2020年06月10日

習熟度のクラス替え

中間試験を終え、答案も返却。成績も入力した。
この時期、迷うのが、クラス替えである。

私の学校では、数学は習熟度別クラス。
試験範囲も、試験問題も、問題レベルも違う試験を行う。
使う教材すら違う。

学期の成績は、全体を偏差値かして、調整して上位クラスから付けられる。
そうなると、上中位のクラスで、非常に低い点数を撮ってしまった場合、調整した結果も赤点になる可能性が出てしまうわけだ。

だから、試験が終わったこの時期、彼ら成績不振者のクラスを変えるべきか、そのまま様子を見るかで迷い、悩むのである。

次回の期末考査で得点を取ってくれるならそれでいい。
この失敗を奮起にして、頑張ってくれるのなら、様子を見ることができる。

ただし、期末でも同じような点数を取られると、途端に危険ゾーンに陥る。
こうなると、赤点を救済する術がなくなってしまう…。

そんなわけで、今回の試験で、中2の中位クラスの3人をどうすべきか迷った。

ただ、下位のクラスの人数も限界で、これ以上増やせない…。

結果的には、そのままクラスに残し、きっちり警告して、放課後の補講に参加させ。もう一度復習させることにした。

中位のクラスの生徒は、下位のクラスに移動することを極端に怖れる。
だから、「先生、僕、クラス、落ちますか?」などと恐怖の面持ちで私に尋ねる。

大切なことは、失敗を生かして勉強することだ。
彼らはクラスが下位のクラスに行くことによる恥ずかしさを怖れているのいだろう。

彼らをそのままクラスに残すことで、私の授業も、さらに集中力がアップしそうだ。

中位のクラスにしてはよく勉強するメンバーなので、きっと、次の試験では輝いてくれるに違いない。

試験後の彼らは、少しだけ顔つきが真剣になった。

これだから教育は面白い…。

2020年06月05日

日本ミツバチ

5月の末に日本ミツバチが来た。
3月に巣箱を置いて、ようやくやっててくれた。
一ヶ月前、近所で趣味で養蜂をしている方から、キンリョウヘンをお借りした。
その満開にあわせるかのように、分蜂した蜂たちが私の巣箱に自然に入ってくれたのだ。

蜂というと、多くの方に忌み嫌われるものだが、自分の巣箱に収まってくれると、これまたかわいいものである。ブンブンとやや不気味な羽音にはまだ慣れないが、我が家のペットが増えた感じだ。

「いろいろな蜂がいて一日見てると、楽しいぞ。」
地元の方はそう言って、養蜂一年生の私を励ましてくれた。

ミツバチの巣箱は、家の軒下に置いてある。
自分の庭があると、こんな楽しみもあるのか、と私はやや興奮気味でもある。

スムシ対策に、底版をネットに変えたり、中にスマホを入れて撮影してみたりと、毎日が面白い。
そうそう、スズメバチ捕獲器も作らねば…。

それでも、一番の面白さは、蜂が集団でやって来るところだろう。

どこに住んでいたのか分からないが、探索蜂が群れを呼び込んで、キンリョウヘンを覆い尽くす。
そのうち、そばの巣箱に徐々に入り込み、いよいよ巣作りを始めるのだ。
その姿は壮観である。
一生のうちで、こうした姿を見ることのできる人間は、ごくわずかなのだろう。

ふと、『蜂は暗闇で蜜を作る』という言葉を思い出す。

いろいろ経験を増やすのはいいが、その中で思索を練り、さらにそれを智慧に変えていかねばならぬ。
また、こうした経験が授業で生かされなくてはいけない。

「丹澤先生、ミツバチ飼っているんですか?」
「最近飼い始めてね…。かわいいよ!」
「…。」

都会育ちの生徒たちには、ちんぷんかんぷんだ。
 蜂=怖い
というイメージしかない。
いや、今の時代の子供たちは、
 虫=怖い
というのが、普通担っている。

彼らが大人になったとき、どうなってしまうのだろう…。

『スズメバチは、大切な益虫です。あまり退治しないでください。』

養蜂のガイドブックには、そう書かれていた。
その認識になるには、私自信、もうしばらく時間がかかりそうだ…。

2020年06月01日

中間試験近づく

6月になり、ようやく県下の学校も休校が解除された。
果たして本当に休校措置は必要だったのだろうか。

北九州では、感染者が出た学校は休校になってしまった。
保護者が感染すれば、子供にも感染する可能性が高い。
だが、子供は無症状で、何も変化がないことも多い。

おそらくは、日本ではすでに多くの人が一度は感染し、そのまま抗体ができているか、感染しても無症状のまま気づかずに機嫌良く生活しているのだろう。

だから、発熱のある陽性者は登校すべきではないだろうが、そうでない生徒たちは、通常の感染症対策でよいのではないかと思う。

いずれにせよ、各校で子供たちの歓声が響いているのは、闇夜の中の灯台のような、明るいニュースである。

遅れた勉強も取り戻さなくてはいけないし、生活習慣を再度確立させることも必要になる。

私の学校では、中間考査直前である。
例年よりは日程が遅いが、在校生は前年度の学年末考査後から、新入生は4月以降の授業の内容が試験範囲になっている。

2月末のコロナ騒ぎ以降、誰一人大量を崩す生徒も教職員もいない。
いつもより増して、感染症対策はしているが、それは特段大げさなものでもない。

恐怖心に支配された世の中とは、隔絶された中で生活してるということもあるだろうが、彼らは明るく、活発的である。

私自身も、この時期は部活がないので、少しだけのんびりとした時間を過ごしている。

「先生、スマホを預かって下さい。」

今年も私にスマホを預ける生徒がいた。
勉強の邪魔にしかならないことを、彼は知っているのだ。
巧妙な賞用主義が、子供を含めた人々の貴重な時間を奪っている…。

「一日4時間は勉強しようよ。」
私は、そんな風に生徒たち圧力をかける。

普段から勉強する習慣がない生徒にとっては、試験前であっても勉強時間を確保するのは難しいだろう。

勉強すれば成績があがり、勉強をサボれば、点数も下がる。

学校とはそういう世界だ。

世の学校は、試験などほど遠い世界になってしまったようだが…。

2020年05月25日

反抗期のS君

運動会明けでも6時から練習した。
普段は高校野球が占有しているので、グランドが使えるのがこの時間だけなのだ。

ところが高校野球部がオフであった。
最近、こんな風にすれ違いが多い。

そんなわけで、高校3年生にノックを打ってもらった。
中学生の線湯たちは、グランドが使えるだけでも大喜びなのに、その上、先輩にノックを打ってもらって、ますます気合が入る。

だが、中3のS君はだけは違う。
どうやら、最近反抗期のようで、遊び感覚でプレーし、待っているときも関係ない話をして後輩を巻き込んでいる。

「余計な話をするな! 練習中だぞ。」
そう先輩にたしなめられても、動じない…。

そのうえ、後輩のプレーが稚拙なために、自分のプレーがうまくいかなかったりすると、後輩に当たったり、くさしたりする。

総体も中止になり、代替大会の有無も未定の中で、目標を見失っているのだろう。
それでいて、「高校野球に行ったら…」などと豪語するものだから、完全に後輩たちの信頼を失っている。

かつてはこのチームのキャプテンだったのだが、体育祭でエネルギーを使い果たしたのか、このところだいぶ落ちてしまった。

そんな中、立派なのが中学2年生である。自分たちでミーティングを開き、これまでどれだけS先輩にお世話になったかを確認し、先輩たちが気持ちよく最後の試合に臨めるよう、徹底的にサポートしようと、動いている。

どうやらチームの代替わりが近づいているようだ…。

「僕はS先輩が嫌いです。本当に嫌いです。心の底から嫌いです。でも、S先輩にはこれまでお世話になってきましうた。だからいい思いをして引退してもらおうと思っています。」

S君としょっちゅうぶつかる中2のT君が、そう日誌に書いていた。

もう試験が近づいているので、全体練習はできなくなるのだが、中2以下の生徒たちはこれまでのように、自主練を続けるのだろう。

やはり、目標は大切だ。




2020年05月24日

運動会終る

今年の運動会は、保護者も四分の一にして、時短で行った。
私は、毎年、この運動会に涙する。

今年は4団で優勝を競ったのだが、勝負へのこだわり以上に、他の団への思いやりの心が大きいのである。

競技なので順位がつく。もちろん勝てば全身で大喜びする。応援している他の学年も飛び跳ねて喜ぶ。だが、たとえ負けた団であっても、彼らはエールを送るのである。そして、負けた団も、飼った団を祝福する。

本当は悔しくてたまらないだろう。
泣きたいくらいだろう。
今まで練習してきたのは、何だったんだ、と思うだろう。
だが、彼らはぐっと涙をこらえて、買った団をたたえるのである。

このスタイルは、開校以来の伝統になっている。

時に、協議中互いにムッとして、けんかになりそうになることだってある。
だが、彼らは、協議が終ると、互いに歩み寄り、いくらかの言葉を交わし、またも元通りになる。

この姿は、私の学校の運動会を初めて見た者を驚かす。

全力で、必死に戦っていながら、彼らは阿修羅にはなっていないのだ。

保護者だって、全員を応援する。
今年は、わが子ばかりを見てはいられない事情がある。
それは、見に来ている保護者は、代表であるからだ。
来たくても来られなかった保護者が、1000人近くいる…。
だから、今回の保護者は、生徒全員を応援してくれた。

「まるで一人ひとりがわが子のように愛おしい…。」
とさえ、言ってくださる方もいた。
多くの保護者が涙を流しながら、生徒たちの協議を見てた。

立ち入りエリアも制限していたので、保護者ですら、生徒たちの席には入れない…。

本当は、活躍している姿を、親に見てもらいたかった生徒がたくさんいただろう。
団長らリーダーたちの親だって、保護者枠が足りずに、来られなかった方もいる。

そんな制限だらけの運動会だったが、雨続きの中、当日だけは晴天に恵まれ、無事実施できた。

ただただ感謝である。

誰もが天に祈る。

そんな運動会になった。

2020年05月22日

トイレに隠れたS君

中学時代から不登校だったS君も、高2になった。

運動会の集団演技が苦手で、そのプレッシャーによって、練習にも参加できずにいる。
ただ、本人としては、自分に一緒にやりたいと、全体の練習には参加はできないものの、個別で練習し、本番に備えていたのだ。

だが、いよいよ本番が近づいてきた今、フォーメーションのために、S君が全体練習に参加する必要性が出てきたのだ。

だが、S君はそのプレッシャーからトイレの個室に閉じこもってしまったのだ。
なんとしても練習に参加させたいT君とR君が、S君を迎えに来た。

トイレでT君の必死の説得が始まるも、S君は反応なし。
生徒会役員でもあり、全員で体育祭を迎えたいT君は、それで語りかけ、とうとう泣きながら話し始めた。

さすがにその様子を感じ、S君は心を動かされたようで、個室のカギを開け、ドアを少し開けた。

そのとき皆でドアを開け、S君を個室から外へ誘導したのである。
S君もR君も泣いていた。

さながらアマテラスの岩戸隠れのようにして、S君を連れ、T君とR君は応援練習に向かった。

S君は、中学校時代から長く学校を休み、ほとんど投稿できなかったこともあった。
何とか、高校に進学したももの、不登校傾向は変わってはいない。
だが、得意な合唱では、だれよりも大きな美しい声で歌う。

中学だけしか見ていなければ、「不登校」として切り捨てられてしまいそうな生徒かもしれない。
中学を卒業させ、ほっと胸を撫でおろす、そんな先生もいるに違いない、と思われる生徒である。

その意味では6年間継続して指導できるのはいい。
中学と高校で、大きく化ける生徒も多い。

今回S君を説得したT君も、中学時代は、ありとあらゆるいたずらを繰り返し、また怠惰な生活を重ね、はたまた授業も抜け出すような、いわゆる不良といわれそうな生徒であった。
それが、中3あたりからガラッと変わり、今では生徒会で学校全体を引っ張っている。

子供時代のひと時は、本当にわからないものだ。
可能性を信じて、祈り、拝み続けるしかないのかもしれない…。

運動会当日、おそらくS君は、応援合戦に入るのだろう。
はたから見ても、目立たない、全体の中の一人にしか見えないが、そこには大きな光がある。

学校行事はこんな風にして、形作られるのだろう。

だからこそ、面白い…。




2020年05月21日

運動会の使命

運動会の白団から、『白団 〜ガイドブック〜』なるものが届いた。
白団の団長ら首脳陣が作ったと思われるリーフレットで、裏面には赤字で、「絶対に無くさないように!」とある。

この中に団長の言葉ある。

今年はコロナの関係でたくさんの句な困難が世界の人々の前に立ちはだかっている。
当たり前だったことが当たり前じゃない世界。
そんな中、僕たちは当たり前のように学校があり、勉強ができ、運動会ができている。
こんな素晴らしい環境は、日本、世界のどこを見てもない。
先の見えない世界に生きている世界の人々に、今までたくさんのものを与えられてきたものを恩返しする時が来た、と思う。
こんなにたくさんのものを与えられている僕たちは、本当に感謝しなければならないと思う。
今年は例年以上に数えきれないくらいたくさんの人が応援してくれて、支えてくれている。
だから、僕たちはそんな人たちの希望の光になる使命があると思う。
(中略)
僕が、別の学校に通っていたら、こんな状況の中、コロナに負けずに全力で運動会をしているなんて、「すごい、かっこいい!」、と思って、「自分もコロナに負けずに頑張ろう」、と絶対に思うはずだ。
だから、今年の運動会には、果てしなく大きな使命がある。
自分が変わったら、1000人もの人が救われる。
僕は、本気でそう思っている。
自分たちが思っている以上に、僕たちは、今、日本、世界の希望だ。

高2の団長は、高1以下、中1までをまとめ上げる。
中1は、高校生のペースについていくのに必死だ。
中2は、去年の経験を生かして、何とかしがみつく。
中3は、中学をまとめようと、四苦八苦する。
高1は、来年のリーダーを見据えて、徹底的に高2のサポートをする。

そんな風にして応援団が作られ、応援合戦が繰り広げられるのだ。

今週は雨続きなのだが、準備は順調に進んでいる。
あるクラスは、廊下に無数の「てるてるぼうず」がぶら下がっている。
別のクラスは、おひさまマークに思いを込めたメッセージが貼られている。

朝の朝会で、窓の外に向かって、「晴れろ!」と叫んでいるクラスもある。

まさに直前。
コロナなんて吹き飛ばせ。

子供たちの元気な姿は、多くの人を幸せにする。

涙の運動会は、もうすぐだ!
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