『One & Two (2015)』
<個人的な評価:10点中5.5点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
不思議な映画。
主人公が美男美女の兄妹で、ちょっとファンタジーも入っているようだから観てみたけど。
不思議な映画でした。
壁の内側の誰もいない静かな村で、4人しかいない、家族しかいない閉鎖された生活を送っている家族。
静かで暗くて、なーんかジメジメしていて、厳しい父親に優しい母親、なんだかんだで平和そうな家族。
そして、ちょっと怪しい雰囲気がある、とても仲が良い思春期の兄妹。
夜中に抜け出して、二人でなんかやってるけど。思春期だからか、禁断の遊びをしていると思ってしまうような感じだけど、予告動画で既に、禁断の遊びでも、別の意味での禁断ってわかってた。
二人はテレポート能力をもっているらしい。
それで遊んでいる。ふーん、なるほど。
5歳〜12歳ぐらいまでなら、わかる。純粋に遊んでいるんだなと。
でも、この二人、たぶん、14歳〜17歳ぐらい。
だから、なんか妖しさが加わるな。
しかも、同年代は他にいない生活だったし。
そのような描写は一切ない映画だったけど。
でも、ストーリーの流れはわかりやすい。
しかし、具体的に何を伝えたいのか、よくわからん映画でもあった。
父親が、その未知の力を嫌っているのはわかった。
兄妹が、ここから出て外の世界をみたいのはわかるが、「凄く出たい!!」という感情は、感じられなかった。
その能力で遊んでいるだけだもん。兄はちょっと弱気だし、妹の方が反抗的。
父親は、躾が厳しい敬遠なクリスチャンで、虐待的。
自分の理解できないものには無理やり蓋をしめろ!的な態度の父親。
母親が死んで、さらに厳しくなった父親。
反抗的な妹の方を、壁の外に追い出し、兄の方は閉じ込めた。
兄は妹が殺されたと思った。そして父親を嫌っている。でも、それでも我慢して生活している。
ある日、父親への我慢&怒りが限界を超えて、アクシデントで、父親を殺してしまう。
一人になってしまった兄。
妹の方は、外の世界をちょっとみた。でも馴染めないのか、また壁の内側に戻ってきて、兄の元に戻った。
二人になった。
住んでいた家を燃やした。
家を燃やしたのは、縛り付けようとした父親からの解放なのだろうか。
この土地からの解放でもあるのだろうか。
これからどうするんだろう。
開放され自由になった二人は、壁の外に一緒に出ていくのかな。そこで新しい生活を手にいれるのだろうか。
それとも、うるさい父親がいなくなった事で、二人で好きな事をして、二人だけで壁の内側で暮らすのかな。
二人にとって何が良いのか私にはわからない。
幸せだったら、二人で一緒に同じ場所に住んでいればいいんじゃないとも思うし、それが平和といえば平和。
外は汚い事だらけで、裏切りもあるし、別にいい世界ではないし。
それでも、外に出て色々経験して、家族以外の人とも関わりたいのなら、色々と世界をみたいのなら、それはそれでも良いと思う。
この兄妹に、共感するには、まだ情報が足りなすぎるし、言葉も描写も少なすぎるから。
だから二人にとって何がいいか、私にはノーコメント。
ただ、二人が開放され自由になった事だけはわかった。
だから、今後、どこに行こうとも、何をしようとも、二人の自由。
静かで暗い雰囲気で不思議な映画でした。