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2019年09月16日
固有の役割がある安心感。
僕が通っている就労移行支援事業所は
特に希望する業務や当番、実習がない限り
全員が軽作業を一日行う。
僕はその中で、希望者のみが従事する
「庶務」という業務を一人で担当している。
庶務の主な業務は
・PCを使っての備品発注や業務日報の更新、
・契約書など必要書類の製本や補充など
裏方のような役割。
周りが動きやすいように
裏で一人で動いてサポートする業務が
意外にも僕の中で非常に楽しくなってきている。
皆が従事する軽作業では、比べようと思わなくても
同じ作業をしているからスピードの差はどうしても目につく。
怠けていないのに軽作業のスピードが
周りより遅いことを当初から悩んでいた僕は、
一人で裏方のような雑務をこなせる庶務に
今は居場所を見い出している。
午後いっぱい時間を使っても
一人で一週間分を終わらせるのは難しい量だけど、
作業スピードを周りと比べて落ち込まなくてよく、
自分の裁量と工夫次第で改善できる自由度が,
居心地の良さや、やりがいに繋がっている。
決して「自分でなければこなせない仕事」ではないけど、
来週から二人体制になるとはいえ、
僕にとって「自分に固有の役割がある」ことは
心理的にとても大きな救いになっている。
庶務を担当している人が所内で僕と、もう一人という、
自分の役割や存在意義がある安心感は大きい。
企業にしても、どこでもそうかも知れないが、
組織で働く場合、「自分でなければこなせない仕事」は、
その人間が抜けたら回らなくなるので、ある方がまずい。
だから企業で働く場合、そこに
「自分だけができる仕事」を求めるのは
止めようという結論に至った。
この組織の、この役割に当てはまる自分、
という風に捉えていた方が楽だと気づいた。
それに、「自分にしかできないこと」は
既にこのブログを書くことで実践している。
「ブログを書くこと」自体は僕じゃなくてもできる、
けど「僕が体験してきたことを書いた記事」は
僕にしか作れない完全オリジナル。
だから今回、庶務業務に居場所を見つけたのも
「就労移行支援事業所の庶務業務に当てはまる自分」
に対してであって、
「自分にしかできないオリジナル庶務」に、ではない。
正直、来週から二人体制になることは少し寂しい。
庶務という役割に当てはまる自分と頭でわかっていても、
やっぱりどこかで「自分だけの役割」であり続けてほしい、
自分と誰かでシェアすることへの嫉妬心というか、
ある種の独占欲が消えずに灯り続けている。
自分の固有の役割がない週に、
どうやって自分の心理的な居場所を作るか。
生々しい感情だけど、そんな葛藤と向き合う毎日も、
生きているから味わえるんだ。
特に希望する業務や当番、実習がない限り
全員が軽作業を一日行う。
僕はその中で、希望者のみが従事する
「庶務」という業務を一人で担当している。
庶務の主な業務は
・PCを使っての備品発注や業務日報の更新、
・契約書など必要書類の製本や補充など
裏方のような役割。
周りが動きやすいように
裏で一人で動いてサポートする業務が
意外にも僕の中で非常に楽しくなってきている。
皆が従事する軽作業では、比べようと思わなくても
同じ作業をしているからスピードの差はどうしても目につく。
怠けていないのに軽作業のスピードが
周りより遅いことを当初から悩んでいた僕は、
一人で裏方のような雑務をこなせる庶務に
今は居場所を見い出している。
午後いっぱい時間を使っても
一人で一週間分を終わらせるのは難しい量だけど、
作業スピードを周りと比べて落ち込まなくてよく、
自分の裁量と工夫次第で改善できる自由度が,
居心地の良さや、やりがいに繋がっている。
決して「自分でなければこなせない仕事」ではないけど、
来週から二人体制になるとはいえ、
僕にとって「自分に固有の役割がある」ことは
心理的にとても大きな救いになっている。
庶務を担当している人が所内で僕と、もう一人という、
自分の役割や存在意義がある安心感は大きい。
企業にしても、どこでもそうかも知れないが、
組織で働く場合、「自分でなければこなせない仕事」は、
その人間が抜けたら回らなくなるので、ある方がまずい。
だから企業で働く場合、そこに
「自分だけができる仕事」を求めるのは
止めようという結論に至った。
この組織の、この役割に当てはまる自分、
という風に捉えていた方が楽だと気づいた。
それに、「自分にしかできないこと」は
既にこのブログを書くことで実践している。
「ブログを書くこと」自体は僕じゃなくてもできる、
けど「僕が体験してきたことを書いた記事」は
僕にしか作れない完全オリジナル。
だから今回、庶務業務に居場所を見つけたのも
「就労移行支援事業所の庶務業務に当てはまる自分」
に対してであって、
「自分にしかできないオリジナル庶務」に、ではない。
正直、来週から二人体制になることは少し寂しい。
庶務という役割に当てはまる自分と頭でわかっていても、
やっぱりどこかで「自分だけの役割」であり続けてほしい、
自分と誰かでシェアすることへの嫉妬心というか、
ある種の独占欲が消えずに灯り続けている。
自分の固有の役割がない週に、
どうやって自分の心理的な居場所を作るか。
生々しい感情だけど、そんな葛藤と向き合う毎日も、
生きているから味わえるんだ。
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2019年09月15日
元に戻さないと忘れ物になる。
バス停でバスを待つ。
財布の中の決まった場所にしまってある
ICカード乗車券(以下ICカード)を取り出す。
バスを降りる。
ICカードを使い、
財布の中の決まった場所にしまう。
これなら安全、何も起きないのに
財布の中の決まった場所ではなく、
漠然とした隙間に落とし込む、
と
帰りにどうなるか。
【回答】
ICカードを落としたと焦る。
バス停からの道のりをくまなく辿り、
道端に落ちていないか必死で探す。
落ちてなくてなお焦る。
交番へ、ワラを掴みに行こうか悩む。
勇気が出ないままカバンをひっくり返す、
実は落としてなかった可能性にすべてを賭ける。
見つからなくて更に焦る。
最後の可能性に賭けて財布をひっくり返す。
予想もしなかった場所に挟まっていて
その場で「よかった…。」とため息をつく。
…心臓に悪いから気をつけよう…。
僕はADHDと診断されたことはないけど、
(広汎性発達障害”PDD-NOS”)
おそらく不注意の傾向は強く、非常に忘れ物が多い。
財布を忘れたことは一度だけで、
この時は幸運にも拾われて戻ってきたが、
バスケに行くのに
タオルか飲み物はしょっちゅう忘れるし、
学生時代には教科書や参考書を
二日に一回くらい忘れていた。
大学生の時に一度、
ATMでお金を引き出したのにカードだけ回収し、
お金を取り忘れて実家に連絡が行ったことがある。
今回バスを降りた時になぜICカードを
決まった場所にしまわなかったのかというと、
たぶん外で何かの音がしたなどで
そちらに気を取られたんだと思う。
「ICカードを財布にしまう」という動作を
集中して最後までやり切ればいいものを、
新しく発生した刺激にすぐ反応してしまい、
注意が散漫になってしまったんだろう。
これまで定期入れを使用して来なかったけど、
毎回財布から出し入れするとこういう危ないことが起きる、
というか起こす自信があるので、
財布とは別で定期入れを入手しようと画策している。
定期入れを使い出したら、最初は
「いつもの場所じゃない」から戸惑ったり、
そもそも定期入れを家に忘れる恐れもある。
けど、落としたかもと大騒ぎするよりましなので、
そのあたりはアジャストしていきたい。
財布の中の決まった場所にしまってある
ICカード乗車券(以下ICカード)を取り出す。
バスを降りる。
ICカードを使い、
財布の中の決まった場所にしまう。
これなら安全、何も起きないのに
財布の中の決まった場所ではなく、
漠然とした隙間に落とし込む、
と
帰りにどうなるか。
【回答】
ICカードを落としたと焦る。
バス停からの道のりをくまなく辿り、
道端に落ちていないか必死で探す。
落ちてなくてなお焦る。
交番へ、ワラを掴みに行こうか悩む。
勇気が出ないままカバンをひっくり返す、
実は落としてなかった可能性にすべてを賭ける。
見つからなくて更に焦る。
最後の可能性に賭けて財布をひっくり返す。
予想もしなかった場所に挟まっていて
その場で「よかった…。」とため息をつく。
…心臓に悪いから気をつけよう…。
CASE 7 ”物を忘れる、なくす”
とくにADHDのある人で不注意の特性が強い場合は、
本人も忘れっぽいことを自覚しているのですが、
それでも忘れ物が多く、財布や書類など重要な物も
ふとどこかに置き忘れて信用を落としてしまうこともあります。
『もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?』第三章 より
僕はADHDと診断されたことはないけど、
(広汎性発達障害”PDD-NOS”)
おそらく不注意の傾向は強く、非常に忘れ物が多い。
財布を忘れたことは一度だけで、
この時は幸運にも拾われて戻ってきたが、
バスケに行くのに
タオルか飲み物はしょっちゅう忘れるし、
学生時代には教科書や参考書を
二日に一回くらい忘れていた。
大学生の時に一度、
ATMでお金を引き出したのにカードだけ回収し、
お金を取り忘れて実家に連絡が行ったことがある。
今回バスを降りた時になぜICカードを
決まった場所にしまわなかったのかというと、
たぶん外で何かの音がしたなどで
そちらに気を取られたんだと思う。
「ICカードを財布にしまう」という動作を
集中して最後までやり切ればいいものを、
新しく発生した刺激にすぐ反応してしまい、
注意が散漫になってしまったんだろう。
CASE 5 ”仕事に集中できない”
音や目に入るものなどの刺激に対して非常に敏感で、
ちょっとしたことでもすぐに反応してしまい、
気が散って作業が滞ることがあります。
また、集中の糸が切れて、
せっかくひらめいたアイディアなどを
忘れてしまうといったことも起こります。
『もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?』第三章 より
これまで定期入れを使用して来なかったけど、
毎回財布から出し入れするとこういう危ないことが起きる、
というか起こす自信があるので、
財布とは別で定期入れを入手しようと画策している。
定期入れを使い出したら、最初は
「いつもの場所じゃない」から戸惑ったり、
そもそも定期入れを家に忘れる恐れもある。
けど、落としたかもと大騒ぎするよりましなので、
そのあたりはアジャストしていきたい。
2019年09月14日
【夢分析】入水自殺する夢。
「どうして自殺しないの、
あっちにみんな並んでるから、きみも並びなよ」
上下黒い服を来た
細身の見知らぬ若い男性が僕にそう言った。
僕はなぜか、何の疑いも持たず
「そ、そうだ…あっちの海岸線にみんな並んでる。
入水自殺しに並びに行かなきゃ。」と、
今いる草原から砂浜へ向かう。
波の高い砂浜には
取り払うことが可能な仕切りが設けられ、
この仕切りを取ることで波が押し寄せ
溺死することができるようになっている。
そこには僕と同じように入水自殺を待つ、
黒いスーツ、黒いネクタイに身を包んだ
50〜60代くらいの男性たちが縦二列に並んでいる。
みんな下を向き、悲痛な面持ちをしている。
「きみはこの列の一番前に並びなよ」
さっき僕に自殺場所を教えた若い男性が
一つ空いた列の先頭を指差す。
死装束とでもいうのか、
僕もみんなと同じように黒いスーツと
黒いネクタイに身を包み、
仕切りが取り払われるのを待つ。
列に並ぶやいなや、僕の周りを
白くて大きな蝶が飛び回り始め、
なかなか離れてくれない。
このまま仕切りが取り払われたら
関係のないこの蝶まで道連れにしてしまう。
何とかしてこの白い蝶には
ここからどけてもらいたい。
「何やってんの、早く殺しなよ」
細身の男は冷たくそう言い放つ。
しかしどうしても蝶を殺せない僕は、
「ごめんね…」とつぶやきながら
ひらひら舞う蝶の羽をそっと掴み、
波の届かない土管の上に止まってもらった。
「ようやく邪魔者がいなくなったね、じゃいくよ」
細身の男がまたも冷たく言ったかと思うと、
ついに波を止めていた仕切りが取り払われた。
だんだんと波が押し寄せ、足元を取られる。
僕の隣に立っていた男性がバランスを崩し、
波に飲み込まれていく。
そしてついに僕も、
腰の高さまで波が押し寄せてきた。
立っていられなくなる。
「あぁ…もうちょっと生きたかったなぁ…」
そうつぶやいた次の瞬間、僕は
押し寄せた大波に飲み込まれる。
ついに、人生終わったか…。
…。
気がつくと僕は、
真っ暗な満員電車の中で倒れている。
がばっと起き上がると、
近くにいた20代くらいの知らない男性二人が
「おー、やっと目を覚ましたか」
と言いながら、僕を抱き上げてくれる。
ここはどこですかと尋ねると、
今僕が住んでいる街へ向かう電車の中と教えてくれた。
波に飲み込まれて溺死したはずなのに、
どうやって助かったんだろう。
この人たちが助けてくれたんだろうか。
服も黒いスーツから私服に着替えられている。
ともあれ命拾いした僕は
まだ少しふらつくのをこらえながら
立ち上がり、彼らの会話を聞いてみた。
「しっかし、あの街の○○って仕事は割がいいねぇ」
労働者だろうか、
何やら景気の良さそうな話をしている。
もう一人の男性がこう応える。
「●●(僕が住んでいる街)だろ?
給料いいしほんと太っ腹だよな!」
「きみも●●から来たんだろ?」
!?
僕がどこに住んでいるか答えた憶えはないのに、
一体どうしてわかったんだろう。
そもそも、僕を助けて着替えさせてくれたのは
この人たちなんだろうか。
相変わらず真っ暗な満員電車の中で
彼らにそう尋ねようとしたその時…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この日の就寝時間は21時、
この夢から飛び起きたら午前2時半だった。
【キャスト】
・溺れる
今経験している試練、精神的な苦難、消極的な姿勢
溺れて助けられる場合、
現実世界で誰かから助けてほしい気持ちを表す
溺れて気を失う場合、
心身の疲れやどうしようもない困難に直面しているが
頼るものがない不安や現実を直視したくないことを表す
・蝶
人間関係や人生の転換期、変身や成長願望
・自殺
自分の欠点や弱点を捨て去り生まれ変わりたい願望
また実際に生まれ変わり人生を再出発する
・黒い服
暗いイメージの場合、心身の不調や孤独感を表す
・電車
人生、進路、環境の変化、前進しようとするエネルギー
改めて思うのは、僕は今
人生の転換期にいるってこと。
企業見学を控え、就労移行支援事業所では
昨日エントリーシートを作成した。
もし就職しない場合やタイミング次第では、
来月には生活保護の申請に踏み切ることになる。
確かに夢の示す通り、再生の象徴である死を越えて
環境の変化がありそうだ。
真っ暗な満員電車で目を覚ましたのは
ものすごく意外だった。
見知らぬ若い男に入水自殺を促され、
波に飲み込まれて時点で完全に死んだと思ったから。
本当にどうやって助かったんだろう。
夢だからか。
それにしても、僕は夢の中でまで溺れるなんて、
相当に「助けて」を周りに言えないんだなぁ。
人を頼る、助けを求めるのが下手。
このあたり、愚痴や不満を言わず
表情にそれを出すこともない気丈な母譲りかなぁ。
あっちにみんな並んでるから、きみも並びなよ」
上下黒い服を来た
細身の見知らぬ若い男性が僕にそう言った。
僕はなぜか、何の疑いも持たず
「そ、そうだ…あっちの海岸線にみんな並んでる。
入水自殺しに並びに行かなきゃ。」と、
今いる草原から砂浜へ向かう。
波の高い砂浜には
取り払うことが可能な仕切りが設けられ、
この仕切りを取ることで波が押し寄せ
溺死することができるようになっている。
そこには僕と同じように入水自殺を待つ、
黒いスーツ、黒いネクタイに身を包んだ
50〜60代くらいの男性たちが縦二列に並んでいる。
みんな下を向き、悲痛な面持ちをしている。
「きみはこの列の一番前に並びなよ」
さっき僕に自殺場所を教えた若い男性が
一つ空いた列の先頭を指差す。
死装束とでもいうのか、
僕もみんなと同じように黒いスーツと
黒いネクタイに身を包み、
仕切りが取り払われるのを待つ。
列に並ぶやいなや、僕の周りを
白くて大きな蝶が飛び回り始め、
なかなか離れてくれない。
このまま仕切りが取り払われたら
関係のないこの蝶まで道連れにしてしまう。
何とかしてこの白い蝶には
ここからどけてもらいたい。
「何やってんの、早く殺しなよ」
細身の男は冷たくそう言い放つ。
しかしどうしても蝶を殺せない僕は、
「ごめんね…」とつぶやきながら
ひらひら舞う蝶の羽をそっと掴み、
波の届かない土管の上に止まってもらった。
「ようやく邪魔者がいなくなったね、じゃいくよ」
細身の男がまたも冷たく言ったかと思うと、
ついに波を止めていた仕切りが取り払われた。
だんだんと波が押し寄せ、足元を取られる。
僕の隣に立っていた男性がバランスを崩し、
波に飲み込まれていく。
そしてついに僕も、
腰の高さまで波が押し寄せてきた。
立っていられなくなる。
「あぁ…もうちょっと生きたかったなぁ…」
そうつぶやいた次の瞬間、僕は
押し寄せた大波に飲み込まれる。
ついに、人生終わったか…。
…。
気がつくと僕は、
真っ暗な満員電車の中で倒れている。
がばっと起き上がると、
近くにいた20代くらいの知らない男性二人が
「おー、やっと目を覚ましたか」
と言いながら、僕を抱き上げてくれる。
ここはどこですかと尋ねると、
今僕が住んでいる街へ向かう電車の中と教えてくれた。
波に飲み込まれて溺死したはずなのに、
どうやって助かったんだろう。
この人たちが助けてくれたんだろうか。
服も黒いスーツから私服に着替えられている。
ともあれ命拾いした僕は
まだ少しふらつくのをこらえながら
立ち上がり、彼らの会話を聞いてみた。
「しっかし、あの街の○○って仕事は割がいいねぇ」
労働者だろうか、
何やら景気の良さそうな話をしている。
もう一人の男性がこう応える。
「●●(僕が住んでいる街)だろ?
給料いいしほんと太っ腹だよな!」
「きみも●●から来たんだろ?」
!?
僕がどこに住んでいるか答えた憶えはないのに、
一体どうしてわかったんだろう。
そもそも、僕を助けて着替えさせてくれたのは
この人たちなんだろうか。
相変わらず真っ暗な満員電車の中で
彼らにそう尋ねようとしたその時…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この日の就寝時間は21時、
この夢から飛び起きたら午前2時半だった。
【キャスト】
・溺れる
今経験している試練、精神的な苦難、消極的な姿勢
溺れて助けられる場合、
現実世界で誰かから助けてほしい気持ちを表す
溺れて気を失う場合、
心身の疲れやどうしようもない困難に直面しているが
頼るものがない不安や現実を直視したくないことを表す
・蝶
人間関係や人生の転換期、変身や成長願望
・自殺
自分の欠点や弱点を捨て去り生まれ変わりたい願望
また実際に生まれ変わり人生を再出発する
・黒い服
暗いイメージの場合、心身の不調や孤独感を表す
・電車
人生、進路、環境の変化、前進しようとするエネルギー
改めて思うのは、僕は今
人生の転換期にいるってこと。
企業見学を控え、就労移行支援事業所では
昨日エントリーシートを作成した。
もし就職しない場合やタイミング次第では、
来月には生活保護の申請に踏み切ることになる。
確かに夢の示す通り、再生の象徴である死を越えて
環境の変化がありそうだ。
真っ暗な満員電車で目を覚ましたのは
ものすごく意外だった。
見知らぬ若い男に入水自殺を促され、
波に飲み込まれて時点で完全に死んだと思ったから。
本当にどうやって助かったんだろう。
夢だからか。
それにしても、僕は夢の中でまで溺れるなんて、
相当に「助けて」を周りに言えないんだなぁ。
人を頼る、助けを求めるのが下手。
このあたり、愚痴や不満を言わず
表情にそれを出すこともない気丈な母譲りかなぁ。
2019年09月13日
【夢分析】母からの申し出を断る夢…。
長距離バスの中で寝ている僕。
隣の席には中学時代に話したことのない、
どちらかというと集団で僕をからかっていた
同級生の男子が無言で座っている。
目的地に着き、
僕は寝起きのままバスから降りる。
と、そこへ待ち構えていたのは母。
「生活は大丈夫なの?」と言いながら、
人目を気にするように、
小さく畳んだ一万円札を僕に渡そうとする。
しかし僕は
「いえ、それは受け取れません」
と強がり、背を向ける。
少し時間が経ち、
バスを降りた場所から自宅へ帰ろうとする僕へ
母が「さっきのはゴミ箱へ捨ててしまった」
と言ってきた。
これを聞いた僕は号泣し、こう言った。
「なんで…!!!やだ…!!」
ここで言った台詞の意味は
お金を捨てることがもったいない、ではない。
母からの心配に背を向けた僕自身に対して
「どうして素直に受け止めなかったんだ」と
憤ったことからの台詞とはっきり認識した。
今さら遅いのはわかっていても、
母の心配を無碍にした僕はゴミ箱へ走り、
捨てられた一万円札を探そうとゴミ箱内をあさり出した。
お金を受け取ろうという気持ちではなく、
返して謝ろうという気持ちが溢れ、号泣しながら。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
心穏やかに昼寝したかったけど…、
なんてリアルな夢だ…。
途中から、夢とわかってきたのに
自分の心の動きがダイレクトに伝わってきて、
そういう意味で飛び起きた。
わかってる。
僕にとって敵であり毒であるあの家族だけど、
本当に心から嫌いなのは父だけだということは。
家族との関係が良くないことを親戚に話した時、
「理琉は父親以外はまだ好きなんだと思う」
と言われたことがある。
図星だ。
母には確かに、思い通りのことを僕がしない場合、
何度か傷つく言葉を浴びせられはした。
→「親に褒められたかった。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/17/0
→「”居候”という言葉が嫌い。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/188/0
曾祖母=姑に仕えた祖母譲りの気丈さで、
普段から愚痴や弱音を一切言わず無言。
だから僕は注目されていないのではないか、
愛情を注がれていないのではないかと
毎日が寂しさでいっぱいだった。
だけど、父と違って、今でも
心から嫌いになれていない。
心のどこかでまだ、繋がっていたいんだと思う。
本当は助けてほしかったのに、
夢の中でもそれを拒否した僕は
夢とはっきり認識した上で
「なんで(断るんだよ、素直になれよ)」と
自分への憤りを口にした。
苦しくて、助けてほしいのに、
こんな状況になってまで頼れない自分を責めた。
今回は夢の分析をするまでもなく、
とてもストレートに心の動きを感じられた。
もう少し昼寝したかったところだったけど、
これは僕にとって大切な夢の一つになった。
隣の席には中学時代に話したことのない、
どちらかというと集団で僕をからかっていた
同級生の男子が無言で座っている。
目的地に着き、
僕は寝起きのままバスから降りる。
と、そこへ待ち構えていたのは母。
「生活は大丈夫なの?」と言いながら、
人目を気にするように、
小さく畳んだ一万円札を僕に渡そうとする。
しかし僕は
「いえ、それは受け取れません」
と強がり、背を向ける。
少し時間が経ち、
バスを降りた場所から自宅へ帰ろうとする僕へ
母が「さっきのはゴミ箱へ捨ててしまった」
と言ってきた。
これを聞いた僕は号泣し、こう言った。
「なんで…!!!やだ…!!」
ここで言った台詞の意味は
お金を捨てることがもったいない、ではない。
母からの心配に背を向けた僕自身に対して
「どうして素直に受け止めなかったんだ」と
憤ったことからの台詞とはっきり認識した。
今さら遅いのはわかっていても、
母の心配を無碍にした僕はゴミ箱へ走り、
捨てられた一万円札を探そうとゴミ箱内をあさり出した。
お金を受け取ろうという気持ちではなく、
返して謝ろうという気持ちが溢れ、号泣しながら。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
心穏やかに昼寝したかったけど…、
なんてリアルな夢だ…。
途中から、夢とわかってきたのに
自分の心の動きがダイレクトに伝わってきて、
そういう意味で飛び起きた。
わかってる。
僕にとって敵であり毒であるあの家族だけど、
本当に心から嫌いなのは父だけだということは。
家族との関係が良くないことを親戚に話した時、
「理琉は父親以外はまだ好きなんだと思う」
と言われたことがある。
図星だ。
母には確かに、思い通りのことを僕がしない場合、
何度か傷つく言葉を浴びせられはした。
→「親に褒められたかった。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/17/0
→「”居候”という言葉が嫌い。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/188/0
曾祖母=姑に仕えた祖母譲りの気丈さで、
普段から愚痴や弱音を一切言わず無言。
だから僕は注目されていないのではないか、
愛情を注がれていないのではないかと
毎日が寂しさでいっぱいだった。
だけど、父と違って、今でも
心から嫌いになれていない。
心のどこかでまだ、繋がっていたいんだと思う。
本当は助けてほしかったのに、
夢の中でもそれを拒否した僕は
夢とはっきり認識した上で
「なんで(断るんだよ、素直になれよ)」と
自分への憤りを口にした。
苦しくて、助けてほしいのに、
こんな状況になってまで頼れない自分を責めた。
今回は夢の分析をするまでもなく、
とてもストレートに心の動きを感じられた。
もう少し昼寝したかったところだったけど、
これは僕にとって大切な夢の一つになった。
2019年09月12日
【夢分析】ユニフォームを忘れる夢。
区総合体育館へ到着。
負ければ今日で引退となる、高校最後の大会。
会場の3階にチームで荷物を置き、
1階のコートへ出る。
これからウォームアップをして
いよいよ試合に臨もうというところ。
試合開始までに汗で濡れないよう、
ユニフォームは下だけ履き、上は1階へ持参する。
…やってしまった…。
皆で1階のコートに出たはいいが、
僕はユニフォームの上を忘れてしまった。
チームメイトに「すぐ戻る」と伝え
階段で3階までユニフォームを取りに行く。
よし、上のユニフォームを片手に
1階のコートまで駆け下りてきた。
ウォームアップ最初のランニングを
始めているチームメイトに早く合流しよう。
…またやってしまった…。
今度はユニフォームの下に着る
アンダーシャツを3階に忘れてしまった。
チームメイトから
「待ってるから早く取って来いよ」と
声をかけられた僕は少し焦りながら、
今度はエレベーターを使おうとする。
チームで荷物を置いた場所は3階。
この体育館も3階までしかないはずなのに、
この短時間で荷物を置いた場所が
なぜか5階に変わっている。
増築にしては手際が良い。
ともあえ、近くにあったエレベーターに乗るが、
動き出したエレベーターがまるで
ウォータースライダーのように
なぜかものすごく長い道のりだ。
階段を駆け上がった方が早そうにも見える。
試合時間までまだ時間はあるが、
二度目の忘れ物を取りに行く僕は既に焦っている。
なかなか5階に着かない。
本物のウォータースライダーのように
細い管のような道を上っていくエレベーター内で
チームメイトがウォームアップを進める中、
一人で二度目の忘れ物をしたことで
焦りはどんどん大きくなる。
心なしか、エレベーターが上る速度も
遅くなってきている気がしたところで…。
ーーーーーーーーーー
はっきりストーリーとして書ける夢は
久しぶりに見た。
【キャスト】
・忘れ物
単調な日常、義務や約束事から逃れたい
忘れ物が見つかる場合は
生活の変化や転身への欲求と
それを実現できないもどかしさを表す
・エレベーター
周囲の援助や成り行き任せで事が進む
エレベーターで上る場合、
経済力などへの上昇志向を実現できない
自信のなさを表す
・ユニフォーム(制服)
組織、団体に所属した生活への願望
・トンネルに入る
将来の不安
抱えた問題が複雑で解決法が見い出せない
現在所属しているのは就労移行支援事業所。
ここに通い出す前、
毎日どこにも行く予定がなかった時は
自由ではあったが、人と会えない孤立感、
孤独感に押し潰されそうだった。
どこかに定期的に通い、人との繋がりを感じたい、
そんな思いは確かにユニフォームに表れている。
それと、今は周囲の手厚い支援によって
僕は生かしてもらっている。
生活保護の申請はほぼ避けられないかと思われたが、
急遽、僕に合いそうな職場を紹介してくれた
就労移行支援事業所のスタッフさん。
→「急遽、就職の可能性。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/285/0
もう生き続けたくない、殺してくれと
精神的にどん底だった僕に
手を差し伸べてくれた優しい人。
→「手を差し伸べてくれた優しい人へ。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/291/0
現状の、困難な経済状況を何とかしたくて
でも何とかできない自分へのもどかしさと、
二度も忘れ物をしたことには本当に焦った。
だけど、飛び起きるような夢の中にも、
よくよく分析してみれば良いことが隠れていた。
半月前の無気力がピークだった頃からすれば、
こうやって夢を物語として書けるようになった自分を
まずは労ってあげたい。
負ければ今日で引退となる、高校最後の大会。
会場の3階にチームで荷物を置き、
1階のコートへ出る。
これからウォームアップをして
いよいよ試合に臨もうというところ。
試合開始までに汗で濡れないよう、
ユニフォームは下だけ履き、上は1階へ持参する。
…やってしまった…。
皆で1階のコートに出たはいいが、
僕はユニフォームの上を忘れてしまった。
チームメイトに「すぐ戻る」と伝え
階段で3階までユニフォームを取りに行く。
よし、上のユニフォームを片手に
1階のコートまで駆け下りてきた。
ウォームアップ最初のランニングを
始めているチームメイトに早く合流しよう。
…またやってしまった…。
今度はユニフォームの下に着る
アンダーシャツを3階に忘れてしまった。
チームメイトから
「待ってるから早く取って来いよ」と
声をかけられた僕は少し焦りながら、
今度はエレベーターを使おうとする。
チームで荷物を置いた場所は3階。
この体育館も3階までしかないはずなのに、
この短時間で荷物を置いた場所が
なぜか5階に変わっている。
増築にしては手際が良い。
ともあえ、近くにあったエレベーターに乗るが、
動き出したエレベーターがまるで
ウォータースライダーのように
なぜかものすごく長い道のりだ。
階段を駆け上がった方が早そうにも見える。
試合時間までまだ時間はあるが、
二度目の忘れ物を取りに行く僕は既に焦っている。
なかなか5階に着かない。
本物のウォータースライダーのように
細い管のような道を上っていくエレベーター内で
チームメイトがウォームアップを進める中、
一人で二度目の忘れ物をしたことで
焦りはどんどん大きくなる。
心なしか、エレベーターが上る速度も
遅くなってきている気がしたところで…。
ーーーーーーーーーー
はっきりストーリーとして書ける夢は
久しぶりに見た。
【キャスト】
・忘れ物
単調な日常、義務や約束事から逃れたい
忘れ物が見つかる場合は
生活の変化や転身への欲求と
それを実現できないもどかしさを表す
・エレベーター
周囲の援助や成り行き任せで事が進む
エレベーターで上る場合、
経済力などへの上昇志向を実現できない
自信のなさを表す
・ユニフォーム(制服)
組織、団体に所属した生活への願望
・トンネルに入る
将来の不安
抱えた問題が複雑で解決法が見い出せない
現在所属しているのは就労移行支援事業所。
ここに通い出す前、
毎日どこにも行く予定がなかった時は
自由ではあったが、人と会えない孤立感、
孤独感に押し潰されそうだった。
どこかに定期的に通い、人との繋がりを感じたい、
そんな思いは確かにユニフォームに表れている。
それと、今は周囲の手厚い支援によって
僕は生かしてもらっている。
生活保護の申請はほぼ避けられないかと思われたが、
急遽、僕に合いそうな職場を紹介してくれた
就労移行支援事業所のスタッフさん。
→「急遽、就職の可能性。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/285/0
もう生き続けたくない、殺してくれと
精神的にどん底だった僕に
手を差し伸べてくれた優しい人。
→「手を差し伸べてくれた優しい人へ。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/291/0
現状の、困難な経済状況を何とかしたくて
でも何とかできない自分へのもどかしさと、
二度も忘れ物をしたことには本当に焦った。
だけど、飛び起きるような夢の中にも、
よくよく分析してみれば良いことが隠れていた。
半月前の無気力がピークだった頃からすれば、
こうやって夢を物語として書けるようになった自分を
まずは労ってあげたい。
2019年09月11日
両替逃亡劇〜後編〜。
深夜の居酒屋ホール時代、
店長の横着作戦の片棒を担ぐ形で
ゲーセンでの業務両替に行かされた僕は、
ノルマである100円玉40枚入手に成功した直後、
ゲーセンの出口で店員に呼び止められ、
業務両替がバレてしまった。
→「両替逃亡劇〜前編〜。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/295/0
絶体絶命の中、僕が取った行動は
後に誰に話しても笑いを取る逃亡劇となる。
ーーーーーーーーーー
僕の肩を掴み、
「話は店内で聞かせてもらう、来なさい!」
と怒鳴る男性店員。
頭が真っ白になり、時間の感覚も削除され、
もはや連行されるしかないかと思われた。
しかし、頭が真っ白で
何も考えられていないのは事実にしろ、
僕の中で目だけは”あること”を考えていた。
そう、「ここからどうやって逃げよう」だ。
直感だけと言っても大げさではない。
僕を店内に引き入れるため、
ドアを閉めようと一瞬、男性店員は
僕の肩から手を離した。
その瞬間を僕は見逃さなかった。
開きかけたドアと、店員の手をくぐり、
ゲーセンの外へ一気にダッシュ。
自分の店のある幹線道路側の交差点へ
一気に駆け出した。
「おい!待て!」
怒号を発しながら
男性店員が走って追いかけてくる。
店へ続く交差点の信号は赤のまま。
ここで僕はもう一つ、とっさのひらめきを見せる。
このまま店に帰れても、後を付けられたら
足がついてしまう。
よし、捲こう。
直後、信号が青になっている歓楽街の中心方面へ
一気に横断歩道を渡り、疾風の如く駆けた。
その男性店員は割と細身で、
年齢はおそらく40歳前後。
人を見た目で判断するべきではないが、
スポーツをやっていたり足が速そうには見えなかった。
だから呼び止められた時から
「この人からなら逃げきれる」という
根拠の無い自信を目にたぎらせていた。
まがりなりにも現役でバスケを続けている
この身体が、土壇場でモノを言った。
深夜3時半を過ぎた歓楽街の中心部を
400メートルトラック1周分ほど駆け抜けた後、
見知らぬ雑居ビルの裏口にある
少し錆びた階段をカンカンと駆け上がった。
4階くらいの、
「深夜3時閉店」と書かれた店先の陰に隠れる。
どうやら追手は捲いたようだ。
夢中で駆け抜けてきて
乱れた息を静かに整えながら、
持っていたガラケーで店と通信を取った。
今思えば、この電波を盗聴されていたら
発信源の場所が特定されてしまうとヒヤリとしたが、
業務両替にゲーセンがそこまでするかは疑問なので
これ以上は敢えて触れないことにする。
妄想の内は危機感が美しいままとなる。
「店長、理琉です。
両替には成功しましたが、バレて追われています。
追手はどうやら捲いたようです。
今は雑居ビルの陰に隠れています。
住所はおよそ●●の…」
電話口から爆笑の声が聞こえる。
こちらはようやく整った呼吸を筆頭に
逃げ切った安堵感と、
まだ追われるかも知れない恐怖感で
爆笑どころではない。
店長から指示が出た。
繰り返すが時刻は深夜3時半を過ぎている。
「OK、よくやった。
とりあえず今はノーゲストだから、
大回りしてゆっくり帰ってきていいよ、お疲れ。」
店長…、業務両替させといて
「お疲れ」て。
逃げ込んだ雑居ビルから息を殺して出てみる。
追手の気配はない、どうやら本当に捲いたようだ。
バスケをやっていてよかったと思えた瞬間だった。
この潜伏先から店までは
2区画しか離れていない位置取りだったが、
もしかすると追手の仲間が
うろついているかも知れないので、
わざと4区画分くらい遠回りし、店に帰り着いた。
行きは5分、帰りは40分以上かかった。
店から見える場所へ往復するのに
これだけ時間がかかったのは初めてだ。
「お帰りー、お疲れー」
爆笑とともに、
ささやかな労いの言葉で出迎えられた。
戦利品の100円玉40枚を渡して任務完了。
渡す時に思ったが、けっこう重い。
こんなに重いものを持ちながら、
よくあれだけのダッシュができたと自分でも驚きだ。
火事場で発揮される
人間の真の力の恐ろしさを目の当たりにした。
事件から1年くらい経ったある日、
この刑事ドラマのような逃亡劇を
退勤した後よく飲みに来ていた
系列店の料理長に話したところ、やはり爆笑された。
「お前そんな面白いネタ…くくく…!!
よく今まで隠してたな…!!!w」
だそうだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
禁止されている業務両替、
もしあの時捕まっていたら
冗談抜きで本当に
マズイことになっていたかも知れない。
それこそ企業対企業の問題、
そして僕個人としても処分はあっただろう。
何より、プライベートでもそのゲーセンには
気まずくて数年間入れなかった(苦笑)
ゲーセンを利用する習慣はないけど、
付近を通りがかって突如トイレを催した時に
使えなくなってしまったのは痛かった。
この話は逃げ切れたからこうやって書けるけど、
自分を守るためにも”片棒を担ぐ”ことは
きっぱり断るべきと、身をもって学んだ。
店長の横着作戦の片棒を担ぐ形で
ゲーセンでの業務両替に行かされた僕は、
ノルマである100円玉40枚入手に成功した直後、
ゲーセンの出口で店員に呼び止められ、
業務両替がバレてしまった。
→「両替逃亡劇〜前編〜。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/295/0
絶体絶命の中、僕が取った行動は
後に誰に話しても笑いを取る逃亡劇となる。
ーーーーーーーーーー
僕の肩を掴み、
「話は店内で聞かせてもらう、来なさい!」
と怒鳴る男性店員。
頭が真っ白になり、時間の感覚も削除され、
もはや連行されるしかないかと思われた。
しかし、頭が真っ白で
何も考えられていないのは事実にしろ、
僕の中で目だけは”あること”を考えていた。
そう、「ここからどうやって逃げよう」だ。
直感だけと言っても大げさではない。
僕を店内に引き入れるため、
ドアを閉めようと一瞬、男性店員は
僕の肩から手を離した。
その瞬間を僕は見逃さなかった。
開きかけたドアと、店員の手をくぐり、
ゲーセンの外へ一気にダッシュ。
自分の店のある幹線道路側の交差点へ
一気に駆け出した。
「おい!待て!」
怒号を発しながら
男性店員が走って追いかけてくる。
店へ続く交差点の信号は赤のまま。
ここで僕はもう一つ、とっさのひらめきを見せる。
このまま店に帰れても、後を付けられたら
足がついてしまう。
よし、捲こう。
直後、信号が青になっている歓楽街の中心方面へ
一気に横断歩道を渡り、疾風の如く駆けた。
その男性店員は割と細身で、
年齢はおそらく40歳前後。
人を見た目で判断するべきではないが、
スポーツをやっていたり足が速そうには見えなかった。
だから呼び止められた時から
「この人からなら逃げきれる」という
根拠の無い自信を目にたぎらせていた。
まがりなりにも現役でバスケを続けている
この身体が、土壇場でモノを言った。
深夜3時半を過ぎた歓楽街の中心部を
400メートルトラック1周分ほど駆け抜けた後、
見知らぬ雑居ビルの裏口にある
少し錆びた階段をカンカンと駆け上がった。
4階くらいの、
「深夜3時閉店」と書かれた店先の陰に隠れる。
どうやら追手は捲いたようだ。
夢中で駆け抜けてきて
乱れた息を静かに整えながら、
持っていたガラケーで店と通信を取った。
今思えば、この電波を盗聴されていたら
発信源の場所が特定されてしまうとヒヤリとしたが、
業務両替にゲーセンがそこまでするかは疑問なので
これ以上は敢えて触れないことにする。
妄想の内は危機感が美しいままとなる。
「店長、理琉です。
両替には成功しましたが、バレて追われています。
追手はどうやら捲いたようです。
今は雑居ビルの陰に隠れています。
住所はおよそ●●の…」
電話口から爆笑の声が聞こえる。
こちらはようやく整った呼吸を筆頭に
逃げ切った安堵感と、
まだ追われるかも知れない恐怖感で
爆笑どころではない。
店長から指示が出た。
繰り返すが時刻は深夜3時半を過ぎている。
「OK、よくやった。
とりあえず今はノーゲストだから、
大回りしてゆっくり帰ってきていいよ、お疲れ。」
店長…、業務両替させといて
「お疲れ」て。
逃げ込んだ雑居ビルから息を殺して出てみる。
追手の気配はない、どうやら本当に捲いたようだ。
バスケをやっていてよかったと思えた瞬間だった。
この潜伏先から店までは
2区画しか離れていない位置取りだったが、
もしかすると追手の仲間が
うろついているかも知れないので、
わざと4区画分くらい遠回りし、店に帰り着いた。
行きは5分、帰りは40分以上かかった。
店から見える場所へ往復するのに
これだけ時間がかかったのは初めてだ。
「お帰りー、お疲れー」
爆笑とともに、
ささやかな労いの言葉で出迎えられた。
戦利品の100円玉40枚を渡して任務完了。
渡す時に思ったが、けっこう重い。
こんなに重いものを持ちながら、
よくあれだけのダッシュができたと自分でも驚きだ。
火事場で発揮される
人間の真の力の恐ろしさを目の当たりにした。
事件から1年くらい経ったある日、
この刑事ドラマのような逃亡劇を
退勤した後よく飲みに来ていた
系列店の料理長に話したところ、やはり爆笑された。
「お前そんな面白いネタ…くくく…!!
よく今まで隠してたな…!!!w」
だそうだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
禁止されている業務両替、
もしあの時捕まっていたら
冗談抜きで本当に
マズイことになっていたかも知れない。
それこそ企業対企業の問題、
そして僕個人としても処分はあっただろう。
何より、プライベートでもそのゲーセンには
気まずくて数年間入れなかった(苦笑)
ゲーセンを利用する習慣はないけど、
付近を通りがかって突如トイレを催した時に
使えなくなってしまったのは痛かった。
この話は逃げ切れたからこうやって書けるけど、
自分を守るためにも”片棒を担ぐ”ことは
きっぱり断るべきと、身をもって学んだ。
2019年09月10日
両替逃亡劇〜前編〜。
深夜の居酒屋ホール時代、
僕は繁華街の雑居ビルで逃亡劇を繰り広げ、
刑事に追われる犯人のような経験をした。
まるで刑事ドラマのような追跡と逃走、
内容が濃過ぎて1記事にまとめられないので
今日は前編をお送りする。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
平日、深夜3時前、雪はまだ降らないが
夜はすっかり冷える10月半ば。
キッチンは店長一人、ホールは僕一人で、
ちょうどノーゲストになったタイミング。
店長の独り言から推測するに、
釣銭、特に100円玉が不足したようだ。
営業時間内に釣銭が不足した時、
まだ営業している近隣の系列店に誰かが行って
両替可能か交渉することになっている。
向こうの店でも不足している可能性はあり、
その場合は「ダメでした」と帰るだけ。
朝5時の閉店までに、今日の客入りなら
充分足りるだろう。
しかし、店長はここで開店前の両替を
横着する計画を立てていたようだ。
夕方の開店までに店長は銀行へ行って
所定の小銭を用意する必要がある。
その手間を少しでも減らすか、
明日はやらなくていいようにしたかったのか。
閉店までの締め作業に取り掛かっていた僕に
声をかけた。
「理琉、ちょっと近くのゲーセン行って
100円玉40枚作ってきてくれない?
で、両替する時はなるべく客のフリして
ゲームしに来た体でさりげなくやってね」
一般の客以外の業務両替は
ゲーセン側で厳しく取り締まっている。
それは人が少なくなる深夜も同じで、
店員は常に目を光らせてるし、
見つかれば当然、店が割れる。
さすがに禁止されてることはできないと
僕は店長に言葉を返した。
「店長、さすがにバレたらマズイですよ」
「大丈夫、理琉ならやれるって!」
一体何が「やれる」のかわからないまま
勢いに押し切られ、僕は寒空の中、
目の前の幹線道路を渡ったすぐ側にある
ゲーセンへ足を運ぶことになった。
禁止されてる業務両替のため、
黒いダウンジャケットのポケットに
4000円を忍ばせて。
見つかれば企業単位で問題になりかねない、
思い返してもとんでもない横着作戦を
アルバイトにやらせる店長は若かった。
さて、足取りも重く、ゲーセンのドアをくぐる。
繰り返すが時刻は深夜3時、しかも平日とくれば、
いくら歓楽街とはいえゲーム目当ての一般客は少ない。
こんな中で4000円分も両替なんかしたら
明らかに怪しいだろうと思いつつも、
必死でゲーム台を物色する演技をしながら、
数か所に分けて1000円ずつ両替を済ませていく。
どれくらいゲーセンに滞在しただろう、
もはや時間の感覚が緊張によって削除されている。
ともあれ、よし、
怪し過ぎる黒いダウンジャケットの180センチの男は
ノルマの100円玉40枚入手に成功した。
あとはこのままゲーセン客を装いながら
さりげなく出口の扉を開くだけ。
そうやって扉を開けた次の瞬間、
当然というかやはりというか、背中越しに
「おい、ちょっと待ちなさい」
というドスの効いた声がした。
ゆっくり振り返ると、
そのゲーセン店員の制服である
ピンクのポロシャツを着た男性が
僕を睨みつけるように立っていた。
業務両替がバレた。
バレること必至だったにも関わらず、
鬼の形相でこちらを見る店員を前に
僕の頭は真っ白になった。
店員の質問と、言葉はどんどん荒くなっていく。
「さっき業務両替しただろう、見せなさい」
「おい、なぜ黙っている、何か言え!」
恐怖にすくみ上がる
黒いダウンジャケットの180センチの男。
泳いでいるだけのような視線は
まるで何かを探し続けているようにも見えるが、
怒り狂う店員にそんなことは関係ない。
業を煮やした男性店員はついに僕の肩を掴み、
「話は店内で聞かせてもらう、来なさい!」と怒鳴る。
絶体絶命のピンチ、
もはや観念して店の名前を吐くしかないのか、
連行されるがままになるしかないのか。
呼び止められてからずっと、
何かを探し続けるその視線の先に
一体何を見つけたというのか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後編に続く。
僕は繁華街の雑居ビルで逃亡劇を繰り広げ、
刑事に追われる犯人のような経験をした。
まるで刑事ドラマのような追跡と逃走、
内容が濃過ぎて1記事にまとめられないので
今日は前編をお送りする。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
平日、深夜3時前、雪はまだ降らないが
夜はすっかり冷える10月半ば。
キッチンは店長一人、ホールは僕一人で、
ちょうどノーゲストになったタイミング。
店長の独り言から推測するに、
釣銭、特に100円玉が不足したようだ。
営業時間内に釣銭が不足した時、
まだ営業している近隣の系列店に誰かが行って
両替可能か交渉することになっている。
向こうの店でも不足している可能性はあり、
その場合は「ダメでした」と帰るだけ。
朝5時の閉店までに、今日の客入りなら
充分足りるだろう。
しかし、店長はここで開店前の両替を
横着する計画を立てていたようだ。
夕方の開店までに店長は銀行へ行って
所定の小銭を用意する必要がある。
その手間を少しでも減らすか、
明日はやらなくていいようにしたかったのか。
閉店までの締め作業に取り掛かっていた僕に
声をかけた。
「理琉、ちょっと近くのゲーセン行って
100円玉40枚作ってきてくれない?
で、両替する時はなるべく客のフリして
ゲームしに来た体でさりげなくやってね」
一般の客以外の業務両替は
ゲーセン側で厳しく取り締まっている。
それは人が少なくなる深夜も同じで、
店員は常に目を光らせてるし、
見つかれば当然、店が割れる。
さすがに禁止されてることはできないと
僕は店長に言葉を返した。
「店長、さすがにバレたらマズイですよ」
「大丈夫、理琉ならやれるって!」
一体何が「やれる」のかわからないまま
勢いに押し切られ、僕は寒空の中、
目の前の幹線道路を渡ったすぐ側にある
ゲーセンへ足を運ぶことになった。
禁止されてる業務両替のため、
黒いダウンジャケットのポケットに
4000円を忍ばせて。
見つかれば企業単位で問題になりかねない、
思い返してもとんでもない横着作戦を
アルバイトにやらせる店長は若かった。
さて、足取りも重く、ゲーセンのドアをくぐる。
繰り返すが時刻は深夜3時、しかも平日とくれば、
いくら歓楽街とはいえゲーム目当ての一般客は少ない。
こんな中で4000円分も両替なんかしたら
明らかに怪しいだろうと思いつつも、
必死でゲーム台を物色する演技をしながら、
数か所に分けて1000円ずつ両替を済ませていく。
どれくらいゲーセンに滞在しただろう、
もはや時間の感覚が緊張によって削除されている。
ともあれ、よし、
怪し過ぎる黒いダウンジャケットの180センチの男は
ノルマの100円玉40枚入手に成功した。
あとはこのままゲーセン客を装いながら
さりげなく出口の扉を開くだけ。
そうやって扉を開けた次の瞬間、
当然というかやはりというか、背中越しに
「おい、ちょっと待ちなさい」
というドスの効いた声がした。
ゆっくり振り返ると、
そのゲーセン店員の制服である
ピンクのポロシャツを着た男性が
僕を睨みつけるように立っていた。
業務両替がバレた。
バレること必至だったにも関わらず、
鬼の形相でこちらを見る店員を前に
僕の頭は真っ白になった。
店員の質問と、言葉はどんどん荒くなっていく。
「さっき業務両替しただろう、見せなさい」
「おい、なぜ黙っている、何か言え!」
恐怖にすくみ上がる
黒いダウンジャケットの180センチの男。
泳いでいるだけのような視線は
まるで何かを探し続けているようにも見えるが、
怒り狂う店員にそんなことは関係ない。
業を煮やした男性店員はついに僕の肩を掴み、
「話は店内で聞かせてもらう、来なさい!」と怒鳴る。
絶体絶命のピンチ、
もはや観念して店の名前を吐くしかないのか、
連行されるがままになるしかないのか。
呼び止められてからずっと、
何かを探し続けるその視線の先に
一体何を見つけたというのか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後編に続く。
2019年09月09日
働いていた店が潰れたときに感じる寂しさ。
僕は数年前、
すすきのの某大手外食チェーンの居酒屋で
深夜のホールアルバイトをしていた。
先日、その店の前を通ったら、
見慣れない看板に変わっていた。
どうやら、潰れてしまったようだ。
1年前に通りがかったとき、
営業時間の表記が変わっていた。
「朝5時まで」→「朝3時まで」
近くの系列店も閉店時間が早まったり、
すでに潰れていたりした。
さらに別の店舗では、
店長による学生アルバイトへのパワハラが
全国ニュースになり、店長が逮捕された。
潰れるのは時間の問題だっただろう。
それでも、働いていた店が潰れると、
なんだかんだで寂しい気持ちになる。
在籍中、楽しいこともあったが、
つらい思い出の方が多かった。
深夜はホール1人、キッチン1人の実質ワンオペで、
二重に呼び出されると仕事が回らなくなった。
年齢確認をしたことでキレたお客さんに、
胸ぐらをつかまれたこともあった。
朝6時閉店、朝9時閉店の店に
ヘルプ&ワンオペに行ったこともあった。
恐怖体験も、心細い思いもたくさんしたはずなのに、
「寂しい」だなんて不思議だ。
思い出は、過酷な体験すらも
「懐かしさ」に変えてしまうから厄介だ。
知っての通り、飲食業界は長時間労働の宝庫。
社員、とくに店長の1日の睡眠時間は、
おそらく5時間あればマシ。
たとえ明日、失業したとしても、
もう飲食店で働こうとは思わない。
それなのに。
「働いていた店が潰れたときの寂しさ」はどうして、
戻りたくない場所にまで抱いてしまうんだろうか。
つらいことが多かった場所でも、
人生の1ページになった。
いろんな葛藤を抱え、悩みながらも、
自分は確かにそこにいた。
どんな形であれ、
自分が存在した場所を失ってしまった。
「働いていた店が潰れたときの寂しさ」は、
そうして欠けてしまった過去の自分なのかも知れない。
すすきのの某大手外食チェーンの居酒屋で
深夜のホールアルバイトをしていた。
先日、その店の前を通ったら、
見慣れない看板に変わっていた。
どうやら、潰れてしまったようだ。
1年前に通りがかったとき、
営業時間の表記が変わっていた。
「朝5時まで」→「朝3時まで」
近くの系列店も閉店時間が早まったり、
すでに潰れていたりした。
さらに別の店舗では、
店長による学生アルバイトへのパワハラが
全国ニュースになり、店長が逮捕された。
潰れるのは時間の問題だっただろう。
それでも、働いていた店が潰れると、
なんだかんだで寂しい気持ちになる。
在籍中、楽しいこともあったが、
つらい思い出の方が多かった。
深夜はホール1人、キッチン1人の実質ワンオペで、
二重に呼び出されると仕事が回らなくなった。
年齢確認をしたことでキレたお客さんに、
胸ぐらをつかまれたこともあった。
朝6時閉店、朝9時閉店の店に
ヘルプ&ワンオペに行ったこともあった。
恐怖体験も、心細い思いもたくさんしたはずなのに、
「寂しい」だなんて不思議だ。
思い出は、過酷な体験すらも
「懐かしさ」に変えてしまうから厄介だ。
知っての通り、飲食業界は長時間労働の宝庫。
社員、とくに店長の1日の睡眠時間は、
おそらく5時間あればマシ。
たとえ明日、失業したとしても、
もう飲食店で働こうとは思わない。
それなのに。
「働いていた店が潰れたときの寂しさ」はどうして、
戻りたくない場所にまで抱いてしまうんだろうか。
つらいことが多かった場所でも、
人生の1ページになった。
いろんな葛藤を抱え、悩みながらも、
自分は確かにそこにいた。
どんな形であれ、
自分が存在した場所を失ってしまった。
「働いていた店が潰れたときの寂しさ」は、
そうして欠けてしまった過去の自分なのかも知れない。
2019年09月08日
手を差し伸べてくれた優しい人へ。
僕のために泣いてくれる人がいるなんて、
思ってもいなかった。
味方なんて、どこにもいないと思ってた。
その人はずっと、
命と真剣に向き合い続けてきた。
つらくて苦しくて、自分のことで精一杯のはずなのに。
どうして、僕のために泣いてくれるんだろう?
どうしてそんなに強くて、愛情に溢れてるんだろう?
心からの感謝と、尊敬の念を抱いた。
気づいたら、僕は涙を流していた。
こんなに素晴らしい日が来るなら。
こんなに素晴らしい人に支えられているとわかったなら。
生きてみようかなって心から思えた。
「つらくて苦しくて、人生に絶望している人を救えたら」
なんて大きなことは言えない。
僕はカウンセリングや医療の専門家でもない。
それでも、困っている誰かに、
手を差し伸べられる人間でいたいと思う。
僕に手を差し伸べてくれた、その人のように。
その人は言った。
『愛情が不足し、視野が狭くなると、
胸の真ん中あたりがぎゅっと苦しくなるんだよ』
それを聞いた時、
僕は無気力な日々の中で感じていた感覚と、
ぴったり一致したことを思い出した。
「苦しい」
「助けて」
「どうせ誰にも届かない」
そんな思いに支配され、視野が狭まっていた頃に、
手を当てると1番苦しかった場所はそこだった。
僕は、与えられる人間でいたい。
「与える」とは決して見返りありきではなく、
愛情と優しさを分けられること。
人を救うなんて大それたことはできなくても、
「生きてみようかな」って思ってくれるように。
人生に絶望した僕を救ってくれた、その人のように、
無条件の愛情を与えられる人間になりたい。
⇒リストカットは心の悲鳴。
⇒OD(オーバードーズ)した時の気持ち。
思ってもいなかった。
味方なんて、どこにもいないと思ってた。
その人はずっと、
命と真剣に向き合い続けてきた。
つらくて苦しくて、自分のことで精一杯のはずなのに。
どうして、僕のために泣いてくれるんだろう?
どうしてそんなに強くて、愛情に溢れてるんだろう?
心からの感謝と、尊敬の念を抱いた。
気づいたら、僕は涙を流していた。
こんなに素晴らしい日が来るなら。
こんなに素晴らしい人に支えられているとわかったなら。
生きてみようかなって心から思えた。
「つらくて苦しくて、人生に絶望している人を救えたら」
なんて大きなことは言えない。
僕はカウンセリングや医療の専門家でもない。
それでも、困っている誰かに、
手を差し伸べられる人間でいたいと思う。
僕に手を差し伸べてくれた、その人のように。
その人は言った。
『愛情が不足し、視野が狭くなると、
胸の真ん中あたりがぎゅっと苦しくなるんだよ』
それを聞いた時、
僕は無気力な日々の中で感じていた感覚と、
ぴったり一致したことを思い出した。
「苦しい」
「助けて」
「どうせ誰にも届かない」
そんな思いに支配され、視野が狭まっていた頃に、
手を当てると1番苦しかった場所はそこだった。
僕は、与えられる人間でいたい。
「与える」とは決して見返りありきではなく、
愛情と優しさを分けられること。
人を救うなんて大それたことはできなくても、
「生きてみようかな」って思ってくれるように。
人生に絶望した僕を救ってくれた、その人のように、
無条件の愛情を与えられる人間になりたい。
⇒リストカットは心の悲鳴。
⇒OD(オーバードーズ)した時の気持ち。
2019年09月07日
問題児の兄に怒る、実家住まいの妹。
僕は妹と5年以上、口を聞いていない。
6月、祖父の葬儀で数年ぶりに顔を合わせたものの、
やっぱり話かけたり近づいたりすることはなかった。
→「母方祖父の逝去。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/199/0
「祖父と、2人きりの時間。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/200/0
親戚の話を聞く限り、
妹は僕に対して怒りの感情を抱いている。
その理由と真意は本人にしかわからないが、
妹の中で僕は
「勝手に家出して、勝手に結婚して、
勝手に離婚した、問題ばかり起こすダメ兄」
だからだ。
僕はこれまで3回、実家を出ている。
1回目、2回目は進学と独立だったが、
3回目は自分のアパートよりも
実家に寝泊まりする回数が多くなった中での、
母曰く”居候”期間が長くなった末の家出だった。
→「”居候”という言葉が嫌い。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/188/0
18歳になったら家に置かないと言ったはずなのに
また戻ってきたことで、
「いつまで居るつもりだ」と苛立つ父、
僕のことを家族ではなく
”居候”と呼んで悪気のない母、
そんな両親と険悪な雰囲気になり、
家の空気を悪くした原因である僕。
妹はこの時点でかなりストレスを抱えていただろうが、
明らかに両親の中で、兄と妹の扱いの違いが顕著になっていた。
事あるごとに反抗し、勝手なことばかりする問題児の兄、
父が望んだ、何度でもぶつかって来た結果わかり合えた妹。
両親は自分たちの思い通りにならない僕を
悪者、スケープゴートにすることで、
家族の仲が悪くなるのを防ごうとしていた。
板挟みにされた妹の気持ちはいかばかりだっただろう。
両親と同じく団結して僕を悪者と見なしていたかも知れない。
ある日、
当時アルバイトしていた深夜の居酒屋ホールの仕事に
僕が「行きたくない」と叫び、発狂し転げ回った際、
ついに父が爆発した。
「男とは全てに耐え、我慢して家族のために働くものだ!
お前は仕事と社会をなめている!仕事が辛いなど甘ったれるな!」
耳を塞いで転げ回る僕に父は怒鳴り続けた。
この日の深夜、手元にあったお金と着替えだけ持って、
僕は家を飛び出した。
当時、精神疾患が悪化し仕事を辞めていた
パートナーの元へ、「自分が働いて養う」と言って。
この頃の僕は本当に狂っていた。
ただ、両親から逃げたかった。
家出した後、2年くらいは僕が働いて
パートナーとの生活を成り立たせる状況になっていた。
そして、実家への連絡が断絶していたかと思えば、
突拍子もない結婚の報告。
2人での生活や経済状況の内情を妹は知るはずもなく、
この現場だけを見ていれば確かに
「勝手に家出したかと思えば勝手に結婚」に違いない。
まして、一度も実家を出たことがないとはいえ
いわゆる”結婚適齢期”、
怒って当然だろう。
直接は言われていないが、誰かから
妹が「ふざけるな!」と激怒していたと聞かされた。
僕は家出した翌年に転職し、契約社員として働いたが、
結婚から2年後に退職した。
転職活動とフリーランスでの活動を並行していたが、
転職先がなかなか決まらないことがきっかけで
パートナーの両親が介入、最終的に離婚となってしまった。
離婚を区役所に届け出る前に両親には報告した。
しかし離婚の経緯も知るはずがない妹にとっては、
またも突然の連絡が離婚の話となれば
「勝手に結婚しておいて、挙句に勝手に離婚」
と捉えられても仕方がない。
離婚について妹が何か言っていたという話は
今のところ聞いていないが、
一部の親戚の間では、僕が実家に行きたくない理由は
「妹に怒られるから」になっているそうだ。
何度も使うような言葉でもないが、
離婚してからちょうど1年が経った。
この間、一度は両親と連絡を取りかけたこともあったが、
これ以上傷つきたくない思いが上回り、疎遠にしている。
僕が家出する前までは、妹と二人で旅行に行くなど
親戚曰く”仲の良い兄妹”だった。
だから、内情を知らないとはいえ
こういう形で疎遠になってしまったことを
亡くなった祖父に報告しないといけないのは申し訳なかった。
今、どう思われているかはもちろんわからない。
真実はどうあれ
「勝手なことばかりする問題児の兄」と見られても
仕方ないようなことを僕はしてしまった。
だけど僕にとっては、”実家という敵側”にいる妹。
いつかどこかで、謝ったり、
釈明という名の言い訳をしたり、
何か話をすることがあるとしても、
僕にとって毒であり敵である
”実家側の人間”という意識は
未だに消すことができないでいる。
6月、祖父の葬儀で数年ぶりに顔を合わせたものの、
やっぱり話かけたり近づいたりすることはなかった。
→「母方祖父の逝去。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/199/0
「祖父と、2人きりの時間。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/200/0
親戚の話を聞く限り、
妹は僕に対して怒りの感情を抱いている。
その理由と真意は本人にしかわからないが、
妹の中で僕は
「勝手に家出して、勝手に結婚して、
勝手に離婚した、問題ばかり起こすダメ兄」
だからだ。
僕はこれまで3回、実家を出ている。
1回目、2回目は進学と独立だったが、
3回目は自分のアパートよりも
実家に寝泊まりする回数が多くなった中での、
母曰く”居候”期間が長くなった末の家出だった。
→「”居候”という言葉が嫌い。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/188/0
18歳になったら家に置かないと言ったはずなのに
また戻ってきたことで、
「いつまで居るつもりだ」と苛立つ父、
僕のことを家族ではなく
”居候”と呼んで悪気のない母、
そんな両親と険悪な雰囲気になり、
家の空気を悪くした原因である僕。
妹はこの時点でかなりストレスを抱えていただろうが、
明らかに両親の中で、兄と妹の扱いの違いが顕著になっていた。
事あるごとに反抗し、勝手なことばかりする問題児の兄、
父が望んだ、何度でもぶつかって来た結果わかり合えた妹。
両親は自分たちの思い通りにならない僕を
悪者、スケープゴートにすることで、
家族の仲が悪くなるのを防ごうとしていた。
板挟みにされた妹の気持ちはいかばかりだっただろう。
両親と同じく団結して僕を悪者と見なしていたかも知れない。
「兄弟を比較する親のタイプ」
ターゲットとなる子供をひとりだけほかの兄弟姉妹と比較して叱り、
親の要求に十分応えていないことを思い知らせようとする。
よくもっとも独立心の強い子供がターゲットにされるが、
これは子供たちが全員で団結して反抗しないようにするための
分断作戦のようなものだ。
親のいうことをいちばん聞かない子供が家庭内の統率を
いちばん乱すというわけである。
『毒になる親』 第三章 より
ある日、
当時アルバイトしていた深夜の居酒屋ホールの仕事に
僕が「行きたくない」と叫び、発狂し転げ回った際、
ついに父が爆発した。
「男とは全てに耐え、我慢して家族のために働くものだ!
お前は仕事と社会をなめている!仕事が辛いなど甘ったれるな!」
耳を塞いで転げ回る僕に父は怒鳴り続けた。
この日の深夜、手元にあったお金と着替えだけ持って、
僕は家を飛び出した。
当時、精神疾患が悪化し仕事を辞めていた
パートナーの元へ、「自分が働いて養う」と言って。
この頃の僕は本当に狂っていた。
ただ、両親から逃げたかった。
家出した後、2年くらいは僕が働いて
パートナーとの生活を成り立たせる状況になっていた。
そして、実家への連絡が断絶していたかと思えば、
突拍子もない結婚の報告。
2人での生活や経済状況の内情を妹は知るはずもなく、
この現場だけを見ていれば確かに
「勝手に家出したかと思えば勝手に結婚」に違いない。
まして、一度も実家を出たことがないとはいえ
いわゆる”結婚適齢期”、
怒って当然だろう。
直接は言われていないが、誰かから
妹が「ふざけるな!」と激怒していたと聞かされた。
僕は家出した翌年に転職し、契約社員として働いたが、
結婚から2年後に退職した。
転職活動とフリーランスでの活動を並行していたが、
転職先がなかなか決まらないことがきっかけで
パートナーの両親が介入、最終的に離婚となってしまった。
離婚を区役所に届け出る前に両親には報告した。
しかし離婚の経緯も知るはずがない妹にとっては、
またも突然の連絡が離婚の話となれば
「勝手に結婚しておいて、挙句に勝手に離婚」
と捉えられても仕方がない。
離婚について妹が何か言っていたという話は
今のところ聞いていないが、
一部の親戚の間では、僕が実家に行きたくない理由は
「妹に怒られるから」になっているそうだ。
何度も使うような言葉でもないが、
離婚してからちょうど1年が経った。
この間、一度は両親と連絡を取りかけたこともあったが、
これ以上傷つきたくない思いが上回り、疎遠にしている。
僕が家出する前までは、妹と二人で旅行に行くなど
親戚曰く”仲の良い兄妹”だった。
だから、内情を知らないとはいえ
こういう形で疎遠になってしまったことを
亡くなった祖父に報告しないといけないのは申し訳なかった。
今、どう思われているかはもちろんわからない。
真実はどうあれ
「勝手なことばかりする問題児の兄」と見られても
仕方ないようなことを僕はしてしまった。
だけど僕にとっては、”実家という敵側”にいる妹。
いつかどこかで、謝ったり、
釈明という名の言い訳をしたり、
何か話をすることがあるとしても、
僕にとって毒であり敵である
”実家側の人間”という意識は
未だに消すことができないでいる。