この作品は2010年公開ユニバーサル・ピクチャーズの3D CGアニメーション映画だ。テレビやプロジェクターの3D性能確認でこの作品のジェットコースターシーンが良く取り上げられているのでAV phileにはお馴染みのタイトルかも知れない。
以前は有名な泥棒だった怪盗グルーは最近では大きな盗みの仕事を成功させていない。そこで月を盗んで世間を驚かそうと計画して研究所からミニミニ光線砲を盗んだものの、途中で怪盗ベクトルに奪われてしまう。取り戻そうとベクトルの基地に行っても厳重な警備装置で近づけない。ところが孤児院の訪問販売をしている幼い3姉妹が注文とお届けで入れることを知り、この3人を利用しようと養女に迎えることにしたが…というストーリー。
『メリダとおそろしの森』3D版が緻密な森林描写に手間を掛けた箱庭的な3Dとしたら、こちらは一般的な飛び出し効果を狙った楽しめる3Dとなっている。エンディングでミニオンが観客側にある何かを取ろうと色々な道具を使って手を伸ばしてくるシーンがその最たるもの。3D効果が非常に分かり易く接客用デモに最適だ。(笑)
遊園地のジェットコースターが最高地点から滑り落ちるシーンはまるで乗っている様な迫力が楽しめる。VW500ESの3D性能は優秀でクロストークも殆ど気にならず目の疲れも少ない。物語の舞台も街、基地、銀行や遊園地、しまいには宇宙にまで行くのでスケール感があり色々な3D効果が味わえる。
残念な点はストーリーがありきたりで新鮮味が無いところ。親心が芽生えてくるのは分かり切った展開だ。グルーの下で大勢が働いているミニオンも人気らしいが何の説明も無く生物なのか妖精なのか宇宙人なのか謎のままだった。(笑)
銀行の裏稼業が怪盗への融資と言うのは風刺っぽくて好きだが、コメディアニメとは言え怪盗が大きな基地を構えていたり大きなロケット自動車を乗り回していたりという設定を見ると、この世界に警察はいないのかと首を傾げてしまう。どうもこの映画のテイストは私には合わないようだ。(苦笑)
3D版ということで日本語吹替えDTS5.1chで観たのでサラウンド的にはこれと言って印象的なシーンは無かったが、英語版はDTS-HDマスターオーディオ5.1chなので、また違った感想となるだろう。
さて第2弾『怪盗グルーのニミオン危機一髪』は余り期待しないで観ることにしよう。
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