか試してやろうと思って、昨年より温かい場所に置き、水をジャージャーあげてみました。
なんでそんなことをやろうと思ったかというと、「温度を低めにして、水を辛めにすると花茎があまり伸びない」という仮説を逆説的に立証するためです。
結果、遠近感により写真だと分かりにくいですが、やはり今までで1番伸びた気がします。
前回の花径の長さは計測していないので目測での比較となりますが、前回より更にお邪魔に、扱いにくく、支柱を立てないとどうしようもないくらいなので、きっと前回より伸びているのですが、数値で比較出来ない為断定できません。
ちなみに、今回は約62cmでした。
そういう訳で、アンセプスは花茎が伸びている時期に温度低めで水辛めにすると花茎が伸びにくく、逆に温かめで水多めにすると花茎が伸びやすいのではないか、と思うのですが、まだ仮説から抜け出せません。
しかも、我が家の1個体で試しただけなので全てに共通するかは分かりません。
これが明らかになれば、例えばパフィオ等の花茎を伸ばしたい時や、短めにしたい時などに応用できる可能性があるのではないかと期待しています。
以下に記載する内容は、恐ろしいことに全て私の妄想です。
筋金入りの中二病なもので、、、
そもそもアンセプスに限らず、植物の花茎の長短に関する性質は、自生環境とポリネーターとの関係の中で進化した結果ではないかと考えます。
アンセプスに関しては、花茎を長く伸ばさなければポリネーターを介して受粉できない状況にあった(短いものは子孫を残せず淘汰されていった)、のではないかと思います。
これは、他の背の高い植物や派手な色彩、強い芳香を持った花等のライバルが多かったから、とか、そもそもポリネーターが限局的で絶対数が少なかったから、などの理由が考えられます。
ここで、アンセプスは自生地ではほぼ直射光下に自生しているそうなので、背の高い植物に囲まれて進化したとは考えにくいです。
よって、近辺にポリネーターにとって魅力的な植物、つまりアンセプスのライバルがいたか、ポリネーターが限局的だったのではないかと考えます。
ところで、我が家ではアンセプスの花茎は必ず窓の方、つまり最も明るい方角に向かって伸びます。
たいていの花は太陽に向かって花茎を伸ばして咲きます。
これは、光があたっていない側の細胞がより早く成長する光屈性という性質のためで、植物ホルモンの1つであるオーキシンが関与するそうです。
おそらく逆光よりも、花全面にきちんと光があたった方が、ポリネーターに存在を認識してもらい易くなるのでしょう。
さて、アンセプスがほぼ直射光を受けながら、太陽に向かって花茎を長く伸ばして、中輪の花をある程度の輪数を付けて、微香で咲く性質は、ポリネーターの嗅覚より、視覚に訴えている気がします。
これはポリネーターの行動範囲が広い、つまり飛行系のポリネーターをターゲットにしているのではないかと推測します。
そのような状況が影響して、アンセプスは花茎を伸ばして目立ったり、風で揺れることでさらに気付いてもらいやすくしたのではないでしょうか。
花茎が伸びるためには細胞分裂を繰り返さなければならないと思うので、エネルギーをかなり消耗する気がします。
未熟な株は消耗を抑えるため、花茎をあまり伸ばさないようにほどほどでコントロールしたいものです。
このエネルギーは、バルブや葉に蓄えられた養分や、光合成によって賄われているのではないかと考えます。
光合成には、水と二酸化炭素と光と温度(あと微量のミネラルとか?)が重要だった気がします。
よって、花茎の長さをコントロールするには、水と温度以外に、光の調整も重要なのではないかと思います。
きちんと光合成ができるように、明るい環境に置いてあげた方が、花茎が伸びるのではないかと考えます。
蛇足ですが、折角の光合成をフルで稼働させるためには、植物体自体の活性が必要だと思うので、やはりある程度の温度は重要な気がします。
そういう訳で、アンセプスを通して直感した、蘭の花茎の長さをコントロールするための私なりの仮説は、
「生育期に株をきちんと充実させ、花茎が伸びている時期は温度が高く明るい場所に置き、水を多めに与えて管理すると、花茎が長く伸びる。
逆に、花茎は短くして消耗を抑えつつ花を確認したいときは、温度が低く暗い場所に置き、水を少なめに管理すると良い。」
です。
他にも、他の植物ホルモンの影響とか、個体毎の性質(variety、遺伝的要素)も関与しているような気がするので、花茎の長さは温度や水や光だけで決まる訳ではないと思います。
しかし、我々が恣意的に最もコントロールしやすい部分は温度や水や光なので、この関係が明らかになれば、さらに蘭を咲かせたいようにコントロールできるのではないか考えています。
突飛なことを書いてしまったので、もしこれが全部間違っていたら大変申し訳ないのですが、何か分かったらまた報告したいと思います。
L.anceps var. Guerrero
ちょっと咲きにくいと言われていますが、ancepsの中で最も美しい色彩といわれています。
我が家のアンセプスの中には、まだ1度も咲いたことのない個体('KG gerrero')もあるのですが、この個体は毎年咲きます。
実生だから咲きやすいのかもしれません。
花の大きさは7.2×9.1cmです。
てか、ゲレーロの咲かないっぷりは一体何なんでしょうねw
この個体は毎年確実に咲いてくれるので、今年はどこまで花茎が伸びるのか試してやろうと思って、昨年より温かい場所に置き、水をジャージャーあげてみました。
なんでそんなことをやろうと思ったかというと、「温度を低めにして、水を辛めにすると花茎があまり伸びない」という仮説を逆説的に立証するためです。
(今年の花茎の様子)
(昨年の花茎の様子)
(2年前の花茎の様子)
結果、遠近感により写真だと分かりにくいですが、やはり今までで1番伸びた気がします。
前回の花径の長さは計測していないので目測での比較となりますが、前回より更にお邪魔に、扱いにくく、支柱を立てないとどうしようもないくらいなので、きっと前回より伸びているのですが、数値で比較出来ない為断定できません。
ちなみに、今回は約62cmでした。
そういう訳で、アンセプスは花茎が伸びている時期に温度低めで水辛めにすると花茎が伸びにくく、逆に温かめで水多めにすると花茎が伸びやすいのではないか、と思うのですが、まだ仮説から抜け出せません。
しかも、我が家の1個体で試しただけなので全てに共通するかは分かりません。
これが明らかになれば、例えばパフィオ等の花茎を伸ばしたい時や、短めにしたい時などに応用できる可能性があるのではないかと期待しています。
以下に記載する内容は、恐ろしいことに全て私の妄想です。
筋金入りの中二病なもので、、、
そもそもアンセプスに限らず、植物の花茎の長短に関する性質は、自生環境とポリネーターとの関係の中で進化した結果ではないかと考えます。
アンセプスに関しては、花茎を長く伸ばさなければポリネーターを介して受粉できない状況にあった(短いものは子孫を残せず淘汰されていった)、のではないかと思います。
これは、他の背の高い植物や派手な色彩、強い芳香を持った花等のライバルが多かったから、とか、そもそもポリネーターが限局的で絶対数が少なかったから、などの理由が考えられます。
ここで、アンセプスは自生地ではほぼ直射光下に自生しているそうなので、背の高い植物に囲まれて進化したとは考えにくいです。
よって、近辺にポリネーターにとって魅力的な植物、つまりアンセプスのライバルがいたか、ポリネーターが限局的だったのではないかと考えます。
ところで、我が家ではアンセプスの花茎は必ず窓の方、つまり最も明るい方角に向かって伸びます。
たいていの花は太陽に向かって花茎を伸ばして咲きます。
これは、光があたっていない側の細胞がより早く成長する光屈性という性質のためで、植物ホルモンの1つであるオーキシンが関与するそうです。
おそらく逆光よりも、花全面にきちんと光があたった方が、ポリネーターに存在を認識してもらい易くなるのでしょう。
さて、アンセプスがほぼ直射光を受けながら、太陽に向かって花茎を長く伸ばして、中輪の花をある程度の輪数を付けて、微香で咲く性質は、ポリネーターの嗅覚より、視覚に訴えている気がします。
これはポリネーターの行動範囲が広い、つまり飛行系のポリネーターをターゲットにしているのではないかと推測します。
そのような状況が影響して、アンセプスは花茎を伸ばして目立ったり、風で揺れることでさらに気付いてもらいやすくしたのではないでしょうか。
花茎が伸びるためには細胞分裂を繰り返さなければならないと思うので、エネルギーをかなり消耗する気がします。
未熟な株は消耗を抑えるため、花茎をあまり伸ばさないようにほどほどでコントロールしたいものです。
このエネルギーは、バルブや葉に蓄えられた養分や、光合成によって賄われているのではないかと考えます。
光合成には、水と二酸化炭素と光と温度(あと微量のミネラルとか?)が重要だった気がします。
よって、花茎の長さをコントロールするには、水と温度以外に、光の調整も重要なのではないかと思います。
きちんと光合成ができるように、明るい環境に置いてあげた方が、花茎が伸びるのではないかと考えます。
蛇足ですが、折角の光合成をフルで稼働させるためには、植物体自体の活性が必要だと思うので、やはりある程度の温度は重要な気がします。
そういう訳で、アンセプスを通して直感した、蘭の花茎の長さをコントロールするための私なりの仮説は、
「生育期に株をきちんと充実させ、花茎が伸びている時期は温度が高く明るい場所に置き、水を多めに与えて管理すると、花茎が長く伸びる。
逆に、花茎は短くして消耗を抑えつつ花を確認したいときは、温度が低く暗い場所に置き、水を少なめに管理すると良い。」
です。
他にも、他の植物ホルモンの影響とか、個体毎の性質(variety、遺伝的要素)も関与しているような気がするので、花茎の長さは温度や水や光だけで決まる訳ではないと思います。
しかし、我々が恣意的に最もコントロールしやすい部分は温度や水や光なので、この関係が明らかになれば、さらに蘭を咲かせたいようにコントロールできるのではないか考えています。
突飛なことを書いてしまったので、もしこれが全部間違っていたら大変申し訳ないのですが、何か分かったらまた報告したいと思います。
L.anceps var. Guerrero
ちょっと咲きにくいと言われていますが、ancepsの中で最も美しい色彩といわれています。
レリア アンセプス ゲレーロL.anceps var. Guerrero【花なし株】 価格:4,320円 |
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