2017年05月15日
メタボを改善!基礎代謝と血液中の脂肪の関係について
成人男性の約3割がメタボ(肥満症)を指摘されています。メタボになると、体重管理や血液中の脂質対策が必要になりますが、加齢とともに改善するのが難しいと感じる方もおられます。専門家の意見を聞いてみました。
40代男性からの相談:「最近代謝が落ちて、体重や血液中の脂肪をコントロールするのが難しい…」
『42才、体重74キロ、身長169センチの男です。約10年前にメタボ宣言されてからジムに通って体重をコントロールしていましたが、2、3年前から代謝が落ち、体重がどんどん増えそうなきざしがあります。また最近いくら腹筋しても腹周りが増えてきました。食事は、ご飯の量を一食一合から半合ぐらいに抑えています。毎回の健康診断で、LDLコレステロールと中性脂肪が高く、最近朝に酢タマネギや納豆を必ず食べるようにしています。(40代・男性)』
基礎代謝を考慮したカロリー摂取を
基礎代謝量というのは、特に何もしない場合でも内臓や筋肉で消費される最低限必要なエネルギーのことです。基礎代謝量は年齢によって変化しますから、年齢とともにカロリー摂取量も変えていく必要があります。
『身長から計算した標準体重は62.8sです。せっかく運動をしていても、摂取カロリーが多ければ、ダイエットにはなりません。食べる量ではなく、一日の摂取カロリーを考えてください。厚生労働省が使用している基礎代謝値から計算すると、一日の摂取カロリーは約1650kalになります。ご飯を一日に茶碗3杯食べるだけで約705kalを摂っていることになります。おかずを加えれば、基礎代謝量を軽く超えてしまいます。(医師)』
血液中の中性脂肪とコレステロールを下げる食事
基礎代謝は20歳をピークにどんどん低下していきます。中性脂肪やコレステロールを上手にコントロールするには、食事の量だけでなく、食事の内容や摂り方も一度チェックしてみる必要があるかもしれません。
『運動量はそのままでいいですが中性脂肪を下げるためにも、もう少しカロリーを落とし、食事の内容を考えましょう。ご飯やパン類の炭水化物は分解されて糖分になりますが、炭水化物は必要な栄養素ですから、ご飯の量はそのままで、他にパンや麺類などは控えるようにしてください。できればお肉は控えて、魚や野菜を中心にしてください。(医師)』
『食材のカロリーを控えても、調味料をたくさん使えば意味がありません。油は植物性に、マヨネーズや油を使ったドレッシングもカロリーoffのものにしてください。食物繊維はコレステロールを排出してくれる働きがありますから、繊維質を多く含む根菜やキノコ類も摂るようにしてください。(医師)』
『食べる時はカロリーの少ないものからゆっくり噛んで食べるようにし、腹八分目を心がけ、空腹を感じてから食べるようにしてください。(医師)』
メタボ対策は、高血圧や糖尿病を予防する上でとても大切です。ぜひ年齢に応じた基礎代謝を考慮に入れた食事管理をして、健康を維持していきましょう。