アフィリエイト広告を利用しています

2018年10月16日

「聖徳太子」NHKドラマ本木雅弘緒方拳飛鳥時代

武士の時代を描いたドラマは多くても意外と古代史のドラマは少ない。しかしNHKが頑張ってスペシャル

ドラマを何作も作っている。2001年に製作された「聖徳太子」もその一作である。

聖徳太子 [DVD]

新品価格
¥4,112から
(2018/10/16 13:31時点)





574年橘豊日皇子と穴穂部間人皇女との間に生まれた厩戸皇子(本木雅弘)は子どものころから聡明で蘇我馬

子(緒方拳)から仏法を学び平和を愛し民を慈しむ君子として成長する。長じて皇子の妻となる

刀自古郎女(中谷美紀)は皇子とは仲のいい喧嘩友達だった。刀自古郎女は馬子の娘でもありよき相談相手

でもあった。しかし外国の宗教である仏法を大和の国に導入するのにはかなりの反発があった。

特に有力な豪族の物部守屋(宝田明)は大反対し、ついに蘇我馬子と対立し戦争になる。

皇子は馬子の側につき新羅の武人伊真(ソルギョング)の力を借りて物部の大軍を打ち破ることができた。

しかし権力を握った蘇我馬子は豹変しそのうち野望をむき出しにして新羅へ出兵しようとする。

伽耶の鉄の利権を独占しようとしたのだ。やがて摂政となり聖徳太子と名を改めた皇子は馬子と

対立していくのである。

NHKが総力をあげて製作しただけに、セットや衣装が豪華でそれだけでも感心してしてしまう。

主役の本木も緒方もよく役を演じていて、当時の雰囲気はよく出ているのではないか。

教科書にも出てくる冠位十二階や十七条憲法のエピソードも描かれていて歴史の勉強にもなる。

当時の東アジアのパワーゲームの様相や、大和内部のどろどろとした権力闘争が描かれていて

楽しめる。あまりテレビや映画で取り上げない飛鳥時代を映像化したことも大きな意義がある。

しかし難しい理屈は抜きに面白いドラマである。音楽は富田勲。


posted by ハヤテ at 13:05| テレビ太河ドラマ

2017年08月27日

「花の乱 7」市川森一、三枝成彰

新将軍についた足利義尚は初代尊氏を理想とし、戦いの場へと身を投じてゆく。

そして近江の守護大名六角行高へ対する征伐を敢行する。いわゆる長享・延徳の乱である。

応仁の乱で失った幕府の権威を回復すべく義尚は先頭に立って戦う。

しかし管領細川政元(今井雅之)はひそかに義尚の失脚を狙っていたのである。

戦場で無理を重ねた義尚は病に倒れ夭折する。やっと落ち着いた後継争いがまた火がつき

始める。今度は義視の息子義材を富子がかつぎだしたのだ。

しかし義政も亡くなり室町幕府は混とんとして終末を迎えようととしていたのだった・・


「花の乱」は役者もストーリーもよく面白いのだが、史実と相当違うのが欠点である。


歴史上の事実を相当書き換えているので、応仁の乱を研究したい人は注意する必要がある。

正確な歴史を知りたいなら最初に紹介した新書をおすすめしたい。

それはともかく大河ドラマとしてはよくできており、このドラマがヒットしなかったのは

残念である。御所での陰謀や武士世界のむごさなど描かれていて人間学としても参考に

なる。


脚本は「ウルトラシリーズ」で知られた市川森一だけに脚本もひとひねりもふたひねりも

してある。

音楽は三枝成彰が「太平記」に続いて担当している。劇中で使われる笛の音が印象に残る。


監督に何作か黛りんたろうが担当した。

室町時代を描いた数少ないドラマであり貴重な作品である。時代劇ファンなら一度は

見ておいて損はないと思う。

応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)

新品価格
¥972から
(2017/8/27 16:18時点)



posted by ハヤテ at 15:55| テレビ太河ドラマ

2017年08月25日

「花の乱 6」大内政広、足利義尚

応仁の乱は、さらに斯波家の家督争いも加わり騒乱は全国へと広がっていく。

東軍は最初は有利だったが、宗全が西国より大内政弘(藤岡弘)を呼び寄せてから情勢は西軍有利

となっていく。大内は周防・長門・豊前・筑前と、安芸・石見を支配する強大な守護大名だった。

政広は戦に強く兵力も強大でさすが東軍もせめあぐんだ。

一方富子は伊勢貞親の力を借りて春王を盛り立ててゆく。

大河ドラマ 花の乱 完全版 第壱集 DVD-BOX 全5枚セット

価格:19,440円
(2017/8/25 16:17時点)
感想(0件)





東軍西軍とも膠着状態となり、都の民が戦火に苦しむのを見て富子は勝元に働きかけて

休戦を画策する。そして宗全が乱の責任を取って切腹する(史実では切腹はしていない。

宗全は病死したといわれている)

西軍では宗全なきあと大内政広が大将となり、富子と話し合い戦をやめることを決める。

一方世を儚んだ勝元は傀儡の森女(檀ふみ)ととともにいずこへと姿を消すのだ。

乱は都を焼き尽くし赤松家の家臣であった骨川道賢(ルー大柴)は富子の故郷である椿の荘

で惣国の建設に励む伊吹三郎とともに理想の国づくりのために幕府と戦うのだ。

やがて成人した足利義尚(松岡昌弘)は男らしく武勇に秀でた将軍を目指すが

世間しらずで一本気な性格は思わぬ悲劇を招いていく。

長い応仁の乱は終わったがそれは新たな時代の始まりだった。室町幕府は権威を失い

各地であらたな戦国大名が台頭しようとしていたのだ。

そして乱の終結に不満を抱く畠山義就は、新たな騒ぎを起こそうとしていたのである。

posted by ハヤテ at 15:51| テレビ太河ドラマ

2017年08月23日

「花の乱5」御霊合戦、畠山政長、畠山義就

宗全の秘策とはなんと次期将軍の今出川を、西軍の総大将にかつぐことだった。

これには同志たちも驚いたがこのことで、賊軍となることを免れ大儀を得たのだった。

そひて宗全にはもうひとつ目的があった。それは富子の夢である春王を今出川に代わって

時期将軍にすることである。宗全は肝胆相照らした富子の夢をかなえるために、あえて

奇策をとったのだ。


花の乱 NHK大河ドラマ・ストーリー

中古価格
¥1,700から
(2017/8/23 16:19時点)



それは断じて春王の将軍就任を認めず、出家させるという義政の意思が固く難儀して

いたからだ。

さすがに幕府の弓を引いた今出川を次期将軍にするわけにはゆかず、頑固な義政も春王の

次期将軍就任を認めたのだ。

一方勝元は畠山義就追討を命じるがかなわず、政長は屋敷に火をかけた戦いを始める。

政長は上御霊神社に陣をかまえ、御霊合戦が始まった。応仁の乱の勃発である。


次に幕府は朝廷に塁が及ぶことを心配して、後土御門天皇や後花園上皇を室町御所に

避難させたのである。

斯波義廉、山名政豊、朝倉孝景は義就に加勢して出兵したが、義政が反対したため勝元

は兵を出さなかった。このことで口がさない京の町人たちは臆病者とそしった。

しかし勝元の忠義を義政を感動させる。

そして政長は包囲され勝元に助けを求めるのである。合戦のとばっちりを受けた相国寺は

灰になり、やがて都は火の海になってゆくのである。


そして宗全は五辻通大宮東に本陣を置いた。西軍の本陣があったのでこの場所は爾来

西陣と呼ばれるようになる。東軍の兵力は16万、西軍は11万であったといわれる。

これだけの兵力が狭い京都を暴れまわったのだ。庶民にとっては生き地獄であった・・
posted by ハヤテ at 15:52| テレビ太河ドラマ

2017年08月22日

「花の乱4」応仁の乱、山名宗全、細川勝元

ここで応仁の乱の主役というべき二人の守護大名について少し触れる。東軍の総大将細川勝元は

幕府の政務を行う管領の一人であり従五位下右京太夫である。山名宗全とは親戚であり最初は

仲は悪くなかった。しかし畠山家の家督争いとそれに続く斯波家の家督争いを巡って宗全と対立し

抜き差しならぬ敵対関係になってゆくのだ。勝元は禅をよくし短歌や絵にも明るく教養人

であった。

図解 応仁の乱 (エイムック 3743)

新品価格
¥950から
(2017/8/22 16:30時点)




一方西軍の総大将である山名宗全は毘沙門天の生まれ変わりと呼ばれるぐらい戦いが得意であり、

激情的な性格であった。但馬、播磨、美作、備前とその領地は広く室町幕府きっての猛将である。


元の名は持豊であったが出家して宗全と改めたのだ。


そして失脚したはずの畠山義就が上洛し、宗全が義就についたころから再び都は騒然として

くるのである。

また富子を将軍家に嫁いでくるときにも室町御所に内部では、どろどろとして権力闘争があった。

義政の乳母であった今参局が義政の威光を利用して権勢を振るうのを嫌った義政の母日野重子

(京マチコ)が勝光と組んで、義政の子が死ぬように呪いをかけたと言いがかりを

つけて殺害してしまったのだ。


李朝の宮廷謀略を思わせる血の粛清が室町御所でもあったのだ。なお題名の「花の乱」は

室町御所が花の御所と呼ばれたことからつけられた。

西軍の総大将におさまった宗全たちは、しかし朝廷の賊軍となることを恐れた。

そのためには大儀が必要だった。そして誰もが考え付かないような奇策を使ったのだ。


義政は将軍職を弟の義視に譲ると約束しておきながら、いつまでたっても譲ろうとしない。

そのことで義視は疑心暗鬼になっていた。子供がなかなか生まれなかった富子の嫡男が誕生し

義政が心変わりをして嫡子に将軍職を譲るのではないかと疑ったのだ。


このことが宗全につけいる隙があった。だが宗全は御所で富子と再会して以来肝胆相照らし

息子の春王を将来将軍につけると約束していたのだ。

そこで山名宗全の秘策がとんでもない策だったのだ・・・
posted by ハヤテ at 15:54| テレビ太河ドラマ

2017年08月21日

「花の乱3」山名宗全、細川勝元、室町幕府

日野家では将軍家に輿入れするべき姫がいたのだが、不幸にも病気で盲目となってしまい

困ってしまう。そこで一度は捨てた椿に目をつけた勝光が、有無をいわさずさらい富子として

育てることになる。そして入れ替わりに本当の富子は放逐され一休和尚が育てあげるのだ。

三田佳子主演 大河ドラマ 花の乱 総集編【NHKスクエア限定商品】

新品価格
¥8,424から
(2017/8/21 17:27時点)





なおこれはドラマの設定で史実とは異なる。しかし成長して日野富子となった椿(三田佳子)には

子がなかった。一方夫義政は政治に興味がなく三十にもならない若さで引退を口にしたのだ。

そしてこのことが畠山家の家督争いと重なり応仁の乱につながっていくのだ。

義政はややこしい政治より隠遁して芸術に打ち込みたかったのだ。

そんな義政の気持がわかるのは庭師善阿弥(高品格→織本順吉)だけだった。

富子の夢は自分が産んだ嫡子を将軍の座にすえることだった。だが夫のきまぐれでその

夢もついえようとしていたのだ。

義政が自分が引退した後に後釜にしようと考えたのは、実の弟の足利義視(佐野史郎)だった。

しかし義視は出家して義尋(ぎじん)と名のっていた。学問好きの穏やかな男で政治には

無縁だったのである。


しかし義政はいやがる義尋を説き伏せて無理やり将軍にすえようと画策した。

このことが富子との対立を生むことになるのである。 

義尋は還俗して従五位下左馬頭に叙任され今出川の屋敷に入ることなり今出川様と呼ばれる

ようになる。

一方畠山家の内紛がおさまることはなく、政長が正式に家督をつぐことになり義就は

河内へと落ち延びていった。

また幕府も政長を正式な継承者として認めた。しかし義政の処置に不服な管領山名宗全は

これに反発する。激怒した義政は宗全の追討を命じるが、細川勝元のとりなしで宗全は

但馬に蟄居することですんだのだ。

実は細川勝元と山名宗全は親戚だった。宗全の娘の綾(鮎ゆうき)が勝元に嫁いでいたのだ。

騒ぎは一時おさまり都に平安がもたらされかに見えたが、本当の禍はこれからだった・・・
posted by ハヤテ at 16:57| テレビ太河ドラマ

2017年08月20日

「花の乱2」NHK大河 日野富子足利義政応仁の乱

このドラマは6代将軍足利義教が嘉吉の乱で赤松満佑に暗殺されたところから始まる。

義教の独裁政治に恐怖を覚えた赤松が酒宴に招いてだまし討ちにしたのだ。

そして満佑は故郷の播磨に立てこもるが、管領山名宗全(萬屋錦之助)によって討たれてしまう。

室町幕府の力は弱く管領と呼ばれる守護大名の合議制によって政治が行われていて、将軍足利義政は

お飾りのような立場だった。これはもうひとつは義政(市川團十郎)の性格もあった義政は芸術

や風流を好み自ら政務を行うことは少なかったのである。それは父義教の横暴さを目の当たりに

して政治に嫌気がさしていたのかも知れなかった。

三田佳子主演 大河ドラマ 花の乱 完全版 第弐集 DVD-BOX 全5枚セット【NHKスクエア限定商品】

新品価格
¥19,440から
(2017/8/20 17:02時点)





そのため政治は三管領の細川、山名、斯波の三家が司っていたのだ。

一方管領の一家である畠山家では嫡子がなく、養子政長を迎え跡目とし問題はないかに見えた。

だが畠山家に義就が後から誕生したため畠山家で跡目争いがおこることになる。

そのことを義政も認めたため同族による殺し合いが始まるのだ。


このドラマの主人公である日野富子は歴史上稀代の悪女として知られているが、富子は義政の

奥方になることで政務に興味がない夫に代わって室町幕府を動かしていくのだ。

富子を演じるのは10代の少女時代を若き日の松たか子が成人してからは三田佳子が演じている。


驚くのは松の顔が現在と全く異なることだ。最初は別人かと思ったほどだ。そして足利義政の

10代のころを市川海老蔵が大人になってからは父の團十郎が演じている。

日野家は足利と縁戚関係にあたりその娘は将軍家に嫁ぐことになっていた。

だが管領細川勝元(野村萬斎)と日野勝光(草刈正雄)は相計って二人が偶然出会ったように

陰陽師を使って妖術で仕組んだのだ。

二人は操られているとは知る由もなく運命の出会いと信じ結ばれてゆく。


ドラマの設定では日野富子は実母が参篭中に鬼に犯されて、妊娠し世間の悪評を恐れた兄勝光

の手によって幼子の富子は川に流される。川を流れていく幼子を偶然見つけた僧一休は

哀れに思い椿の荘において富子を育てる。そのとき育ての親となるのが伊吹十郎太(勝野洋)

でわが子として育てる。そして息子の信綱(黒田祐樹)と兄弟として平和な毎日を送って

いたのだ。だがある日平和な椿の村に一人の武将が現れた。山名宗全である。幼い富子から

柿をもらった宗全は気持ちも和らぎ武力で椿の荘を討伐するのを辞めた。

しかし椿の実の兄である勝光がこの村を訪れたときから椿(富子)の運命は大きく変わって

くるのだ・・
posted by ハヤテ at 16:23| テレビ太河ドラマ

2017年08月18日

「花の乱 1 」NHK大河応仁の乱、三田佳子、萬屋錦之助、市川團十郎、

応仁の乱が今ブームだという。応仁の乱の新書がベストセラーとなり多くの読者を獲得

しているようだ。

しかし応仁の乱といえば誰もが授業で習ったにもかかわらず、具体的にはどんなものか

知ってる人は少ない。おおまかにこの乱をきっかけに戦国時代に突入したと漠然と覚えて

いるだけだ。それはこの応仁の乱とその背景の室町時代を描いたドラマや映画がほとんど

ないことにある。

三田佳子主演 大河ドラマ 花の乱 完全版 第壱集 DVD-BOX 全5枚セット【NHKスクエア限定商品】

新品価格
¥19,440から
(2017/8/18 14:48時点)





大河ドラマも戦国や維新がほとんどで室町時代を描いたのは「太平記」ぐらいである。

だがNHKが応仁の乱をベースに描いた大河を1作だけ作っていた。

それが「花の乱」である。主人公を第8代将軍・足利義政の妻である日野富子をして応仁の乱の

勃発とその顛末を中心に描いた歴史絵巻である。

なぜ室町時代が人気がないかといえば、戦国や維新のようにわかりやすい英雄が出てこないこと

がある。この時代の支配階級である守護大名はどちらと言えば凡庸な武将が多いのだ。

また応仁の乱にしても敵と味方とはっきり分けられるものではなく、登場人物もおおく

わかりにくいのだ。

そういった点から視聴率や動員がとりにくいので室町時代は敬遠されてきたのだろう。

だが日本史の分岐点だった応仁の乱を知らずに歴史を語れるはずもない。

もちろん「花の乱」はドラマなので史実とは大いに異なりそのままではないが、

室町時代や応仁の乱がどういったものかイメージをつかむには役に立つのではないか。

なおこのドラマは視聴率が悪く平均で14パーセントしか取れなかったようだ。

しかし主演の日野富子に三田佳子、足利義政に市川團十郎、一休和尚に奥田暎二、細川勝元に

野村萬斎、山名宗全に萬屋錦之助と芸達者のベテランをそろえ非常に見ごたえのある

時代劇に仕上がっているのだ。

それではこれから「花の乱」をテーマに、みなさん応仁の乱を多いに語ろうではないか。

応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)

新品価格
¥972から
(2017/8/18 14:49時点)



posted by ハヤテ at 14:25| テレビ太河ドラマ

2016年08月23日

「ザパシフィック」スピルバーグ、トムハンクス、太平洋戦争

「ザパシフィック」は太平洋戦争における日米の死闘をアメリカ海兵隊の視点で描いたテレビドラマである。

本作は第62回エミー賞を受賞している。プロデューサーはスピルバーグと俳優のトムハンクスとゲーリーゴーツマン

が担当している。原作は元海兵隊のユージンスレッジの「ペリリユー沖縄戦記」と同じくロバートレッキーの回想録

を基にしている。

ザ・パシフィック コンプリート・ボックス(5枚組) [Blu-ray]

新品価格
¥5,000から
(2016/8/23 16:42時点)





ストーリーはガダルカナルから始まり、メルボルンでの滞在、グロスター、ペリリユー、硫黄島、沖縄と海兵隊の

転戦と日本の降伏までが描かれる。

あくまでアメリカ側の視点で描かれているので、日本兵はあまり顔を見せない。ガダルカナルでは銃剣突撃して

くる日本兵がアメリカの機関銃掃射で人形のようになぎ倒される。

日本人をジャップ呼ばわりしたり、スラントアイ(釣り目)とののしったり日本人から見れば気分のいいものではない。

またペリリユーでは、掩体壕に立てこもった日本兵が火炎放射器で焼き殺され、日本の戦車も相手のバズーカで

炎上するなど見ているのがつらくなる。

しかし海兵隊にとっても日本兵は決して闘うのが楽な相手ではなかったのはよくわかる。

戦闘の恐怖で夜尿症になる隊員や気が狂って、独房に押し込められる海兵たちが描かれているのだ。

また海兵隊がなぜジャップは降伏しないのかと疑問に思うのは恐怖の裏返しである。

日本兵の攻撃に頭がおかしくなり、無防備で飛び出す兵隊や憎しみで日本兵を虐待しようとするアメリカ兵の

姿も描かれている。アメリカ海兵隊たちが残虐な攻撃をしたのも日本兵という彼らからすれば得体のしれない

敵に対する恐怖が大きかったのだと思うのである。

いつ果てるとも知れぬ戦争で海兵隊員たちは、泥まみれほこりまみれで戦い死んでゆく。

最後に沖縄戦を終えて日本に新型爆弾が投下されて日本降伏のニュースを隊員たちが聞くが

白けた感想しか漏らさない。作品のトーンは最後まで暗くそれは海兵隊の戦いはそれだけ過酷だったと言える。

ロバートレッキーを演じるのは、ジェームズバッジデール、ユージンスレッジ1等兵を演じるのはジョゼフマゼロ

である。

しかし戦争がつらいのは日本人もアメリカ人も同じである。アメリカを美化していないのがこの戦争ドラマの

いいところと言える。戦闘シーンも迫力はあり太平洋戦線を知る教科書として見る価値はある。

ザ・パシフィック セット(5枚組) [DVD]

新品価格
¥4,036から
(2016/8/23 16:43時点)





ペリリュー・沖縄戦記 (講談社学術文庫)

新品価格
¥1,512から
(2016/8/23 16:44時点)




タグ:海兵隊
posted by ハヤテ at 16:37| テレビ太河ドラマ

2016年06月25日

「大忠臣蔵6 三船敏郎、司葉子、神山繁」

見事本懐を果たした赤穂義士たちは、吉田忠左衛門らが大目付の千石伯耆守に討ち入りのことを報告へ上がる。

内蔵助が細川越中守にお預けになったのをはじめ義士たちは松平、毛利、水野の各大名にお預けとなる。

処分が決まるまで義士たちは丁重に扱われたのである。内匠頭が弁明も許されず即日切腹になったのと大違いであ

る。

大忠臣蔵 下巻 [DVD]

中古価格
¥12,162から
(2016/6/25 16:42時点)







この扱いに将軍綱吉の意向があったと言われている。綱吉は武士道を体現した義士たちの行動を評価していたと

言う。しかしもともとの原因は自分が作りながら勝手なものだ。ドラマでは政務を取り仕切る柳沢出羽守(神山繁)

が吉良の実子が養子に入った米沢上杉15万石と赤穂義士を争わせてとりつぶすためにあえて討ち入りを許した

設定となっている。

しかし幕府は江戸庶民の英雄となった義士たちの取り扱いに困っていたのである。下手な処置をすれば批判は幕府

に向くことになる。

中には義士全員ご赦免のうえ各藩で召し抱えのうわさまであった。実際幕府内で相当の論争があったようである。

しかし処分が下ったが打ち首ではなかったが切腹の処分となる。徒党を組んで押し入ったことは重大な罪だが


武士の対面を重んじて切腹となったのだ。

しかし大石以下義士たちが目的を果たして晴れ晴れとしていた。一方吉良家を継いだ吉良吉周は諏訪安芸守に

お預けとなり20歳で死に吉良家はお家断絶となった。喧嘩両成敗である。


ドラマでは但馬豊岡に帰った大石りく司葉子)が遺児たちと川原で遊ぶシーンで終わっている。

忠臣蔵のドラマとしては重厚で見ごたえのあるドラマだった。余談だがこのドラマで少年義士矢頭右衛門七


を演じた田村正和は他の忠臣蔵で大石内蔵助を演じ、萱野三平を演じた石坂浩二は「元禄繚乱」で吉良上野介

を演じている。

大石たち赤穂義士の長い闘いはこれで終わったが、赤穂藩は最後の仇討ちと言われた事件を明治になって

起こすのである。

このことはいずれ改めて触れることにする。
posted by ハヤテ at 16:11| テレビ太河ドラマ
最新記事
プロフィール
ハヤテさんの画像
ハヤテ
プロフィール
カテゴリアーカイブ
検索