新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2016年12月10日
自転車活用推進法案が衆議院本会議で可決
よく見る自転車サイト、「サイクリスト」でこんな記事を発見した。
参照元:サイクリスト
-------------------------------------------------------------------
「自転車活用推進法案」が成立 参議院本会議で可決
「自転車活用推進法案」が12月9日午後、参議院本会議で可決され成立した。自動車への過度な依存を軽減し、自転車の利用を促す内容で、超党派の「自転車活用推進議員連盟」(会長・谷垣禎一自民党幹事長)が議員立法として提出していた。今後さまざまな自転車のための施策を行う際の法的根拠となり、来年中に施行される。
法案を当初から推進してきたNPO「自転車活用推進研究会」の小林成基理事長は、「すばらしい。自転車は公共の利益に資することが証明され、ようやく自転車が市民権を得る準備ができた」と語り、「法案成立はゴールでなくスタート」と、今後の活動がより重要であるという見方を示した。
法案の内容は衆議院のウェブサイトで閲覧できるほか、自転車活用推進研究会が、法案の最終稿とその概要をウェブサイトで公開している。
-------------------------------------------------------------------
概要は参照元にもあるように自転車の利用を促進させるような法案のようで、自転車活用推進研究会(自活研)が推進してきた法案のようだ。そこで自活研のHPを確認してみると....
このようにTopics欄最上部に本法案の内容があった。参考として法案とその概要版がPDFとしてアップロードされていたので、概要版を確認してみた。1ページ目はこんな感じ
この中の8条・基本方針を少しピックアップすると、
----------------------------------------
@自転車専用道路、自転車専用通行帯の整備
....
E自転車安全に寄与する人材の育成および資質の向上
...
K観光旅客の来訪の推進その他の地域活性化の支援
-----------------------------------------
など自転車に関係する施策がフルに盛り込まれている。ただしその次の「自転車活用推進計画」では
-----------------------------------------
都道府県、市区町村は、区域の実情に応じた自転車活用推進計画を定めるよう務める
-----------------------------------------
となっているため、法案そのものは努力目標のようにも感じる。次に2ページ目は
とこんな感じ。どうやら平成25年に成立した「交通政策基本法」とのからみが書かれており、特に自転車の部分を強化したような内容の模様。これに関係して個別法で百貨店やスーパーに駐輪場の設置義務を設けたり、道路管理者に自転車道路整備事業を実施する義務を設けるらしい。ただしこちらは義務となっていて、1ページめの「務める」よりはより強制力がある感じ。
とこのような内容のものが12月9日午後に参議院本会議で可決して法律として成立したようだ。今後は様々な自転車施策を行うための法的根拠となり、はやければ来年度の施工となる。
最後に自活研・理事長である小林さんのコラムではこの法案を提出した背景が書かれていた。かなりまっとうな内容なので転載しここにも載せようと思う。
-----------------------------------------------------------------
【自活研・小林理事長の自転車コラムその56】〜自転車議連には祈るような思いで期待している〜
この原稿は2013年に書いたものである。
■言うだけなら誰だってできる
しばらく前、「言うだけ詐欺」などという不埒な政権批判がはびこった。
脱ダム宣言は最初、元気が良かったが、地元の迷惑が明らかになるに従って迷走、地球温暖化の主な原因と言われている二酸化炭素の排出はマイナス25%目標を世界に向けて公言したが、身内からも不可能とブレーキがかかった、大地震後は脱原発を打ち出したが、具体策を示すことすらできないまま終わり、増税と「近いうち解散」だけがかろうじて実現した。
言うだけでやらないままのほうが良かったと思われるものも少なくないが、政府が方針を示したにもかかわらずいっこうに実現しないことが多すぎはしないか。
そんなことをしたり顔で話していたら、海外生活が長い友人から「日本ではできることしか言わないという風潮が長く続いたが、ようやくやらなければならないことを言うようになっただけのことだ」と諭された。
確かに、欧州などの政治家たちは、とうていできないと思われるようなことを言う。
言わなければ変えていく方向が示せないからだ。
すぐに実現しないこと、任期中に成果が見えないことを言うのは、次の選挙で批判を浴びて政治生命が危機にさらされる可能性もある。
実現までに時間がかかる課題に真正面から取り組むのは、誰にとっても辛いことだ。
つい、目先の利益誘導に走る。
だが、国家百年の計、とは言わないまでもせめて10年くらいの先を想定して、やるぞ、と天下に公言するのは政治家の重要な使命だ。
不言実行を美徳とする傾向があるが、社会を変えるには有言実行が大切である。
■目標を達成するための工程が見えない
「冷めたピザ」と自らを茶化してみせた故小渕恵三総理が打ち出した政策に「歩いて暮らせる街づくり」がある。
閣議決定されたのは小渕政権が自自公連立に踏み切った直後の平成11年11月11日。
実に憶えやすい。きっと小渕総理は、この日が将来ずっと語り継がれることを想定したに違いないと思う。
この政府の方針を受けて、ほとんどの地方自治体が「歩いて暮らせる」を長期目標に掲げた。
しかし、既に14年を経て、なにか目に見える変化があったかというとなかなか思い当たるところがない。
この方針は世界一となった超高齢社会に対応することが主眼である。
歩いて暮らせるためには、居住地から500mくらいの範囲に病院や食料品店などが配置されていなければならない。
でなければ高齢者の暮らしは成り立たないし、寝たきりで余生を過ごす人が増え、勤労世代の負担が重くなりすぎて、早晩財政は破綻する。
歩いて暮らせる環境という言葉には、ノーマライゼイションが徹底されコンパクト化された街という意味がある。
ノーマライゼーションとは、高齢者などの弱者を施設に隔離するのではなく、地域社会で普通に暮らせるようにしようという考え方だが、なにがなんでも家庭や地域で暮らさせようというものではない。
なんでも極端に走るのはわが国社会の変なところなのだが、介護を充実させるとなると、自立して生活できる高齢者までも隔離してケアしようとする。
対象者が増えれば施設は不足し、今度は家庭で面倒を見ろ、という方針を打ち出す。
本当の問題は、自立可能な社会環境を作っていくことのはずだが、高齢者でも安全快適に移動できる街を目標にしていながら、大きな道路をまたぐ歩道橋や地下通路を「変」だと思わない。
つまりはクルマの通行を最優先と考える「クルマ脳」症候群がネックなのである。
■言ったらやる、に期待したい
高齢世代に突入しようとしている我が身を点検してみると、動体視力が低下し、難聴が進み、反射神経が衰えていることを実感する。
いまはなんとか自分でクルマを運転しているが、いつ事故を起こして、老後を交通刑務所で過ごすことになるかと不安になる。
幸い都内に住んでいるから、自転車で行ける範囲には自転車か公共交通機関を使える。
しかし、講演などで地方都市に出かけると、クルマで移動することが標準となっていて、自転車で安全快適に移動することが難しい環境ばかりだ。
そもそも歩くと不便で遠回りさせられるように、道が設計されている。
商店街や観光地などでは、クルマで来やすいよう駐車場が整備され、歩く方は広大な駐車場をとぼとぼと横切るしかない場合も少なくない。
自転車に至ってはどこをどう走ったら良いのか、どこに駐めればいいのかがわからない。
クルマはスピードオーバーでも、車線をまたいでも、停止線をはみ出しても、自転車には危険きわまりない路上駐車ですら、しかたがないと諦めるのに、自転車だとルール無視だ、マナーが悪い、モラルに欠ける、と散々である。
これではいけない、と立ち上がってくれた政治家集団がある。
谷垣禎一法務大臣(当時)率いる超党派の自転車活用推進議員連盟である。
環境・健康・経済・交通・観光などに貢献する自転車をもっとうまく活用できるようにするための「提言」をとりまとめ、国会、政府、地方自治体に示して実行を迫る活動を行っている。
提言内容はどれも、自転車利用者には頷けることばかりだが、課題はもちろん「実現!」である。
※自転車活用推進議員連盟は政府と東京都(オリンピック・パラリンピック関係)に提言書を提出し、その後、提言内容を条文化して「自転車活用推進法案」をまとめた。法案は国会上程の段階に入ったが、2016年11月現在提出されていない。
【季刊誌「PARKING TODAY(ライジング出版)」より改訂して掲載】
-----------------------------------------------------------------
参照元:サイクリスト
-------------------------------------------------------------------
「自転車活用推進法案」が成立 参議院本会議で可決
「自転車活用推進法案」が12月9日午後、参議院本会議で可決され成立した。自動車への過度な依存を軽減し、自転車の利用を促す内容で、超党派の「自転車活用推進議員連盟」(会長・谷垣禎一自民党幹事長)が議員立法として提出していた。今後さまざまな自転車のための施策を行う際の法的根拠となり、来年中に施行される。
法案を当初から推進してきたNPO「自転車活用推進研究会」の小林成基理事長は、「すばらしい。自転車は公共の利益に資することが証明され、ようやく自転車が市民権を得る準備ができた」と語り、「法案成立はゴールでなくスタート」と、今後の活動がより重要であるという見方を示した。
法案の内容は衆議院のウェブサイトで閲覧できるほか、自転車活用推進研究会が、法案の最終稿とその概要をウェブサイトで公開している。
-------------------------------------------------------------------
概要は参照元にもあるように自転車の利用を促進させるような法案のようで、自転車活用推進研究会(自活研)が推進してきた法案のようだ。そこで自活研のHPを確認してみると....
このようにTopics欄最上部に本法案の内容があった。参考として法案とその概要版がPDFとしてアップロードされていたので、概要版を確認してみた。1ページ目はこんな感じ
この中の8条・基本方針を少しピックアップすると、
----------------------------------------
@自転車専用道路、自転車専用通行帯の整備
....
E自転車安全に寄与する人材の育成および資質の向上
...
K観光旅客の来訪の推進その他の地域活性化の支援
-----------------------------------------
など自転車に関係する施策がフルに盛り込まれている。ただしその次の「自転車活用推進計画」では
-----------------------------------------
都道府県、市区町村は、区域の実情に応じた自転車活用推進計画を定めるよう務める
-----------------------------------------
となっているため、法案そのものは努力目標のようにも感じる。次に2ページ目は
とこんな感じ。どうやら平成25年に成立した「交通政策基本法」とのからみが書かれており、特に自転車の部分を強化したような内容の模様。これに関係して個別法で百貨店やスーパーに駐輪場の設置義務を設けたり、道路管理者に自転車道路整備事業を実施する義務を設けるらしい。ただしこちらは義務となっていて、1ページめの「務める」よりはより強制力がある感じ。
とこのような内容のものが12月9日午後に参議院本会議で可決して法律として成立したようだ。今後は様々な自転車施策を行うための法的根拠となり、はやければ来年度の施工となる。
最後に自活研・理事長である小林さんのコラムではこの法案を提出した背景が書かれていた。かなりまっとうな内容なので転載しここにも載せようと思う。
-----------------------------------------------------------------
【自活研・小林理事長の自転車コラムその56】〜自転車議連には祈るような思いで期待している〜
この原稿は2013年に書いたものである。
■言うだけなら誰だってできる
しばらく前、「言うだけ詐欺」などという不埒な政権批判がはびこった。
脱ダム宣言は最初、元気が良かったが、地元の迷惑が明らかになるに従って迷走、地球温暖化の主な原因と言われている二酸化炭素の排出はマイナス25%目標を世界に向けて公言したが、身内からも不可能とブレーキがかかった、大地震後は脱原発を打ち出したが、具体策を示すことすらできないまま終わり、増税と「近いうち解散」だけがかろうじて実現した。
言うだけでやらないままのほうが良かったと思われるものも少なくないが、政府が方針を示したにもかかわらずいっこうに実現しないことが多すぎはしないか。
そんなことをしたり顔で話していたら、海外生活が長い友人から「日本ではできることしか言わないという風潮が長く続いたが、ようやくやらなければならないことを言うようになっただけのことだ」と諭された。
確かに、欧州などの政治家たちは、とうていできないと思われるようなことを言う。
言わなければ変えていく方向が示せないからだ。
すぐに実現しないこと、任期中に成果が見えないことを言うのは、次の選挙で批判を浴びて政治生命が危機にさらされる可能性もある。
実現までに時間がかかる課題に真正面から取り組むのは、誰にとっても辛いことだ。
つい、目先の利益誘導に走る。
だが、国家百年の計、とは言わないまでもせめて10年くらいの先を想定して、やるぞ、と天下に公言するのは政治家の重要な使命だ。
不言実行を美徳とする傾向があるが、社会を変えるには有言実行が大切である。
■目標を達成するための工程が見えない
「冷めたピザ」と自らを茶化してみせた故小渕恵三総理が打ち出した政策に「歩いて暮らせる街づくり」がある。
閣議決定されたのは小渕政権が自自公連立に踏み切った直後の平成11年11月11日。
実に憶えやすい。きっと小渕総理は、この日が将来ずっと語り継がれることを想定したに違いないと思う。
この政府の方針を受けて、ほとんどの地方自治体が「歩いて暮らせる」を長期目標に掲げた。
しかし、既に14年を経て、なにか目に見える変化があったかというとなかなか思い当たるところがない。
この方針は世界一となった超高齢社会に対応することが主眼である。
歩いて暮らせるためには、居住地から500mくらいの範囲に病院や食料品店などが配置されていなければならない。
でなければ高齢者の暮らしは成り立たないし、寝たきりで余生を過ごす人が増え、勤労世代の負担が重くなりすぎて、早晩財政は破綻する。
歩いて暮らせる環境という言葉には、ノーマライゼイションが徹底されコンパクト化された街という意味がある。
ノーマライゼーションとは、高齢者などの弱者を施設に隔離するのではなく、地域社会で普通に暮らせるようにしようという考え方だが、なにがなんでも家庭や地域で暮らさせようというものではない。
なんでも極端に走るのはわが国社会の変なところなのだが、介護を充実させるとなると、自立して生活できる高齢者までも隔離してケアしようとする。
対象者が増えれば施設は不足し、今度は家庭で面倒を見ろ、という方針を打ち出す。
本当の問題は、自立可能な社会環境を作っていくことのはずだが、高齢者でも安全快適に移動できる街を目標にしていながら、大きな道路をまたぐ歩道橋や地下通路を「変」だと思わない。
つまりはクルマの通行を最優先と考える「クルマ脳」症候群がネックなのである。
■言ったらやる、に期待したい
高齢世代に突入しようとしている我が身を点検してみると、動体視力が低下し、難聴が進み、反射神経が衰えていることを実感する。
いまはなんとか自分でクルマを運転しているが、いつ事故を起こして、老後を交通刑務所で過ごすことになるかと不安になる。
幸い都内に住んでいるから、自転車で行ける範囲には自転車か公共交通機関を使える。
しかし、講演などで地方都市に出かけると、クルマで移動することが標準となっていて、自転車で安全快適に移動することが難しい環境ばかりだ。
そもそも歩くと不便で遠回りさせられるように、道が設計されている。
商店街や観光地などでは、クルマで来やすいよう駐車場が整備され、歩く方は広大な駐車場をとぼとぼと横切るしかない場合も少なくない。
自転車に至ってはどこをどう走ったら良いのか、どこに駐めればいいのかがわからない。
クルマはスピードオーバーでも、車線をまたいでも、停止線をはみ出しても、自転車には危険きわまりない路上駐車ですら、しかたがないと諦めるのに、自転車だとルール無視だ、マナーが悪い、モラルに欠ける、と散々である。
これではいけない、と立ち上がってくれた政治家集団がある。
谷垣禎一法務大臣(当時)率いる超党派の自転車活用推進議員連盟である。
環境・健康・経済・交通・観光などに貢献する自転車をもっとうまく活用できるようにするための「提言」をとりまとめ、国会、政府、地方自治体に示して実行を迫る活動を行っている。
提言内容はどれも、自転車利用者には頷けることばかりだが、課題はもちろん「実現!」である。
※自転車活用推進議員連盟は政府と東京都(オリンピック・パラリンピック関係)に提言書を提出し、その後、提言内容を条文化して「自転車活用推進法案」をまとめた。法案は国会上程の段階に入ったが、2016年11月現在提出されていない。
【季刊誌「PARKING TODAY(ライジング出版)」より改訂して掲載】
-----------------------------------------------------------------
2015年12月02日
市レベルの自転車安全条例 条例制定で終わらない取り組みを
2015年6月の道交法改正で自転車の危険行為(14項目)や違反した際の講習などがメディアを中心に大きく取り上げられた。それにからむのか近年、市レベルで自転車の安全条例を制定するところが増えてきている。今回見つけたニュースも市レベルでの条例制定を目指すものだ。
参照元:東京新聞
--------------------------------------------------------------
八潮市が安全条例 県内自転車事故ワースト返上を 市議会に提出へ
県内で自転車交通事故ワーストが続く八潮市は、十二月定例市議会に「自転車安全条例」を提出する。大山忍市長は「交通モラルという面で若干、意識が低いところがある」と述べており、条例は市民に自転車交通マナーの徹底を求めていく内容となる。
八潮市内の自転車事故の死傷者数は、二〇一二年に二百十二人、一三年に二百十人、一四年に百九十五人で、いずれも人口一万人あたりの比率が県内ワースト。今年も十月末現在で死者一人を含む百四十八人で、四年連続最悪となる可能性が高い。
市は「市内のほとんどが平地で自転車利用が盛ん。都内に近く通勤通学に使われることも多い」とワーストの理由を分析。さらにつくばエクスプレス(TX)八潮駅と既存の住宅地が離れており、自転車で駅まで行く人が多いことも一因となっているという。
条例は市、自転車利用者、保護者、車のドライバーにそれぞれ行うべき義務規定を設ける。昨年、自転車事故のうち計38%が高校生以下の子どもと六十五歳以上の高齢者だったことから、親や家族がヘルメットの着用などを注意するよう求める。また、市はガードレールやカーブミラーなど安全な道路環境の整備を進めていく。
ただ、条例には義務規定に対する罰則はなく、最終的には市民の交通モラル頼みとなる。市の担当者は「まずは八潮市の自転車事故の実態を知ってもらい、自ら命を守るようになってもらいたい」と話している。
--------------------------------------------------------------
要約すると「埼玉県内での自転車事故ワーストを返上するため、市条例を制定し市民に自転車交通マナーの徹底を求める。自転車利用者だけでなく、保護者や車のドライバーに対してそれぞれ行うべき義務規定を設ける」ということらしい。
一般的に市レベルのまちとなると人口も多く、自転車を利用するひとも多い。北海道だと小樽市など坂の多い都市では人口の割に利用者が少ないので例外だが、市レベルでは相対的に自転車事故も多くなり、何らかの対策が求められる。
この記事で取り上げた八潮市以外で有名なところは福岡市の「自転車の安全利用に関する条例」があるが市レベルではなく県レベルのところもあり、しまなみ海道の愛媛県「愛媛県自転車の安全な利用の促進に関する条例」、ツールドさいたまの開催地でもある埼玉県「埼玉県自転車の安全な利用の促進に関する条例」、ヘルメットの装着を義務として話題になった兵庫県「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」などがある。
県レベルの地域では自転車に対する関心や姿勢も違い、条例としてもその本気度が見えてくる。以前記事もした愛媛県ではしまなみ海道を「サイクリストの聖地」として世界に発信する目的があり、愛媛県全体も「サイクリングパラダイス」として盛り上げる点からも県レベルの制定に至っているようだ。
自転車事故防止やマナーアップの観点から条例として自転車を扱うのは嬉しいことだが、ひとつ付け加えさせてもらうと「条例で終わらないように」という点である。よくある条例制定後のパターンとしてはただ作っただけで実効性が伴なわないことであるから、自転車の条例に関してもただ制定するのではなく、実際に守られるようにいろんな方面からのアプローチが必要となるはずだ。何もないよりはマシかもしれないがせっかく作ったのだから、守らせるような活動も大事なのである。
参照元:東京新聞
--------------------------------------------------------------
八潮市が安全条例 県内自転車事故ワースト返上を 市議会に提出へ
県内で自転車交通事故ワーストが続く八潮市は、十二月定例市議会に「自転車安全条例」を提出する。大山忍市長は「交通モラルという面で若干、意識が低いところがある」と述べており、条例は市民に自転車交通マナーの徹底を求めていく内容となる。
八潮市内の自転車事故の死傷者数は、二〇一二年に二百十二人、一三年に二百十人、一四年に百九十五人で、いずれも人口一万人あたりの比率が県内ワースト。今年も十月末現在で死者一人を含む百四十八人で、四年連続最悪となる可能性が高い。
市は「市内のほとんどが平地で自転車利用が盛ん。都内に近く通勤通学に使われることも多い」とワーストの理由を分析。さらにつくばエクスプレス(TX)八潮駅と既存の住宅地が離れており、自転車で駅まで行く人が多いことも一因となっているという。
条例は市、自転車利用者、保護者、車のドライバーにそれぞれ行うべき義務規定を設ける。昨年、自転車事故のうち計38%が高校生以下の子どもと六十五歳以上の高齢者だったことから、親や家族がヘルメットの着用などを注意するよう求める。また、市はガードレールやカーブミラーなど安全な道路環境の整備を進めていく。
ただ、条例には義務規定に対する罰則はなく、最終的には市民の交通モラル頼みとなる。市の担当者は「まずは八潮市の自転車事故の実態を知ってもらい、自ら命を守るようになってもらいたい」と話している。
--------------------------------------------------------------
要約すると「埼玉県内での自転車事故ワーストを返上するため、市条例を制定し市民に自転車交通マナーの徹底を求める。自転車利用者だけでなく、保護者や車のドライバーに対してそれぞれ行うべき義務規定を設ける」ということらしい。
一般的に市レベルのまちとなると人口も多く、自転車を利用するひとも多い。北海道だと小樽市など坂の多い都市では人口の割に利用者が少ないので例外だが、市レベルでは相対的に自転車事故も多くなり、何らかの対策が求められる。
この記事で取り上げた八潮市以外で有名なところは福岡市の「自転車の安全利用に関する条例」があるが市レベルではなく県レベルのところもあり、しまなみ海道の愛媛県「愛媛県自転車の安全な利用の促進に関する条例」、ツールドさいたまの開催地でもある埼玉県「埼玉県自転車の安全な利用の促進に関する条例」、ヘルメットの装着を義務として話題になった兵庫県「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」などがある。
県レベルの地域では自転車に対する関心や姿勢も違い、条例としてもその本気度が見えてくる。以前記事もした愛媛県ではしまなみ海道を「サイクリストの聖地」として世界に発信する目的があり、愛媛県全体も「サイクリングパラダイス」として盛り上げる点からも県レベルの制定に至っているようだ。
自転車事故防止やマナーアップの観点から条例として自転車を扱うのは嬉しいことだが、ひとつ付け加えさせてもらうと「条例で終わらないように」という点である。よくある条例制定後のパターンとしてはただ作っただけで実効性が伴なわないことであるから、自転車の条例に関してもただ制定するのではなく、実際に守られるようにいろんな方面からのアプローチが必要となるはずだ。何もないよりはマシかもしれないがせっかく作ったのだから、守らせるような活動も大事なのである。
2015年09月21日
旭川 買物公園通りなどで自転車放置禁止区域を条例化
北海道第2人口規模を誇る都市、旭川には全国でもさきがけとなった恒久的歩行者天国「平和通買物公園」がある。
だが、この歩行者天国の買物公園では通りの通路部分に自転車が止められ最悪はこれが放置自転車化するケースもあった。放置自転車は景観を損ねるだけでなく、万が一の緊急車両走行の妨げとなったり買物公園通りでイベントをする際に撤去するのに一手間と多くの問題を抱えていた。
ただ、買物公園では駅が新しくなる前より「駐輪場不足」という問題があり、駐輪場が足りないのなら致し方無いという部分もあった。それがJR旭川駅舎が新しくなり、周辺の再開発で大型の駐輪場&駐車場が元の駅前駐車場に誕生した。
これを機に市では買物公園通りの放置自転車対策を本格的にスタートさせた。以前は放置自転車対策の人を雇って大型駐輪場に誘導していたがこのたび条例化し、より厳しい対応が可能となった。
条例の中身を簡単に説明すると、買物公園通りとその周辺において自転車放置禁止区域を設定し、これに違反すると市が自転車を撤去したり駐輪施設に強制的に移動できるようになった。
強制区域には3種類あり、駅前周辺が最も厳しい「禁止区域」。これは放置自転車を即日撤去できる。ここからちょっと奥の西武〜マルカツ付近までは規制区域。さらにオクノから8条通付近までが指導区域となっていてここでは一定期間後に撤去可能となっている。もし撤去されると1000円の返還手数料が2015年の10月から必要となる。
ただ、なんでもかんでも規制というわけでもなくちょっと店を利用したい人のために(買物公園のメインストリートを外れるが)あちこちに自転車ラックが設置されており駅前から歩く手間が少なくなるよう考慮されている。ただしこの自転車ラックは管理人の印象ではずっと置きっぱなしの自転車が多く、そこまで機能していない印象だ。
というわけで旭川市でも買物公園通りでの放置自転車対策が条例化した。自転車を利用する側からみればちょっと不便に感じるかもしれないが自転車を降りれば歩行者。歩行者から見ると放置自転車は邪魔で風で倒れれば通行人が怪我をするかもしれないし、せっかくの歩行者天国の意味もなくなってしまう。きちんとした駐輪場が用意されているのだから歩行者の立場に立って邪魔な駐輪は避けるようにしてほしい。
だが、この歩行者天国の買物公園では通りの通路部分に自転車が止められ最悪はこれが放置自転車化するケースもあった。放置自転車は景観を損ねるだけでなく、万が一の緊急車両走行の妨げとなったり買物公園通りでイベントをする際に撤去するのに一手間と多くの問題を抱えていた。
今までの買物公園(歩行者天国)の様子。
ただ、買物公園では駅が新しくなる前より「駐輪場不足」という問題があり、駐輪場が足りないのなら致し方無いという部分もあった。それがJR旭川駅舎が新しくなり、周辺の再開発で大型の駐輪場&駐車場が元の駅前駐車場に誕生した。
これを機に市では買物公園通りの放置自転車対策を本格的にスタートさせた。以前は放置自転車対策の人を雇って大型駐輪場に誘導していたがこのたび条例化し、より厳しい対応が可能となった。
条例の中身を簡単に説明すると、買物公園通りとその周辺において自転車放置禁止区域を設定し、これに違反すると市が自転車を撤去したり駐輪施設に強制的に移動できるようになった。
強制区域には3種類あり、駅前周辺が最も厳しい「禁止区域」。これは放置自転車を即日撤去できる。ここからちょっと奥の西武〜マルカツ付近までは規制区域。さらにオクノから8条通付近までが指導区域となっていてここでは一定期間後に撤去可能となっている。もし撤去されると1000円の返還手数料が2015年の10月から必要となる。
ただ、なんでもかんでも規制というわけでもなくちょっと店を利用したい人のために(買物公園のメインストリートを外れるが)あちこちに自転車ラックが設置されており駅前から歩く手間が少なくなるよう考慮されている。ただしこの自転車ラックは管理人の印象ではずっと置きっぱなしの自転車が多く、そこまで機能していない印象だ。
というわけで旭川市でも買物公園通りでの放置自転車対策が条例化した。自転車を利用する側からみればちょっと不便に感じるかもしれないが自転車を降りれば歩行者。歩行者から見ると放置自転車は邪魔で風で倒れれば通行人が怪我をするかもしれないし、せっかくの歩行者天国の意味もなくなってしまう。きちんとした駐輪場が用意されているのだから歩行者の立場に立って邪魔な駐輪は避けるようにしてほしい。
2015年08月16日
車優先 自転車は蚊帳の外的な道路整備
日本の道路はモータリゼーションを背景に自動車を優先し、歩行者や自転車は二の次という政策をとってきた。いわゆる"車優先社会"である。車優先社会は自動車利用者には多大な利便性をもたらしたが、自動車を使わない人(歩行者や自転車)にとってはその利便性を享受できないどころか危険性までも生み出してしまった。
そんな車優先社会は各地で進む自転車専用レーンの整備で少しづつ変わろうとしてきているが、未だに車優先に整備するところが多い。今回見つけたニュースはそんな旧来の車優先社会を彷彿とさせるものである。
参照元:中日新聞
----------------------------------------------
3月開通 入善黒部バイパス 自転車で走るの「怖い」
新幹線「前」開通へ
安全“後回し”
三月に開通した国道8号入善黒部バイパス(富山県魚津市−黒部市、約七キロ)が、自転車の安全走行に深刻な問題を抱えている。車道は路肩が狭く危険で、歩道は複雑に迂回(うかい)して分かりづらい。警察の要請を受け、富山河川国道事務所(富山市)は今月、自転車を歩道に誘導する看板を設置したが、対策は不十分なままだ。北陸新幹線開業に合わせて、“見切り発車”で開通させた感が否めない。(伊東浩一)
四月十六日、魚津市平伝寺の同バイパスを黒部から魚津方面に自転車で走っていた男性=当時(64)=が、後方から来た大型トレーラーにはねられ、頭を強く打って一時重体となった。
現場付近は高架橋になっており、車道と側壁の間の路肩の幅は一メートル。反対車線側の路肩は七十五センチと、さらに狭い。実際、自転車で走ってみると、左は壁が迫り、右後方から大型車がビュンビュン追い抜いていく。風にあおられバランスを崩せば、車にはねられる。恐怖感を覚えた。
高架橋下に設置された国道8号入善黒部バイパスの歩道。自転車や歩行者は手前から車道を横切る必要があるが横断歩道はない
写真
こうした側壁が車道に迫る区間は、同バイパス上に二カ所、計六百十メートルにわたってある。交通ルール上、自転車は原則、車道を走ることになっているが、魚津署は事故を受け、近くの魚津工業、新川みどり野の両高校に、なるべく自転車で車道を走らないよう求め、富山河川国道事務所にも自転車を歩道に誘導する対策を要請した。
同事務所は「路肩の幅は基準(七十五センチ)を満たしているが、自転車が車道を走る危険性は認識していた。そのため、分離型歩道を設置した」と説明する。しかし、自転車を歩道へと誘導する対策を講じたのは、警察から申し入れがあってから。沿道三十カ所以上に看板を設置したのは、今月初めになってのことだった。
その歩道にも問題がある。同バイパス高架下の住民の利用を考慮して住宅地を迂回させたため、Uターンやアップダウンが続く。看板設置で、ルートの分かりにくさはある程度解消されたが、車道を何カ所も横切っているのに横断歩道が設置されていない。
写真
同バイパスは将来、上下四車線となる計画だが、現在は二車線しか完成しておらず、対面通行を行っている。このため、歩道も魚津から黒部方面に向かう車線側にしかない。逆方向に向かう自転車は、反対車線の歩道に回り込まなければならない。
同バイパスは、北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅へのアクセス道の役割もあり、新幹線開業に合わせて三月一日に開通した。しかし、歩道の使いづらさに加え、歩行者用地下通路も未完成。ある県警関係者は「新幹線開業に間に合うよう車道を優先し、弱者対策が後回しになっている印象を受ける」と話している。
----------------------------------------------
記事によれば新幹線のために車道を優先して開通させたようで、自転車のことはほとんど考慮されてなかった印象を受けた。特に
----------------------------------------
同事務所は「路肩の幅は基準(七十五センチ)を満たしているが、自転車が車道を走る危険性は認識していた。そのため、分離型歩道を設置した」と説明する。しかし、自転車を歩道へと誘導する対策を講じたのは、警察から申し入れがあってから。沿道三十カ所以上に看板を設置したのは、今月初めになってのことだった。
----------------------------------------
という部分からも明らかで、完全に自動車のことしか頭になったようだ。このような道路は旧来の"車優先"という考え方から来るものだと思う。この道路を設計した人や作った人は昔からやってることのなので何の不思議もなく作ったのだろうが、"自転車"という観点からみると完全にその対応が抜け落ちており
、こういう人たちが道路を作り続ける限り車優先社会は無くならないのかもしれない。
そんな車優先社会は各地で進む自転車専用レーンの整備で少しづつ変わろうとしてきているが、未だに車優先に整備するところが多い。今回見つけたニュースはそんな旧来の車優先社会を彷彿とさせるものである。
参照元:中日新聞
----------------------------------------------
3月開通 入善黒部バイパス 自転車で走るの「怖い」
新幹線「前」開通へ
安全“後回し”
三月に開通した国道8号入善黒部バイパス(富山県魚津市−黒部市、約七キロ)が、自転車の安全走行に深刻な問題を抱えている。車道は路肩が狭く危険で、歩道は複雑に迂回(うかい)して分かりづらい。警察の要請を受け、富山河川国道事務所(富山市)は今月、自転車を歩道に誘導する看板を設置したが、対策は不十分なままだ。北陸新幹線開業に合わせて、“見切り発車”で開通させた感が否めない。(伊東浩一)
四月十六日、魚津市平伝寺の同バイパスを黒部から魚津方面に自転車で走っていた男性=当時(64)=が、後方から来た大型トレーラーにはねられ、頭を強く打って一時重体となった。
現場付近は高架橋になっており、車道と側壁の間の路肩の幅は一メートル。反対車線側の路肩は七十五センチと、さらに狭い。実際、自転車で走ってみると、左は壁が迫り、右後方から大型車がビュンビュン追い抜いていく。風にあおられバランスを崩せば、車にはねられる。恐怖感を覚えた。
高架橋下に設置された国道8号入善黒部バイパスの歩道。自転車や歩行者は手前から車道を横切る必要があるが横断歩道はない
写真
こうした側壁が車道に迫る区間は、同バイパス上に二カ所、計六百十メートルにわたってある。交通ルール上、自転車は原則、車道を走ることになっているが、魚津署は事故を受け、近くの魚津工業、新川みどり野の両高校に、なるべく自転車で車道を走らないよう求め、富山河川国道事務所にも自転車を歩道に誘導する対策を要請した。
同事務所は「路肩の幅は基準(七十五センチ)を満たしているが、自転車が車道を走る危険性は認識していた。そのため、分離型歩道を設置した」と説明する。しかし、自転車を歩道へと誘導する対策を講じたのは、警察から申し入れがあってから。沿道三十カ所以上に看板を設置したのは、今月初めになってのことだった。
その歩道にも問題がある。同バイパス高架下の住民の利用を考慮して住宅地を迂回させたため、Uターンやアップダウンが続く。看板設置で、ルートの分かりにくさはある程度解消されたが、車道を何カ所も横切っているのに横断歩道が設置されていない。
写真
同バイパスは将来、上下四車線となる計画だが、現在は二車線しか完成しておらず、対面通行を行っている。このため、歩道も魚津から黒部方面に向かう車線側にしかない。逆方向に向かう自転車は、反対車線の歩道に回り込まなければならない。
同バイパスは、北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅へのアクセス道の役割もあり、新幹線開業に合わせて三月一日に開通した。しかし、歩道の使いづらさに加え、歩行者用地下通路も未完成。ある県警関係者は「新幹線開業に間に合うよう車道を優先し、弱者対策が後回しになっている印象を受ける」と話している。
----------------------------------------------
記事によれば新幹線のために車道を優先して開通させたようで、自転車のことはほとんど考慮されてなかった印象を受けた。特に
----------------------------------------
同事務所は「路肩の幅は基準(七十五センチ)を満たしているが、自転車が車道を走る危険性は認識していた。そのため、分離型歩道を設置した」と説明する。しかし、自転車を歩道へと誘導する対策を講じたのは、警察から申し入れがあってから。沿道三十カ所以上に看板を設置したのは、今月初めになってのことだった。
----------------------------------------
という部分からも明らかで、完全に自動車のことしか頭になったようだ。このような道路は旧来の"車優先"という考え方から来るものだと思う。この道路を設計した人や作った人は昔からやってることのなので何の不思議もなく作ったのだろうが、"自転車"という観点からみると完全にその対応が抜け落ちており
、こういう人たちが道路を作り続ける限り車優先社会は無くならないのかもしれない。
2015年02月18日
自転車パーツ 値上げ中
今年も自転車タイヤを新調する時期になり、例年と同じくミシュランのダイナミックスポーツを注文した。
※ダイナミックスポーツについてはこちらを参照。
今回は比較的やすかったごっつプライスさんで注文したのだが、一番最初にダイナミックスポーツを注文した2年前と比べて明らかに値上がりしている。最初の時はワールドサイクルさんだったが、次の通り定価に近い値段となっている。
送料もあるので定価では買いづらい。特にこのタイヤは安さがウリなので一番最安を根気よく探すこととなった次第だ。
実はPCパーツをここ最近買った人だと既にご存知だと思うが、急激に進んだ円安の影響で輸入品の価格が上昇しており、海外から輸入している自転車パーツもその影響を受けている。今回取り上げたダイナミックスポーツ以外にもその他のメーカー品で同じように値上げしているものがあり、特にレース用タイヤだとその影響は顕著で、本当にびっくりするぐらいだ。輸入品である性質上これは仕方のない事だが、本当に円安になったことを肌で感じた瞬間だった。
長期目線としてこれから再び円高に戻ることは想定しづらく、現状維持かそれ以上の円安もありえるとのこと。そうなると再び値上げの可能性もあり、給料が増えていない人にとってはかなり辛くなる。自転車だけではないが輸入系にとっては益々辛い時代に突入しそうだ。
※ダイナミックスポーツについてはこちらを参照。
今回は比較的やすかったごっつプライスさんで注文したのだが、一番最初にダイナミックスポーツを注文した2年前と比べて明らかに値上がりしている。最初の時はワールドサイクルさんだったが、次の通り定価に近い値段となっている。
送料もあるので定価では買いづらい。特にこのタイヤは安さがウリなので一番最安を根気よく探すこととなった次第だ。
実はPCパーツをここ最近買った人だと既にご存知だと思うが、急激に進んだ円安の影響で輸入品の価格が上昇しており、海外から輸入している自転車パーツもその影響を受けている。今回取り上げたダイナミックスポーツ以外にもその他のメーカー品で同じように値上げしているものがあり、特にレース用タイヤだとその影響は顕著で、本当にびっくりするぐらいだ。輸入品である性質上これは仕方のない事だが、本当に円安になったことを肌で感じた瞬間だった。
長期目線としてこれから再び円高に戻ることは想定しづらく、現状維持かそれ以上の円安もありえるとのこと。そうなると再び値上げの可能性もあり、給料が増えていない人にとってはかなり辛くなる。自転車だけではないが輸入系にとっては益々辛い時代に突入しそうだ。
2015年01月18日
ガソリン価格下落は自転車通勤を減少させるか?
以前も原油価格のことを記事にしたが今もなお下落が止まらない。
チャート的には赤のサポートラインを割っての下落なので教科書通りの展開なのだが、背景には原油産出国の"シェールガス潰し"があるうで、サウジ石油相「1バレル20ドルでも減産せず」の発言がかなり影響を与えているようだ。ここ最近のマーケット関係者の間ではとりあえず1バレル40ドルあたりがターゲットという話もある。
さて、この原油価格下落により日本ではガソリンが数年ぶりの安値となっている。もちろん原油価格の決定にはドル円相場の影響やその他の要因もあるのだが、原油の下落が急激すぎてほぼ原油の影響でガソリンが下がっている。2015年1月17日現在のレギューラー価格全国平均は135円前後。セルフなら120円台に突入しているところもあり、これは8%増税で値上げとなった缶ジュース1本よりも安い価格。この水準は約5年ぶりだ。
5年前(2010年)というとちょうどガソリン価格が110円台から数年かけてどんどん上昇していた時期で、高いガソリン価格を背景に自転車通勤する人たちが増えた時期でもある。大手のサイクルベースあさひなどでは通勤に特化した手頃な「通勤用スポーツタイプ自転車」に力を入れていた。
ガソリン高が背景だった自転車通勤だが、今後ガソリン価格が5年前以上の水準に戻れば自転車通勤は減るのだろうか…少し考察してみると、本当にガソリン高だけが嫌で、ママチャリやシティサイクルで嫌々載っていた人は素直に自動車通勤へ戻るだろう。ただ、自動車通勤をする過程でもっと高性能なクロスバイクやロードバイクなどのスポーツタイプを導入した人たちはその自転車の魅力にハマったり、ダイエットになったりと自転車通勤におけるメリット(ガソリン代節約だけでなく、ダイエット効果など一石二鳥な点)を十分に感じたはずだ。そういった人たちはたとえガソリン価格が元に戻ろうとすぐに自動車通勤に戻ることはないと思う。そういった面ではガソリン価格の高騰は自動車に慣れた人が再び自転車を使う機会を与えてくれたともいえる。
現在では特にスポーツタイプにおいては健康志向からひとつのジャンルとして確立した部分もあり、5年前に言われていた「一過性のブームで終わる」というような状況にはない。確かにブームは過ぎたかもしれないがその過程でファンが確実に定着した。特にここ1年ぐらいでは若い女性向けロードバイクが流行っており、その原因はスポ根アニメ(マンガ)の弱虫ペダルによるものだ。今まで常識なら圧倒的に男性が多かったロードバイクに女性が増えるきっかけを作っている。
こうしてチャートを見ると原油価格の上昇&下落が自転車をとりまく環境に影響を与えていたことがわかった。自転車先進国のオランダもその普及のきっかけはガソリン高(オイルショック)だった。石油依存社会で生活に直結するガソリン価格だからこそ、社会に与える影響も大きい。
チャート的には赤のサポートラインを割っての下落なので教科書通りの展開なのだが、背景には原油産出国の"シェールガス潰し"があるうで、サウジ石油相「1バレル20ドルでも減産せず」の発言がかなり影響を与えているようだ。ここ最近のマーケット関係者の間ではとりあえず1バレル40ドルあたりがターゲットという話もある。
さて、この原油価格下落により日本ではガソリンが数年ぶりの安値となっている。もちろん原油価格の決定にはドル円相場の影響やその他の要因もあるのだが、原油の下落が急激すぎてほぼ原油の影響でガソリンが下がっている。2015年1月17日現在のレギューラー価格全国平均は135円前後。セルフなら120円台に突入しているところもあり、これは8%増税で値上げとなった缶ジュース1本よりも安い価格。この水準は約5年ぶりだ。
5年前(2010年)というとちょうどガソリン価格が110円台から数年かけてどんどん上昇していた時期で、高いガソリン価格を背景に自転車通勤する人たちが増えた時期でもある。大手のサイクルベースあさひなどでは通勤に特化した手頃な「通勤用スポーツタイプ自転車」に力を入れていた。
ガソリン高が背景だった自転車通勤だが、今後ガソリン価格が5年前以上の水準に戻れば自転車通勤は減るのだろうか…少し考察してみると、本当にガソリン高だけが嫌で、ママチャリやシティサイクルで嫌々載っていた人は素直に自動車通勤へ戻るだろう。ただ、自動車通勤をする過程でもっと高性能なクロスバイクやロードバイクなどのスポーツタイプを導入した人たちはその自転車の魅力にハマったり、ダイエットになったりと自転車通勤におけるメリット(ガソリン代節約だけでなく、ダイエット効果など一石二鳥な点)を十分に感じたはずだ。そういった人たちはたとえガソリン価格が元に戻ろうとすぐに自動車通勤に戻ることはないと思う。そういった面ではガソリン価格の高騰は自動車に慣れた人が再び自転車を使う機会を与えてくれたともいえる。
現在では特にスポーツタイプにおいては健康志向からひとつのジャンルとして確立した部分もあり、5年前に言われていた「一過性のブームで終わる」というような状況にはない。確かにブームは過ぎたかもしれないがその過程でファンが確実に定着した。特にここ1年ぐらいでは若い女性向けロードバイクが流行っており、その原因はスポ根アニメ(マンガ)の弱虫ペダルによるものだ。今まで常識なら圧倒的に男性が多かったロードバイクに女性が増えるきっかけを作っている。
こうしてチャートを見ると原油価格の上昇&下落が自転車をとりまく環境に影響を与えていたことがわかった。自転車先進国のオランダもその普及のきっかけはガソリン高(オイルショック)だった。石油依存社会で生活に直結するガソリン価格だからこそ、社会に与える影響も大きい。
2014年12月27日
人気ブログランキング の危険な罠
管理人も入れている人気ブログランキング(最近は放置気味だが)。自分の見たいジャンルのブログをランキング型式で表示し、人気のものほど上位に現れ、ブログ運営者は集客源に。見る人はより多くの人気ブログを手軽に発見できるメリットのあるサービスだ。が、実は最近このブログランキングを悪用する例が増えている。
管理人が知っている例ははランキングの中でも「金融・投資」のジャンルのものだ。昨今のアベノミクスによりPCひとつで手軽にできる株や為替のトレードに人気が出ており、そこを狙っている。
具体的には取引形態のひとつである「バイナリーオプション」を扱ったものだ。数週間前にNHKでもニュースとして報じられたようだが、このバイナリーオプションの中でも海外サイトで運営する海外バイナリーオプションでの被害例が出ている。
人気ブログランキングの上位の位置であたかも「儲かってます 手法教えちゃいます!」的なブログがあったらまず要注意だ。実はそのブログの裏には上記の海外バイナリーオプションを運営する業者(あるいは業者と契約した個人)がおり、その業者(個人)があたかも儲かってる的なブログを書いて、自分のサイトに誘導し入金させる。仮に利益が出ても出金に応じないというもの。しかもそのブログは巧妙で、普通の一般人が書いてあるよう偽装されている。例えば「○○で食事した」とか、「○○に旅行した」などの記事が数多くあり一見すれば業者とは思えない内容だ。
☆元派遣OLが聖杯で億トレーダーデビュー☆
もし最近、投資に興味があって外国為替保証金取引(FX)をやろうと思っている人や知り合いにそんな人が居たら要注意だ。海外バイナリーオプションは詐欺まがいのものが数多く、今後も増えそうな感じだ。実際にNHKで報じられた際には、特に20歳代の若者の被害が多く、平均で20万円ぐらいの損出を出しているとされていた。特にブログで手法を教える例では経済的弱者を救う的な言葉が書いてあるので、甘い言葉にだまされないように。そもそも十分儲かっているならわざわざ他人なんかに教える必要は無いのだ(教えるとその手法が多用されライバルが増えて自分の利益が減る恐れもあるのに)。
管理人が知っている例ははランキングの中でも「金融・投資」のジャンルのものだ。昨今のアベノミクスによりPCひとつで手軽にできる株や為替のトレードに人気が出ており、そこを狙っている。
具体的には取引形態のひとつである「バイナリーオプション」を扱ったものだ。数週間前にNHKでもニュースとして報じられたようだが、このバイナリーオプションの中でも海外サイトで運営する海外バイナリーオプションでの被害例が出ている。
人気ブログランキングの上位の位置であたかも「儲かってます 手法教えちゃいます!」的なブログがあったらまず要注意だ。実はそのブログの裏には上記の海外バイナリーオプションを運営する業者(あるいは業者と契約した個人)がおり、その業者(個人)があたかも儲かってる的なブログを書いて、自分のサイトに誘導し入金させる。仮に利益が出ても出金に応じないというもの。しかもそのブログは巧妙で、普通の一般人が書いてあるよう偽装されている。例えば「○○で食事した」とか、「○○に旅行した」などの記事が数多くあり一見すれば業者とは思えない内容だ。
☆元派遣OLが聖杯で億トレーダーデビュー☆
もし最近、投資に興味があって外国為替保証金取引(FX)をやろうと思っている人や知り合いにそんな人が居たら要注意だ。海外バイナリーオプションは詐欺まがいのものが数多く、今後も増えそうな感じだ。実際にNHKで報じられた際には、特に20歳代の若者の被害が多く、平均で20万円ぐらいの損出を出しているとされていた。特にブログで手法を教える例では経済的弱者を救う的な言葉が書いてあるので、甘い言葉にだまされないように。そもそも十分儲かっているならわざわざ他人なんかに教える必要は無いのだ(教えるとその手法が多用されライバルが増えて自分の利益が減る恐れもあるのに)。