今日は初の名古屋セミナーですからね。ご参加予定の皆さん、よろしくお願いしますw
さて、まだやってたのか、と言われそうな経産省シリーズですが、5回目のUPとなります。
恐らく今回が本題中の本題となりますので、よろしくお願いします。
因みに、過去分ですw
久々に経産省に行ってきます〜! →会議の概要
経産省に行ってきた!@ →単に自転車で経産省まで行きましたよという話
経産省に行ってきた!A →出席者の説明
経産省に行ってきた!B →資料の説明(特に北海道地震における再エネの状況について)
経産省に行ってきた!C →資料の説明(再エネ全体の直近のデータについて)
ということで、本題です。資料でいうと、P32から最後のP60までを言及します。各委員からのコメントも含めてお届けします。
まず、資料の最初の方は、この会議の進め方の合意形成を図る部分ですね。イロイロ書いてますが、要は太陽光と風力は急速にコストダウンして行って、他の再エネは緩やかに行きましょうね。ということになってます。
まあ、一番わかりやすいのが以下の資料ですかねw
要は、この表の赤枠の部分の単価を決めて行きましょう、ということです。まあ、この表だけで1時間くらい語れる自信があるのですが(笑)、ソコは割愛して、我々が着目すべき点がいくつかあります。
@単価55円だった低圧風力(20Kw未満)が2018年度から20円になってしまった件
→エグいですね〜。前科一犯ですw
A事業用太陽光の2030年度が単価7円の件
→コレ、ミスですね。コストを7円にするという話のはずで、単価はコレにIRRが乗るのでもう少し高いはず
B住宅用太陽光が2020年度以降は市場価格に移行する件
→加えて事業用太陽光(2M以上)は入札制度になってます。つまり、低圧太陽光だけ、宙ぶらりんw
というような背景がある点は心に留ておきましょうw
まあ、アントレ的にはココに事務局案として価格を入れてしまって、エイって議論をしたほうが手っ取り早い気がするんですが、ソコはお役所仕事なんでしょうか、各論は極力遠回しに遠回しに議論を進めたい人が多いようですw
次、イロイロ仕込まれているページを発見!
2か所あります。
@IRRを見直すと言っている件
→今まで、太陽光は5,6%のIRRで推移してきたのですが、コレを見直すと言っています。
A発電側基本料金の件
→2020年度以降に、系統ネットワークの利用料を我々事業者から頂戴すると言っています。以前本ブログでUPしたネタですが、改めてw
次にP38の抜粋で、太陽光発電(低圧産業用)の論点は以下となっています。
「事業用太陽光発電については、直近のコスト動向や将来のコスト見通し等を踏まえつつ、コストダウンを加速化するためには、 価格目標を前倒すことが適切か、前倒す場合はどの程度前倒すべきか」
→コレはつまり、2030年度の目標7円(コレにIRRが乗った数字)を前倒しましょう。と言ってますね。
次に太陽光の目標価格の記載がありましたw
ほらぁ、7円ではなく、IRR載せると単価8.5円になるじゃないですかぁ。前出の表は間違ってますねw
優秀なとーだいせいでもこんなケアレスミスしちゃうんですね。ただ、前出の資料ってひじょーに重要な資料だと思います。2030年で7円という誤解が広まっちゃいますよぉ。訂正してほしいですねw
ということで、2030年度の単価目標は8.5円なのですが、前述の通り、IRRを見直すという点と、前倒しするという点がありますので、いよいよガリガリ削ってくる、という感じになろうかと思います。ヤバい、逃げ道がドンドン塞がれていく感じですw
そして、当方にとっては目を疑ってしまう資料が登場しますw
良ーく見てください。コレ、太陽光設備のパネル、パワコン、架台、工事費のキロワットあたりのシステム費用となっているんですが、え?日本の産業用って、27.2万/Kwなのーーー????しかも2017年の最新データとあります。ほんとですか??
こんなにたけーわけねーだろ!!っと思わず心の中で叫んでしまいましたが、この価格調達委員会という、我々発電家にとっては死活問題になり得る会議が、こんないい加減な数字で議論されているとは。。。
賢明なる読者さんならお気づきでしょうか、コレはやりすぎです。百歩譲って1年前だとしても、土地代や整地代含めても20万/KWくらいですよね。肌感としては。いったいどんなデータを使ってるんじゃいと思って最下部に目をやると、、、
※日本は定期報告データより作成
な、なるほどぉ。あの、エイッと旗振りした運用報告のデータを元にしてるんですね。これさぁ、本当に2017年度のみのデータを抽出したんでしょうか?もしかしたら新規入力されたデータを全て合算してませんかね。新規入力は40円時代のデータもたくさん混ざっている筈で、そんなデータ何の利用価値もないと思うんですよね。
サスガ優秀な東大生。実態よりも数字を重視しちゃうんでしょうね。反射的にw
あんな不正確なデータ(失礼!)を信じるくらいなら、実際の発電家や当方をはじめとしてコンサルみたいな人間や、手広くやってる業者にヒアリングしちゃえば一発で分かるはずなのに。うーん何ともイケてないw
※コレ、後から気が付いたんですが、このキロワットあたりの単価はもしかしたらパネルではなく、パワコンの容量で換算しているのかもですね。であれば肌感合う気がしますw もしそーだとしたら、東大生さん、悪口言ってゴメンナサイw ただ、過積載が当たり前になってる昨今でパワコンベースの数字はちょっとイケてないですねw
次、またしても謎の資料の登場ですw
LCOEって一体なんだ?という点から始まって、何を分析したのか全く伝わってきません。恐らく太陽光発電家としてうまくやれている(=トップランナー)のキロワット単価と全体平均の比較を示したかったんでしょうか。ただ、モジュール・PCS・架台・工事費足しても20万超えてますよね?ドコがトップランナーなの??
※コレもパワコンベースの数字かもです。であればトップランナーかもw
ということで、今後どーなっていくことやら、一抹の不安はあるものの、今後の論点は以下となるようですw
いくつかありますw
@太陽光の目標価格の前倒しはほぼ確定。どのくらい、いつくらいが論点になる模様w
A入札制度が拡張される方向になる模様。もしかしたら高圧は一律入札?
B2019年度の低圧の単価は恐らく設定されそうw ただし、16円も危ういかも??
というような感じですw
最後に、若干具体的な記載がありましたので、UPしますw
最下部の部分に着目です。2022年度〜2024年度の3年間の平均単価を8.5円にすべし、と書いてます。
つまり、最速で2022年度に8.5円になる。とも読めるわけで、そーなると、どーなるか?
2018年度:18円
2022年度:8.5円
という感じなので、それぞれ順当に単価落ちしていくとすると、、、
2018年度:18円
2019年度:15円前後
2020年度:13円前後
2021年度:11円前後
2022年度:8.5円
とゆーよーな感じでしょうかね。普通に考えてw
ということで、定期報告データを使ってかなりジャブジャブな数字を元に考えているようですが、単価については上記のようにほぼ機械的に低減していく公算が高い、ということは、どうやら確実のようです。
ただ、コレはあくまで事務局案でして、コレに対して各委員が意見を述べて最終決定していく、という流れになります。で、どんな意見が出たかというと、、、
・2020年度末にFIT法抜本見直しがある
・発電側基本料金が2020年度出来るだけ早期に導入される(既存FITは検討中)
・2020年は14円、2030年は7円が目標
・太陽光は全て入札にすべきでは?→50Kw未満は件数が多いのでどうするか
・価格設定してもタイムラグがある、考慮が必要
・入札対象外が得になるような仕組みはダメ
・土地代を考慮すべき
・入札は十分に競争がなされていない。国の調達したいとの思惑とずれている。分析すべき。
・第三回の入札制度をどうするのか。入札価格を公表するのも手。事業者側がどういう反応するのか。
・買取価格は決まってなくともFITとして買い取るという周知のみでも有効ではないか
・定期報告のデータをもう少し分析すべし
ってな感じです。基本事務局意見への大きな反論等は無かったのですが、我々低圧発電家としては、入札の範囲がどこまで広がるか、という点が気になる部分かもですね。単価については15円前後でほぼ間違えない気がします(が、あくまで当方の予想ですよ〜)。
いやー、長々と書いてしまいましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございましたw
次の価格調達会議も是非傍聴してみたいと思います。
※番外編
会議も終わり、経産省の中をウロウロしていると、、、
おぉ、食堂があるではないですかw
パッと見、大学の学食のような感じですw
ということで、鮪カルビ定食を頂きました〜w
経産省内での初ランチw 中々新鮮でした〜!!
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