C. labiata rubra orlata 'Mentor'
先日、あるイベントで入手しました。
小ぶりですが、人目を惹く色彩で花型も良く、ペタルがもう少しでオーバーラップしそうです。
個体名は私がつけました。
ずっと考えていたのですが、これ以上しっくりくる名前はないのではないか、と思いました。
唐突ですが、私にはセンターになること以外にもう1つ夢があります。
いつからか、ずっと思い描いていた夢です。
それは、私が厳選した88個のコレクションをつくることです。
何故、88個なのか。
それは秘密ですが、分かる人には分かると思います。
おおらかで、末広がりなこの数字は個人的に好きでもあります。
「88 Collections」、その先陣を切る記念すべき1号がこのメントール。
私を構成してるのは、私を指導して下さった方々。
ある偉大な方に敬意を表して、ギリシャ神話にちなんだこの個体名を付けさせて頂きました。
この株は、その偉大な方が私に勧めて下さった1株です。
話はまた唐突に変わりますが、私は、ふと考える時があります。
私がもしも、ペルナンブコかどこかの、外界と隔絶された山奥にたった1人で暮らす、メルヘンチックな超絶美少女だったとします。
で、毎日のように山に入っては大量にカトレアを獲ってきて、その中から自分の好きなヤツのみをセレクトして、コレクションしていたとします。
そのような環境で暮らしていた場合、超絶美少女の私がセレクトするカトレアは、世界のコレクターが良いと思うカトレアと一致するのか。
、、、、、、、
答えは多分、「一致するものもあるかもしれないが、しないものもあるだろう」、だと思います。
人が美しいと感じるものには、おそらく黄金比のような法則性があり、美醜の判断は人間全員に共通して、直感的になされている部分があるでしょう。
それに加えて、個人を取り巻く環境が人の価値観を作りだすとするならば、これも花の好みに影響するはず。
私はまだ花のことを良く分かっていません。
謙遜ではなく、リアルにそう思います。
個体名のある花は良い花、高得点で入賞した花は良い花、丸くて大きくて色の濃い(もしくはレアな色彩をもった)花は良い花、という妙な先入観があります。
人の意見に簡単に左右されて、人が良いと言った花、本やネットに取り上げられている花を選んでしまう傾向があります。
そんな自分に危機感と嫌悪感を感じる時があり、勢いで購入してしまった時は罪悪感すら感じます。
自分の感性もろくに完成していないに、先日誘惑に負けて有名な原種カトレアの本を購入してしまい、さらに自分の趣向がブレて、よくわからなくなりそうです。
現在私は幸運なことに、多くの素晴らしいメンターに囲まれて、助けてもらって、蘭に携わらせてもらっています。
しかし、この現状に甘んじていてはいけない。
自分と向き合い、多くの花をみて、多様な価値観に触れ、いくつかの物差しを作っていく必要があると感じています。
この花は、正面から見るとリップの先端が反り、後方からよくみるとセパルが基部で後方に反っています。
現段階では欠点も有すものの、株分け後の作落ちしたリードから、2輪咲かせて、この花のレベル。
満作で咲かせたら、もしかしたらとんでもない花に化けるかもしれません。
将来的な展望を踏まえて、瞬時に判断する能力と感性。
的確な栽培・仕立ての技術と共に、鍛えていきたいです。
まだまだ、随分と道のりは長いみたいです。
そういう訳なので、とりあえずドラクエやりながらSKEの「賛成カワイイ」でも聞こうっと(笑)