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2016年06月30日

「ジャンヌダーク」イングリットバーグマン

スウェーデン出身の女優イングリットバーグマンが、フランスの伝説的英雄ジャンヌダークを演じた1948年の

映画「ジャンヌダーク」は、短くも永遠の聖女となったダークの生涯を熱演している。

バーグマンは一度舞台でダークを演じたことがあり、ダークを演じるには二度目となる。バーグマンの舞台での

演技は絶賛されその勢いで映画化されたわけである。


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1429年、1337年に起きたイギリスとの百年戦争でフランスは苦戦し国家存亡の危機にあった。

フランスの農村に生まれた素朴な少女ジャンヌダークは少し変わったところのある少女で、ぼんやりして一人

物思いにふけるような物静かな少女であった。

しかしジャンヌは深い信仰心を持ち神への祈りをかかさない少女でもあったのだ。ある日ジャンヌ(イングリットバーグマン)は皇太子を助けて祖国フランスを救えとの神の啓示を受けた。

ジャンヌは両親の反対を押し切りさっそく皇太子に会いに行く。はじめはジャンヌを頭がおかしい女と思って相手に

しなかった皇太子の側近たちだったが、失意のどん底にありわらをもすがる気持ちで皇太子は、ジャンヌの願いを聞き

イギリスとの戦闘に参加することを認めた。ジャンヌの情熱に打たれて二人の従者がジャンヌの伴をしてイギリスに

包囲されたオルレアンへと向かった。戦場では指揮官たちはやる気はなく戦場に売春婦を連れてくるようなだらしなさ

である。ジャンヌは神への信仰と祖国愛を指揮官や兵隊に説くが何の軍隊経験も持たないジャンヌのいうことなど

聞くはずもなかった。しかし一旦戦闘が始まるとジャンヌは勇敢だった。


敵の矢が飛び交う中を神の旗をかかげ先頭に立って突撃したのである。ジャンヌの行動に勇気百倍となった

味方はイギリスの攻撃をものともせず敵を撃破しオルレアンを解放し、皇太子も国王に即位したである。

しかしジャンヌの活躍を快く思わないものや国王との対立もあり、ついに悲劇を迎えるのである・・

この映画の主演当時バーグマンはすでに30歳を超えていて10代のジャンヌを演じるのは無理があったような気も

するがそれほど違和感はなく美しい。

前半の戦闘中心シーンと対比して後半は、魔女裁判と獄でのシーンがほとんどである。

この映画は興業的にも失敗で世間の評価も低いが、私はなかなかの傑作と思っている。

バーグマンはこののちイタリアの監督ロベルトロッセリーニと世紀の駆け落ちをしてハリウッドから干されること

になる。そしてジャンヌダルクは今だフランスの英雄である。ジャンヌダルクの名前を付けた空母まであるのだ。

監督はヴィクターフレミング。




posted by ハヤテ at 16:11| 歴史映画

2016年06月29日

「無頼人斬り五郎」渡哲也松原智恵子藤田五郎

渡哲也のやくざ映画と言えば東映の「仁義の墓場」や「やくざの墓場」を思い浮かべる人も多いだろう。

しかし渡は日活時代に多くのやくざ映画に主演しているのである。「東京流れ者」は純粋なやくざ映画とは

言えないが一匹オオカミの藤川五郎が主役の「無頼シリーズ」が学生運動盛んな60年代に流行った人気作品

である。

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無頼シリーズは6本作られていて今日紹介するのはシリーズ4作目の「無頼人斬り五郎」である。

冒頭から五郎は、雪の降る夜名振会幹部の大滝秀治を暗殺する。五郎は刑を打たれて服役するが相棒の林田

(藤竜也)はやがて病死し、獄で寂しい死を迎えた。仮釈放で出獄した五郎(渡哲也)は、林田の遺品を姉のしのぶ

(小林千登勢)に渡すため場末の温泉町にしのぶを訪ねる。しのぶは身体を売って生活する女になっていた。

五郎はしのぶと別れたあと、堅気になろうとホテルのボイラーマンに就職するがホテルで受付をする由紀(松原

千恵子)と知り合う。

由紀の父親はある事情で名振会のやくざに殺害されたのだが、同情した名振会の幹部白山(佐藤慶)は由紀に

匿名でお金を送っていたのである。

そのことを知った名振会会長牧野(南原光治)は怒り由紀に嫌がらせをしてきたのだ。そしてごたごたを嫌ったホテルか

ら由紀も由紀をかばった出獄した五郎(渡哲也)もホテルを首になってしまう。

何かと目障りな五郎を消そうと牧野は若い衆を五郎抹殺に差し向けるが、若衆は牧野の汚さに嫌気がさして

名振会を裏切ってしまう。名振会に捕まった若衆は、ハンマーで親指をたたき割る拷問を受けるが反撃して

名振会のやくざを刺し殺すが・・・

このころの渡の眼光の鋭さは、本物顔負けの迫力があった。東映の任侠映画がやくざを美化する傾向があったが

無頼シリーズはひたすら裏社会の闇を描いていて暗い。


この映画では格闘シーンでは拳銃がほとんど出てこず、ドスによる斬りあいが主体で生々しいのである。

原作の藤田五郎は、元やくざで関東のTという組織にいたと言う。

藤田は渡主演の「仁義の墓場」の原作者でもある。子供のころ親父の本棚には藤田五郎の実話ものの本が

あったのを思い出す。藤田五郎は理由は不明だが1993年自死している。厭世観が募ったのだろうか。

本作は「無頼コンプリートボックス」に収録され、VHSも発売されている。

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posted by ハヤテ at 15:04| やくざ映画

2016年06月25日

「大忠臣蔵6 三船敏郎、司葉子、神山繁」

見事本懐を果たした赤穂義士たちは、吉田忠左衛門らが大目付の千石伯耆守に討ち入りのことを報告へ上がる。

内蔵助が細川越中守にお預けになったのをはじめ義士たちは松平、毛利、水野の各大名にお預けとなる。

処分が決まるまで義士たちは丁重に扱われたのである。内匠頭が弁明も許されず即日切腹になったのと大違いであ

る。

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この扱いに将軍綱吉の意向があったと言われている。綱吉は武士道を体現した義士たちの行動を評価していたと

言う。しかしもともとの原因は自分が作りながら勝手なものだ。ドラマでは政務を取り仕切る柳沢出羽守(神山繁)

が吉良の実子が養子に入った米沢上杉15万石と赤穂義士を争わせてとりつぶすためにあえて討ち入りを許した

設定となっている。

しかし幕府は江戸庶民の英雄となった義士たちの取り扱いに困っていたのである。下手な処置をすれば批判は幕府

に向くことになる。

中には義士全員ご赦免のうえ各藩で召し抱えのうわさまであった。実際幕府内で相当の論争があったようである。

しかし処分が下ったが打ち首ではなかったが切腹の処分となる。徒党を組んで押し入ったことは重大な罪だが


武士の対面を重んじて切腹となったのだ。

しかし大石以下義士たちが目的を果たして晴れ晴れとしていた。一方吉良家を継いだ吉良吉周は諏訪安芸守に

お預けとなり20歳で死に吉良家はお家断絶となった。喧嘩両成敗である。


ドラマでは但馬豊岡に帰った大石りく司葉子)が遺児たちと川原で遊ぶシーンで終わっている。

忠臣蔵のドラマとしては重厚で見ごたえのあるドラマだった。余談だがこのドラマで少年義士矢頭右衛門七


を演じた田村正和は他の忠臣蔵で大石内蔵助を演じ、萱野三平を演じた石坂浩二は「元禄繚乱」で吉良上野介

を演じている。

大石たち赤穂義士の長い闘いはこれで終わったが、赤穂藩は最後の仇討ちと言われた事件を明治になって

起こすのである。

このことはいずれ改めて触れることにする。
posted by ハヤテ at 16:11| テレビ太河ドラマ

2016年06月23日

「大忠臣蔵5 三船敏郎渡哲也」

大石たちに先立ち江戸に潜伏していた同志たちの一人で槍の達人前原伊助(若林豪)は、米屋五兵衛と名前を変え

吉良屋敷付近に店を構え吉良の動向を探っていた。

また同志の一人がなんとか吉良屋敷の絵図面を手に入れた。最後の重要なことは吉良が確実に屋敷にいる

日を確かめることである。大高源吾は恋人を通じて12月14日に吉良が屋敷で茶会を開くことを突き止め

討ち入りの日が決まった。

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大石は瑤泉院と名を変えた浅野未亡人に最後のわかれを告げ、赤埴源蔵もほのかな恋心をもっていた義姉(小山

明子)に最後の別れをしそれぞれ義士たちも心残りのないように討ち入りの日を迎えたのである。


討ち入りは表門の大将は内蔵助が務め裏門は内蔵助の長男主税が務めた。掛屋で門を粉砕し屋敷に躍り込んだ


義士たちは槍を短く切って室内での戦闘に備えていた。しかも鎖帷子で身体を防護して腕と足も手甲脚絆で固めて

いたので吉良側の刀は通らなかったのである。

吉良を守る家臣の小林平八郎(芦田伸介)の奮闘もむなしく切り倒された。

だが肝心の吉良が見つからなかった。焦る義士たちだったが吉良(市川小太夫)はどうやら炭焼き小屋に隠れている

らしいことがわかった。

義士たちに吉良は見つかるとさすがに観念し、大石は吉良の首をとったのである。

宿願を果たし号泣する義士たち、そのあと内匠頭の墓前に報告するため義士は泉岳寺へ向かって凱旋した。


だが不思議なのはこれだけの騒擾事件で幕府が知らないはずがないのに討ち入りを止めた気配がないことである。

あまつさえ吉良の首を堂々と掲げて江戸を行進しているのに咎めを受けた記録がないのはなぜか?

幕府は義士たちの行動を黙認していたのでないか?





posted by ハヤテ at 16:25| テレビ太河ドラマ

2016年06月14日

「大忠臣蔵4」三船敏郎フランキー堺田村正和

加里谷城を明け渡し残務整理が終わると大石は、浅野内匠頭の弟大学のもとで浅野家再興のための幕府に

嘆願書を提出した。しかしその内容に吉良の処分を求める内容があったので受けれられる可能性は低かった。

大石はしばらくして赤穂を離れ京都山科の寓居を構え、妻りくや息子松之亟らと過ごした。しかし大石は連日

遊女と遊びまわりとうてい仇討ちを覚悟した武士とは思えないふるまいだった。大石の態度に憤慨する同志たちも

いたが大石の決意と本心はなかなかわからなかったのである。しばらくして妻りく(司葉子)と下の子供たちを

りくの実家但馬豊岡に帰した大石は山科の自宅は元服した松之亟こと主税と二人になった。

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そして大石は暴発しそうな同志たちを抑え円山会議を開き、吉良亭討ち入りの日を決定した。

討ち入り日はその年の10月となったが脱落するものが続出した。また神文返しによって120名を数えた同志が激減し

50名を切るほどになった。

大石は大阪で赤穂出入りの商人天乃屋利兵衛の協力で槍や短弓などの武器を調達したが天乃屋(中村翫右衛門)

は幕府に疑いをかけられ拷問される。大石の自首と幕府の役人の計らいで大石も天乃屋も無事で窮地を

脱出する。

天乃屋を演じた中村翫右衛門は、公安警察の監視下に置かれた経験を持ち弾圧される演技はリアリティがあった。

大石はそれから垣見五郎兵衛と名前を変え江戸へと向かう。いわゆる大石東下りである。


このドラマのキャストの豪華さは空前絶後で、たとえば赤穂藩士で主税に続いて若年の矢頭教兼を田村正和が

演じ俵星玄蕃を勝新太郎、神崎与五郎を中丸忠雄、赤垣源蔵をフランキー堺、江戸急進派で脱落する高田軍兵衛

を田村高広が前原宗房を若林豪がというふうに主演級の役者が次々に出てくるところである。


余談だが三船の愛人で娘美佳の母親の北川美佳も前原の恋人役で出ている。

しかし大石が江戸へ向かうのに幕府が激しい取り締まりをした様子がないのはどうしたことだろうか。

当時江戸っ子に浅野の刃傷事件は相当注目を浴びていて幕府も赤穂浪士の動きは知っていたはずだ。

ともあれ仇討ちに向かって大石たちは走り出していた。
posted by ハヤテ at 16:07| テレビ太河ドラマ

2016年06月09日

「大忠臣蔵1971年 3」三船敏郎、中村錦之助、渡哲也、

赤穂にもらされた悲報は過酷ものだった。赤穂藩主浅野内匠頭は、一切の弁明を許されず即日切腹

藩はとりつぶしになり城を明け渡せという幕府のご沙汰である。時は将軍綱吉の時代、このころ改易になった

大名は多く大石自身も松山城の受け取りと管理にあたったことがあるのだ。赤穂藩をあげての評定ではこの

幕府の決定に激高して幕府相手に合戦を主張するもの、城をまくらに切腹を主張するものなど意見はまとまらなかった。

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大石はそんな中で皆の意見を聞きながら本音はなかなか明かさなかった。だが赤穂藩の武士たちは慣れ親しんだ


加里谷城をすんなり明け渡しくないという思いは共通していたのである。そのころ江戸住みの堀部安兵衛たちが

あくまで仇をうつことを主張しこの過激な言動は江戸急進派として最後まで大石を悩ませる種となるのだ。

忠臣蔵の準主役というべき堀部安兵衛はしかし元々赤穂とは何の関係もなかった。


堀部は越後新発田藩の出身で剣の達人で、高田の馬場の決闘で助太刀して相手を切り倒して名を挙げた。

噂を聞きつけた赤穂藩の堀部金丸が当時の中山安兵衛に惚れ込んでたっての願いで養子にして堀部家に

入ったのである。その生涯で2度にわたって歴史に残る仇討ちに参加したのは堀部安兵衛だけだろう。

この安兵衛役をこのドラマで演じるのは若き渡哲也でピッタリの配役である。ドラマでは妻のおこう(赤座美代子)との仲

むつまじい夫婦生活も描かれている。


一方大石は赤穂藩の領民のために藩札交換や城明け渡しのための準備などに忙殺されていたが、合戦はせずに

一同殉死追い腹と決定した。

幕府の隠密で一杯になった赤穂では些細なことから秘密がもれればいかなる苦難が襲うかわからなかった。

不満のあるものは赤穂の地を去ったが大石に従うものも多かった。

このドラマでのポイントは仇討ちのための同志たちの確執や葛藤ともう一つは公儀隠密との暗闘である。

中でも側用人柳沢吉保(神山繁)の狡猾で冷酷な態度と思考は赤穂浪士を追い詰めていくのだ。

そして吉保の手足となった働く柳生の棟梁加倉井林蔵に高松英夫が扮しその片腕の女隠密お蘭を

上月晃が演じている。そして運命の城明け渡しの日には竜野藩主脇坂淡路守(中村錦之助)が任命されるが

大石は前言を翻して追い腹をやめてあっさり城を明け渡すのだ。大石の真意はやはり仇討ちにあったのである。


posted by ハヤテ at 16:57| テレビ太河ドラマ

2016年06月08日

「大忠臣蔵 1971年 2 」三船敏郎渡哲也丹波哲郎

浅野内匠頭が吉良に斬りつけた理由は古来いろいろと言われているがこのドラマでは、塩田怨恨説を取っている。

赤穂の高品質な塩に目をつけた吉良が、使者を赤穂に遣わして秘法を教えてくれるよう懇願するのだが大石と並ぶ

家老の大野知房(伊藤雄之助)が無碍に断ってしまう。これを逆恨みした吉良が浅野に嘘を教えて衣服を取り違えさせ

たりあらゆるいじめで浅野をいたぶるのだ。我慢しきれなくなった浅野は松の廊下で刃傷に及ぶのは知られた事実だ。

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しかし吉良の浅野の対する塩の恨みは、吉良の領地三州に塩田があったことからそういう説があったのだが実は

塩田のあった場所は、飛び地で吉良の領地ではなかったことが明らかになり、今はこの説は否定されている。

だが吉良上野介を演じる市川中車の憎憎しい演技はさすがで見ていると殴りたくなる名演技である。


対する浅野長矩を演じる尾上菊之助の上品な顔立ちも対照的でいかにもいじめられっ子のようなので思い入れ

して見てしまうのである。


しかし浅野の家系は短気な傾向があったようで、親族の一人も刃傷事件を起こしているのである。

もともと赤穂藩は姫路藩池田輝政の系統の藩だったが赤穂藩を継いだ池田輝興が乱心して正室や側室を滅多切り

にして改易となった後に長矩の祖父にあたる長直が常陸笠間から城受け取りにきてそのまま赤穂藩主となった

ものだ。のちに長矩の刃傷といい赤穂藩はどうも因縁がついてまわる。


このドラマの前半のクライマックスは長矩がいじめぬかれて、ついに刃傷におよび即日切腹されて江戸から

赤穂まで早籠で茅野三平らが高取峠を越えて悲報を伝えるところである。


当時は電車も飛行機もないからこの任務は大変なものだったろう。赤穂藩は大騒ぎとなり国家老の大石内蔵助は


加里谷城に配下のものたちを集め大評定となる。この時点では事件の概要をつかむのが精一杯で

これから始まる苦難は想像つかなかったのである。

三船演じる大石は鉄の意志を持つ超人として描かれているが、現実の大石は昼行燈と噂される凡庸な武士に


過ぎなかった。しかし危機に際して大石は八面六臂の活躍をして隠れていた才能を発揮するのである。
posted by ハヤテ at 15:41| テレビ太河ドラマ

2016年06月07日

「大忠臣蔵1971年 1 」三船敏郎、渡哲也

「忠臣蔵」といえばあまりにも有名で、.戦前から繰り返し映画化、ドラマ化されてきた定番の時代劇である。

1971年製作のテレビドラマ「大忠臣蔵」は三船プロがNET(現在のテレビ朝日)と組んで作った空前の時代劇

ドラマである。私が多感な思春期に放映されていたこともあり、忠臣蔵といえばこの三船敏郎が大石内蔵助に

扮したこのドラマを思い出すほど印象深いドラマである。

前話で52回という民放では空前のスケールで作られた大河ドラマであり、NHK以外でこれだけのスケールで


作られた大河は存在しない。

1話は赤穂の領民に慕われる浅野長矩(尾上菊之助)と妻阿久里(佐久間良子)夫婦と大石内蔵助(三船敏郎)

を兄のように慕うほのぼのとした光景が描かれる。


しかし元禄のこの年には日食が起きて行く手に不吉な前途が予言されるのだ。

内匠頭が幕府から勅使饗応役に選ばれたことからこののんびりした赤穂藩の武士たちの運命が狂い始めるのだ。


私は以前赤穂を訪れ浅野家菩提寺の花岳寺と大石神社も訪れ、義士たちの遺品などの展示物を見学して


この事件の生生しさが蘇った。


忠臣蔵とは赤穂浪士たちが起こした元禄赤穂事件を元にした歌舞伎を中心とした物語であって赤穂事件

そのものではない。しかし物語の元になった様々なエピソードは現実にあったことも多く、武士の考えを反映して

いることも確かだろう。


大石と敵対する立場の上杉15万石の家老千坂兵衛に丹波哲郎が扮し、準主役的な堀部安兵衛には

渡哲也を迎えた重厚な布陣となっている。

音楽を先ほどなくなった富田勲が担当してるのがよりドラマのスケール感をアップさせるのに効果が

あったといえる。なんとかサントラが出ないものだろうか。


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posted by ハヤテ at 13:48| テレビ太河ドラマ

2016年05月06日

「座頭市地獄旅」勝新太郎成田三樹夫

勝新の座頭市シリーズ第12作の「座頭市地獄旅」はこれまでの剣劇中心の作品とは少し違って旅芸人の母娘や

仇討を目指す兄妹との交流を中心に描いた秀作である。

市が.旅の途中で乗船したときに、居合わせたやくざの一団と丁半博打でもみあい、命を付け狙われる。

船の中で市は一人の将棋好きの浪人と仲良くなる。

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浪人は十文字糺(成田三樹夫)を名乗るがどうやら仮の名前のようだ。しかしその風体や所作から市はただならぬ

気配を感じ取っていた。市が宿場に着くと船中でもめたやくざの親方が報復のために徒党を組んで市を襲撃した。

市はからくも虎口を脱出するが、巻き添えをくって旅芸人母娘の娘の方が怪我をして破傷風で寝込んでしまった。


市は責任を感じて南蛮渡来の特効薬を手にいれようと賭場へ出かけるがすってんてんになる。


一計を案じた相棒の十文字は市の特技に目をつけ祭りでお金を稼ぎなんとか薬を手にいれる。母娘と湯治場へ

移り娘も全開したころ偶然湯治場で親の仇討のために逗留していた兄妹と市は知り合う。

兄妹は.従者と仇を追っていたが仇の顔を知る唯一の従者が何者かに殺される。市が兄妹に話を聞いてみると

仇は将棋好きで指を鳴らす癖があるというのだ。

市は兄妹が狙う仇の相手はどうやら十文字らしいことを突き止めるが・・・・


物語のクライマックスはいつものように市の居合い切りだが最後のシーンに至るまでいくつかの伏線が張ってあって

面白い。市が盲目なので頭に盤を描いて将棋を指したり、十文字が凶器に使う釣りの浮きなど細部にこだわった

作りかたである。

成田三樹夫の悪役もピタリはまって勝新が引き立つ。市の旅芸人の女との淡い恋も映画に花を添える。

他に仇討兄妹の兄に山本学が扮している。脚本は時代劇の父伊藤大輔。監督はシリーズでお馴染みの三隅研次

音楽はご存知伊福部昭である。そして悪役の成田三樹夫はわずか55才でなくなっている。重厚で貴重な俳優だった。

posted by ハヤテ at 14:36| 時代劇

2016年04月29日

「女吸血鬼」中川信夫天知茂新東宝

怪談映画の巨匠中川信夫が、「地獄」の前年に撮った怪奇映画が「女吸血鬼」である。

主演は天知茂で新東宝時代は、ゲテモノ映画によく出ている。タイトルバックに流れる音楽からしておどろおどろしいが

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天知の役は、天草の乱のときに勝姫に仕えていた小姓が勝姫の血を吸って何百年と生きている吸血鬼の役だ。

ストーリーは記者の大木が婚約者の邸宅のパーティーで行方不明になっていた婚約者伊都子の母美和子が

昔の若さのままで突然現れたところから始まる。失踪から20年以上経っているのに、全く年をとらない美和子(三原

葉子)の姿にみんなが驚いたが、美和子は九州のある場所に監禁されていたのだった。

美和子を誘拐したのは竹中(天知茂)という謎の男だった。それからある日絵の展覧会で伊都子は母そっくりの

肖像画を見ていると後ろから黒メガネの怪しげな男に声をかけられた。男はどうやら絵の作者らしかった。

また美和子を監禁していたのもどうやらこの男だったようだ。

大木は謎の男の正体をつきとめ名前も竹中ということもわかったが、竹中はホテルの逗留中に女給に月の光を浴びて

吸血鬼に変身するところを見られてしまう。正体を見破られた竹中は、女給を噛み殺し町へ出て子分の小人と

大暴れして殺人を繰り返し帝都は恐怖のどん底にたたき落とされる。

しかし竹中と美和子の間には深い因縁があった。美和子の先祖は島原の乱で滅びた天草四郎の遺児の勝姫の

末裔だったのだ。

九州に逃げた竹中と警察の最後の死闘が始まったのだった。

製作は大倉貢でいかにも新東宝らしい見世物小屋的な因果物で懐かしい。いかにもこの胡散臭さが新東宝好きの

私からしたらいいのである。しかし今の若い人がみたら退屈するのではないか。原作は橘外男。

一寸法師の和久井勉がバーで暴れまくるシーンも印象に残る。

中川信夫らしい作品だが、天知のメークが怖い。しかし月の光を浴びて変身するのは狼男だと思うが・・・

そして題名は女吸血鬼だが天知以外吸血鬼は出てこない。このアバウトなところが新東宝である。

















posted by ハヤテ at 20:33| ホラー映画
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