NHK BSプレミアムで放送されていたダークサイドミステリーが2020年4月からまた放送再開となった。オカルト的に扱われがちな事件を科学的に解明しようとする内容に毎回興味深く視聴している。
20/04/09(木)の放送は「魔女狩りの恐怖 なぜ人は、隣人を追いつめたのか?」だ。番組では16世紀末の小氷期による飢饉で困窮した民衆の心理状態に、宗教的な背景と権力制度が加わり魔女狩りが行われたと説明していた。
1486年に出版された「魔女への鉄槌/ハインリッヒ・クラーマー著」が約100年後に魔女狩りを行う正統性を証明する教本となったといった興味深い話も知ることが出来た。
1631年には司祭のフリードリヒ・シュペーが匿名で「検察官への警告」を出版して魔女狩りの不当性を訴え、その後知識人の中に魔女狩りに反対する者が増えてきて18世紀の中ごろには法的に禁止されたという。
集団生活するホモサピエンスは生命の危機的な状態におかれると集団の規律を破る者に対し厳しい制裁を行う傾向があり、これが現代にも魔女狩り的な私刑が発生する原因だと注意が喚起されていた。
参考:「魔女狩りの恐怖 なぜ人は、隣人を追いつめたのか?」
https://www.nhk.jp/p/darkside/ts/4847XJM6K8/episode/te/BJX4RJ881J/
20/04/07(火)の「緊急事態宣言」以前から、新型コロナ感染者に対する扱いに魔女狩り的な雰囲気を感じていただけに余りにタイミングの良い番組内容に驚いた。番組制作には数か月掛かる筈だから狙って放送した訳ではないだろうがこんな偶然もあるのだろうか…。
番組内ではナビゲーターの「落ち込んだりしたけど私は元気」とか「悪魔(ボク)と契約して魔女になってよ」とかアニメネタの台詞があって思わずニヤリとしてしまったが、視聴者層はやはり被るのだろうか。(^_^;;