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2012年03月06日

『プラネット・ツアー ―地球が文明を作った―』を観て自然の恵みと災害を考えてみる

2/25(土)の記事でBS181「ディスカバリーチャンネル」とBS161「ヒストリーアワー」を取り上げたとなるとBS朝日(BS151)で毎週月曜〜金曜20:00〜20:54放送中の「BBC地球伝説」を取り上げない訳にいかない。

今週は『プラネット・ツアー ―地球が文明を作った― (5回シリーズ)』を放送する。私の記憶ではこれが3回目のリピート放送の筈だ。あえてこの時期を選んで再放送してくれたのだと思うので今こそ多くの人に観てもらいたいと思う。
 http://www.bs-asahi.co.jp/bbc/na_48_01.html

1 地底探検 3/8(木)
 “いずれも地下水や鉱物など、地底の恵みを手に入れやすい断層地帯で発展を遂げた。しかし、そうした古代都市は、いずれも火山噴火や地震によって滅ぶ運命にあった。時は移って現代。地震発生のメカニズムが解明された今も、危険な断層と隣り合わせで発展する都市は多い。”

1回目の放送は2010年だったと思うのだが、学者が「自然の恵みで富を蓄えてもいつかは災害で全てを失う。それでも長い目で見れば得る物が上回るのであえて危険な場所に住むのだ」と言っているのが印象的に残った。自然災害の危険と隣り合わせの現代都市が幾つもあることを知り驚かされる。豊かな生活と災害リスクの折り合いは人類の歴史の中で常に問われてきた事だと思い知らされる。

この番組で何回か放送されている「聖書に記された"ソドムとゴモラの滅亡"は、死海周辺に起こった大地震とそれに続いた地すべりを元に作られた話である」というグレアムの仮説を、証明しようと試みる『古代の黙示録:ソドムとゴモラ』はこの回に通じる内容で、2つの都市に富をもたらしたのはやはり地底の恵みだった。

2 水の旅 3/9(金)
 “現代文明の存亡もまた、限られた水とどう付き合っていくかにかかっているのだ。”

地球上の淡水割合は水全体の約2.5%だと言う。今後は水資源の枯渇が問題になると予想されている。この番組で何回か放送されている「マヤ文明崩壊の謎に魅了されたひとりの男ディック・ギルは、その原因を干ばつだと考え、世界中からその証拠を集めていく『古代の黙示録:マヤ文明の崩壊』はこの回に通じる内容だ。

3 風に乗って 3/12(月)
 “海に目を向けると、海水温度の上昇はハリケーンやエルニーニョ現象を引き起こす。エルニーニョ現象は長期にわたり風向きを変える力を持つ。”

10/12/23に「欧州の冬は過去10年間でたびたび記録的大寒波に見舞われているが、その主な要因は地球温暖化であるとする論文が発表された。」と報道された。この冬、大雪と寒波に見舞われた日本も他人事ではない。

4 火の力 3/13(火)
 “人類と火の関係性に焦点を当て歴史をひも解いてゆく。”

木炭から石炭へ、そして石油へと燃料の移り変わりがどう文明に影響を与えたかを教えてくれる。これらの化石燃料が底を尽き始める前に次のエネルギー源を開拓しなければならないのだが、未だに石油は政治の駆け引きの道具になり、世界経済は石油価格に左右される。色々と考えさせられる内容だ。

5 地球の未来 3/14(水)
 “大気中の温室効果ガスが増加すれば、将来はどうなるのだろうか。その答えが5500万年前の地球にある。”

メタンハイドレート掘削開始がニュースになっており成功すれば今後の化石エネルギー問題を解決出来ると期待されている。だがもしも事故でメタンが大量に放出されることになったら原油流出の海洋汚染の騒ぎどころではないことをこの番組は教えてくれる。

5回シリーズを通して観ることで人類文明の進歩が自然の影響を大きく受けていることを再確認させられると同時に現代社会と経済にも繋がり、そして人類と地球の未来にも関わることだと気付かされる内容だ。

posted by バンブーヤン at 21:57| 映像ソフト
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