ドルビーアトモス発表の時もそうだったが、オブジェクトベースサラウンドのソフト制作にはそれなりのコストが掛かるのだろう。映画館向けの展開パートナー企業との調整もあり発表が4月にずれ込んだのではと勝手に推測している。
DTS:X とDolby Atmosの音声規格の比較記事は今後出てくるだろうが、いち消費者として気になるのは対応BDソフトの発売だ。
既存のDTSとDolbyサラウンドフォーマット収録の映画BDソフトは幾つもあるので、素人考えではあるが、今までのチャンネルベースのサラウンド作品であれば各チャンネルの音声信号を変換して低コストで両フォーマットを収録したパッケージを作成出来たのではないだろうか。
ところがオブジェクトベースではサラウンドはリミックスの必要はあるし、ドルビーアトモスは特許で守られていて簡単に音声信号の変換ツールを用意出来ない可能性がある。またメタデータ追加により音声信号の容量が増えBD1枚ではDTS:X とDolby Atmosの両フォーマットを収録出来ないともなればメディアの枚数も増えてしまう。
音声フォーマットの違いだけで枚数が増えパッケージ価格が高くなれば販売数にも影響は出る。そうなると制作コストを掛けてまでDTS:X音声を用意する必要はあるのかという話になり…という負の連鎖が想像出来てしまう。ドルビーアトモスでさえ対応ソフトは少しずつしか増えていない状態だから現実味のある嫌な予想だ。
それでも秋には各社が対応AVアンプを発売するので、その頃にはDTS:X BDソフトの発売予定も分かることだろう。
4/8(水)にはHDMI Forumがハイダイナミックレンジ(HDR)伝送対応の「HDMI 2.0a」を発表した。この詳細情報は4/13(月)以降に得られそうだ。この後には「ULTRA HD BLU-RAY」の発表も控えている。まったくデジタルAV機器の進化は速く買うタイミングを見極めるためにも目が離せない。
【関連リンク】
『DTS:X NEWS release』
http://www.dts.com/corporate/press-releases/2015/04/welcome-to-dtsx---open-immersive-and-flexible-object-based-audio-coming-to-cinema-and-home.aspx
『HDMI 2.0a NEWS release』
http://www.hdmi.org/press/press_release.aspx?prid=138
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