『屍憶 −SHIOKU(2015)』
<個人的な評価:10点中5.5点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり
下記、個人的な感想。
ネタバレあり
映画のメインポスター、不気味で怖すぎるので、自分のブログに貼りたくなくって笑。呪われそう笑。
でも、映画感想の時は、いつもポスター貼ってるので、これだけポスターないのも嫌かなと。
そしたら、そこまで怖くない顔がアップされてないポスターをみつけたので、貼った。良かった。
私が貼ったポスター以外のポスター、興味ある人は検索してください。てか、このタイトルを検索しただけで、ホラー出てくるので注意ですよ。
冒頭あらすじ
2015年製作の日本&台湾合作映画。 恋人との結婚を控えていたTVプロデューサー・ハウは“冥婚”といわれる使者との婚儀の風習を取材していた。 ある日、奇妙な赤い封筒を拾った彼はその後、悪夢にうなされるようになり.........
とても怖かったです。でも先が気になる!とか、面白い!とかいう気持ちはなかったです。
かなり怖い話だし、幽霊の顔も怖いけど、個人的にストーリーとしては、怖い映画の中にも、アドレナリンが出て、興奮す映画もあるけど、これは、逆に変な眠気が襲ってきてグッタリした感じになってしまう映画。まあ、怖すぎる部分は、目を隠して観てますが笑。
かなり怖いので、ジワジワとくるアジアンなホラーが好きな人にはおススメかなと思います。
赤は私の好きな色だけど、この映画の中で出てくる赤は、めでたい色のはずなのに、毒々しくて不気味。
映画の内容とあわせて、じっとりと、纏わりつくようなイヤーな気持ちにさせてくれる色ですね。
テーマである冥婚。
聞いたことがあるお話。
というか、道端で赤い袋が落ちてても絶対に拾っちゃダメと小さい頃に祖母か母(中華系シンガポール人)に言われたことあったような記憶がある。よく色んな風習とか伝説など教えてくれたなー。
でも詳しい話を聞いたのは高校時代に台湾人の友達からです。
怖い話が好きな友達だったので台湾の怖い話を色々教えてくれてたな〜
その中に、「冥婚」のはなしがありました。
「冥婚」とは、結婚せずに亡くなった女性を家族が不憫に思い、死後に結婚させる風習。
つまり「余計なお世話婚」ですね。
結婚=女の幸せ って押し付けがましいなと思いますが昔の人の事だから、しょうがない部分もあるのでしょう。昔の価値観と今の価値観は違う。そりゃ今の時代には通用しないだろう。
しかし、若い女性限定なのかな?
70歳独身ばあさんが自ら望んで独身でいて死んでも勝手に親族に冥婚させられるのだろうか笑。でも昔の時代、歳とっても結婚してない女性は、魔女だの言われて村八分って話も聞いた事あるからなー。
昔の人の感覚だと結婚は、就職のようなもので結婚しなかったら、今でいうニートのような扱いか、それ以下なのだろう。恐ろしい。
さて、この「冥婚」は台湾のみならず、中国や韓国、フランス、そして日本にもあるとのこと!
ただ、地域によって内容は異なるそうだ。
台湾の場合は、冥婚を行おうとする娘(死者)の家族は、赤い封筒に死んだ娘の髪、または大切にしていたものを入れて、それを道端に置き、その封筒を拾ったものが、死者の娘を娶ることになるらしい。怖い。
娘の婚約者や親族が娶ってやればいいのに。
他人に迷惑かけないなら別にいいけど赤の他人に迷惑かけるような
「余計なお世話」+「傍迷惑」な風習。
ただ、このような不気味な風習があるおかげでさまざまなホラーが生まれたので良いネタですね。
この映画の中で一番可哀想なのは、主人公ハウの本当の恋人かな。
そして幽霊は怖いけど、本当に、ただただ迷惑で厄介だな。
でも、彼女を怨念にしてしまった責任は、冥婚にこだわる彼女自身の家族の責任もあるだろう。
自分らだけが呪いをかぶるなら、まだしも、赤い封筒を拾った人の来世にまで迷惑かけるとか、怨念が強すぎる。そして、何も知らなかった主人公の恋人まで殺すなんて(主人公に殺された)。
最後は全ての謎が解けたけど、やっぱり、何の罪もない主人公の恋人が可哀想だな。
主人公ハウも、全然の過ちを、この現世でも背負うなんて、悲しい。
宗教観が薄く、化学で証明できないものは、迷信と言い切る日本人が多いけど、実は他の国ではそうはいかない。(よく日本で見かける勘違いがある。なぜか日本人からは自由で今どきな考えをもってるとされている、アメリカ&イギリスも実際は日本よりは、宗教観が強いです!)
アジアだと、台湾もそうだけど、東南アジア前半で、宗教観は日本よりはるかに強いでしょう。
お盆はしっかり先祖を祀るし、先祖への敬愛もある。年配の方々を敬うのは当たり前。祖父祖母や両親を敬う事は当たり前。それは私もそう躾けられてきました。
小さい頃から、舐めた口をきくと、ひっぱたかれるからね。おかげで、自分の意見はハッキリ言うけど、感謝も忘れないし、自分がここにいるのは、自分の力ではなく、両親や先祖のおかげ...という気持ちが強くあります。
アメリカ国籍とはいえ、私の母は元々は中華系シンガポール人。我が家は仏教だけど、儒教思想ももっている家庭で、母方は日本でいう旧家の出身。そういう家の人って、やっぱり、自分たちの民族に伝わる風俗などを色々しっている。でも、面白い事に、その風習は、他の国にもある。
だから、この話は台湾だけじゃなく、中華圏の他の場所にも伝わる事なんじゃないかなー。
さすがに今の時代にやっている人はいないでしょうけど。
そういうのが伝説やホラーとして、残っていくんでしょう。
さすがに今の時代で、こんな赤の他人に迷惑をかけるような風習は、なくすべきだと思うけど
でも、このような風習が普通にあったんだよ...っていう事は覚えておくべきですね。