2017年05月03日
「電動歯ブラシVS手磨き」 本当はどっちが歯が綺麗になるの?
最近、利用者が増えている電動歯ブラシ。電動歯ブラシは、短時間で歯垢を落とせる人気商品だ。実際に、電動歯ブラシは歯をきれいにするのにどのくらい役立つのだろうか?電動歯ブラシの歯垢除去の効果について見てみよう。
□電動歯ブラシの普及率 どのくらい使われている?
あるアンケート調査では、電動歯ブラシを使用している人の割合は19.4%、過去に使用していた人は38.0%という結果が出た。これは日本人のうち5人に1人が、日常的に電動歯ブラシを使用しており、約半数が電動歯ブラシを使用した経験があることを意味する。
電動歯ブラシは、「よく歯を磨ける気がする」「短時間できれいになる」という理由で、人気を集めている。
□電動歯ブラシの歯垢除去率は手動に勝る?
筆者が見たテレビ番組で、「電動歯ブラシと手動歯ブラシとでは、どちらが効果的に磨けるか」というテーマがあった。
番組では、オーストラリアに住む被験者を2つのグループに分けて、食後に電動歯ブラシと手動で10分間歯を磨かせ、その後に歯の染め出しを行い、歯垢の除去率を調べるものだった。結果は、電動歯ブラシと手動では、歯垢の除去率にほとんど差が見られなかった。
このことは、日本の歯科医院でも検証されている。
□歯ブラシによる歯垢除去率はなんと60%
「電動歯ブラシVS手磨き」などと銘打っておきながら効果に差がない、とはちょっと期待はずれの結果だったかもしれない。
そこで少し角度を変えた驚きの結果を1つお伝えしたい。歯ブラシを使用したときの歯垢除去率は、60%程度と言われている。つまり電動歯ブラシでも、手磨きによる歯ブラシでも、歯垢除去率は立ったの60%なのだ。
□電動ブラシでも手磨きでも取りきれない歯垢はどこに?
ではその残りの40%はどこにあるのか。それは歯と歯の間、「歯間」だ。歯の表面を丹念に磨いても、歯間の歯垢は取りきれないのだという。
最近では、「歯の間の歯垢にアプローチできる」という歯ブラシも売り出されているが、歯間の歯垢を取り除くのに効果を発揮するのは、デンタルフロスである。デンタルフロスを使用すると、歯垢除去率は格段に上がるという。
□電動歯ブラシを使用するときの注意点は?
電動歯ブラシは、使用理由を見れば分かるように「満足しやすい」製品だが、その一方で歯を磨いた気になってしまうこともある。
また、使い方を誤まれば、歯や歯茎を摩耗してしまう恐れがあり、製品別の使用方法をよく確認する必要がある。
その上で、電動歯ブラシを使用する人も、手で歯を磨く人も、1日に1度はデンタルフロスを使用して、歯間の掃除をしっかり行うことが、歯の健康にとって重要である。