2014年09月30日
秋の洋蘭展2014(その2)
今回は、前回の続きとして、ラビアタの様々なフォルマを特集しました。
このブログを見て下さっている多くの方が、自分の好きな形や色、何か新しい発見や再認識ができたら幸いです。
昨年の私がそうだったように、きっともっとラビアタを好きになるはず、、、、。
C. labiata semialba
嫌みのないセミアルバで、個人的には好きです。ラビアタのセミアルバには、 'Perola Rubra'のようなイチョウ型のリップと、'Canaimas'のようなフリル型のリップと、'Cooksoniae'のような中間型のリップがあり、どれも甲乙つけがたく、だから全部好きなんです。
C. labiata semialba 'Carolina'
こちらはなんかフレッシュな感じのフリル型のリップを持つ個体。
C. labiata semialba 'Canaimas'
やはりこの花はイイですね。色彩も展開も良くP幅もあり、洗いたてのようにパキッと白くて、カッコイイ!の一言でした。
C. labiata 'Pixy'
私が今回秘かに期待している花。花型は悪いですが、5弁に筋が入りそうな雰囲気があり、今後どうなるか楽しみな個体でした。
C. labiata semialba 'Cooksoniae'
私が生まれるずっと昔、蘭を英国に運んだというクック船長の名を冠した、記念品的プラント。随分と古いsemialba個体で、完全なセミアルバかどうかは疑問もありますが、現在でもやはり銘花です。
C. labiata rosea 'Perola Rubra'
こちらもクックソニエと同じくらい古い、昔でいうsemialba個体。花弁に色素がはっきり入るので、フォルマはroseaやmarmorataあたりが妥当と思います。
C. labiata amesiana
綺麗色のラビアタ。こういう曖昧な色やコンカラー等の優しい色は日本人受けが良いんですって。
C. labiata amoena 'Fowleiana'
有名な個体のOGとのこと。MCはたくさんありますが、OGは割と少ないみたいです。私も多分初めて見ました。
C. labiata concolor 'Pastel Queen'
なんて優雅な色彩なのでしょう、と思わず言いたくなる個体。この会の女性陣を象徴するような、優しい花です。
C. labiata labeloide 'Conto de Vigario'
こちらはこういう展開しきらない、確かラテラルセパルがリップ化したlabeloideという珍しい個体です。このようなレア個体をコレクションし、きちんと開花させて展示できる方は、かなりマニアックで実力者だと思います。
C. labiata mosca 'TN'
花が大きく、展開も良かったので存在感があり、非常に蘭展映えしていた個体。かなり優秀な個体ではないかと思います。ステムが強いのか、仕立てが上手いのか、ちょうど良い位置に整然と咲いています。
C. labiata select 673
セミコンカラーのような花でした。白抜けしたリップに濃い紫と奥の黄色、縁取りのピンクの色彩のバランスが良いので、綺麗に咲かせればレベルの高い個体だと思います。
C. labiata concolor 'Nobuko'
ラビアタのコンカラーを代表する個体。確か関西のS氏の愛妻の名を冠した個体名。結構弱い株だそうです。
C. labiata coerulea
青がかすり状に入った個体。
C. labiata coerulea 'Blue Flag'
青がソリッドに入った個体。レベルの高い個体だと思います。
C. labiata coerulea 'Blue Storm'
青がソリッドで、さらにかなり濃い個体。リップに限らず、花全体がフワッフワで青みがかっていて、超絶幻想的でした。今回のラビアタではどれもそれぞれ良かったのですが、特に'Orlando'、'Suspensorio'、alba'Brazilian Queen'、alba'Maceiro'、s/a 'Canaimas'、mosca 'TN' 、concolor 'Nobuko'、coerulea 'Blue Storm'、次のcoerulea 'Junior'は個人的に非常に良いと思いました。その中でもこの個体は1位でしょう。
C. labiata coerulea 'Junior'
ちょっと暴れて咲いてますが、この個体の青は他とは異なり濁りのない青で、リップも大きかったのでインパクトがありました。
ここからはジェンマニー部門です。
ジェンマニーはラビアタより少し遅れて咲くので、今回出展株数は少なめでした。
ラビアタに比べるとペタル幅が狭いですが、香りが非常に良くて、輪数も多いので、私の好きな原種カトレヤの1つです。
レベルの高い個体を2つ厳選しました。
C. jenmanii coerulea 'Caballero'
ジェンマニーのセルレアは個体数がまだ多くなく、濁ったようなボヤっとした青がかすり状に入る個体が多いですが、この個体は見たことないくらい綺麗に青が入るセルレア個体でした。
C. jenmanii concolor 'Canaima's Sumaggler'
ジェンマニーのコンカラーも貴重な色彩で、これも美しくて高価な個体でうっとりします。ですが、最近あちこちで見かけるようになってきました。この頼りなくて儚い美しさは守っていきたい。
ここからは交配種部門です。
もっとたくさん出展されていたのですが、私の気になったものをこれまた2つだけ厳選。
(Rlc.)S.O.A 40th.Celebration×C.Mini Song 'Petite'
どことなくレトロな色彩の組み合わせなのに、色の入り方はファンタジアチックで新しい、惹かれる個体。香りを確認し忘れてしまいましたが、こういう花って臭い香りはしなさそう!
C. Minuet
C. lundii × C. coccineaという惹かれる交配。こういう系統や、ノドサ系の交配種など、私と同じ好みの花を栽培されている方は、きっと自分と趣味が合うんだろうな、仲良くなってみたいなと妄想します。
この記事へのコメント