『Rémi sans famille
(家なき子 希望の歌声) (2018)』
(家なき子 希望の歌声) (2018)』
<個人的な評価:10点中10点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
有名な小説の映画化。個人的には、シンプルに感動もので最高傑作で泣いた。
フランスの作家エクトール・アンリ・マロが1878年に発表した児童文学作品が原作。孤児の少年レミが旅芸人のヴィタリスおじいさんに引き取られ、いろいろなところを旅し、たくさんの出会いを通して成長していく物語だ。
この映画は上手く綺麗にまとめられたと思うし、少年レミが天使のようにかわいかったし、歌が本当にとっても綺麗だった。この映画に出てた子守唄は、今まで聞いた歌の中でもトップ10に入るほど、綺麗で、まさに天使の歌声。どこか切なく、でも希望があるような歌。
原作のフランス語で観賞した。
孤児の物語は色々あるし、私も好き嫌いはあるけど、これは大好きなストーリーの類。
主人公が、私生児や愛人の子とかいうパターンではなく、主人公の実の母親もちゃんとした貴婦人で正妻。(どんなに主人公が立派で非がなくても、実は私生児で愛人ビッチ女が産んだ子とかだとシラケるし、そういうのをみると主人公が不幸なのも、元凶は人の夫と平気で関係をもつ尻軽で下賤な母親と、金だけはあるが家族を顧みないバカな父親のせいでしょ...って思う。だから、出生の秘密がそのパターンだと主人公より、本妻や実子に同情が沸く)
この『家なき子』は、児童文学でもあるので当たり前だが、少年レミは、本当に貴族の実子で、誘拐されてしまった被害者。彼に非がないのは当たり前だが、彼の母親にも一切、非がない。実の父親が死んでしまって、ちょうど生まれたばかりの赤ん坊レミがいて、財産を狙う叔父が、赤ん坊を誘拐して捨てた。母親は、ずっとずっと子供を探してたという母親も悲しい被害者というストーリーだ。
悪人は完全に、誘拐犯の叔父。赤ん坊だった甥を捨てた犯人の癖に、ずっと兄の妻を騙して、その財産を横取りしようとした悪人。
母親の方もずっと辛かっただろう。
だが、物語のメインは、もちろん、レミ。
育てのお母さんは優しい人だったけど、お金がなくて、義理のお父さんに、旅芸人に売られてしまったレミ。
でも、その旅芸人のおじいさんと愉快な動物の友達との旅を通して、色々と成長していく。
おじいさんは、病気なのに、命がけで、レミを本当のお母さんの元に届けようとした。
最後は死んでしまった涙。
それにしても、歌声が本当に綺麗だ。
老若男女、富める者たちも、貧しいものたちも、貴族も農夫も、人間も動物をも、感動させるような、少年の天使のような歌声。聴いている人達の表情から感動が伝わってくる。
旅芸人のおじいさんとの出会い、貴族の女の子との出会い、そして、実の母親との再会。
大切な事を教えてくれた旅芸人のおじいさんは亡くなったけど、レミは、自分の家に戻る事ができて、立派な音楽家に成長して、あの貴族の女の子と結婚して、孤児院をひらいて、自分の昔話を、孤児の子供達に話して聞かせている。
そういえば、主人公の出生がわかる前から、リーズの母親は、レミを気に入っていて、引き取って、娘の執事にさせようとしてたね。使用人ではなく、リーズに求婚できるような男性に育つ!とおじいさんは言ってたけど。結局、ハッピーエンドなので、レミは、本当の貴族で、しかも有名な音楽家になったから、確かに、リーズにふさわしい男性に育ったわけだ。
典型的な話だけど、でも、最後のエンディングの安心感&安定感が良い。
何度かボロボロ泣いたけどね...
笑ったのは、偽両親&偽兄の場面だけど笑。
見た目で判断したくないが、見た目からして偽物ってわかるってのも笑える。
希望の歌声という日本の副題はあっていると思う。
赤ん坊だった幼い頃に、実の母親が歌ってた子守唄のメロディー。
それが全てを繋げてくれて、最後は、母親のもとに戻っていったから。
でも育てのお母さんも本当に良い人だった。
本当のお母さんの元に戻ったあとも、貧しかった時に売られた牛を買い取って、改めて育てのお母さんに会いに行ったレミ。
映画だから、色々と、端折られていて、それでも最後は綺麗にまとめた感じだけど、とても良いストーリーだから、ドラマにしても面白いなと思った。1シーズン10話のドラマでもいいが、一番良いまとめ方は、3〜4話の短編ドラマとかにする事かな。
そしたら、音楽家としてのレミや、リーズとの再会や恋愛もみれそうだったのに。
素敵な映画だったけど、レミが可愛くて、最高すぎて、もっともっと長く観たいという気持ちになったので、ドラマだったら良かったなとは思った。