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2018年11月23日

人称代名詞の格変化三人称(十一月十八日)



 チェコ語の人称代名詞の三人称は、人称と言いながら、人だけではなく、人以外の生き物、それに生きていない物も指すことができる。だから、男性形と女性形の区別だけではなく、中性形も存在するし、男性名詞を受ける場合には、活動体なのか不活動体なのかで、違う部分が多少出てくる。教科書では省スペースのためにまとめて表示されることが多いが、ここは個別に行こう。

 まずは男性を示す場合。単数1格は「on」、つまり男性名詞に特徴的な子音で終わる形である。

 1 on
 2 jeho / ho / jej
 3 jemu / mu
 4 jeho / ho / jej
 5 on
 6 něm
 7 jím

 2格、3格、4格に2つ以上の形が出てくるのは、一人称、二人称の場合と同様。ただし、2格、4格には3つの形が出てくる。また、三人称の人称代名詞は、前置詞に接続する場合には語頭に「n」を追加するので、常に前置詞とともに使われる6格は、「něm」と他の格と違って「n」で始まる形になっている。

 まず気づくべきは、原則として形容詞硬変化の格変化に似ているということである。1格、5格を除くと、活用語尾は「-eho」「-emu」「-eho」「-ěm」「-ím」となり、「-ého」「-ému」「-ého」「-ém」「-ým」となる形容詞の語尾を短母音に替えたものとほぼ同じである。一見違っている6格も、「jem」の前に前置詞につくときの「n」がついた形「njem」が「něm」と表記されているだけだから、これも形容詞の語尾を短母音化したものだと考えられる。例外は7格で長母音のままである。「-ým」になっていないのは、チェコ語のルールで「j」の後には「y」が使えないからである。ここも短母音化していれば、覚えるのが楽だったのだけどね。

 2格の三つのうち、「ho」は、前置詞なしで文の中の二番目の位置に置くときに使う形。「jeho」は強調で語順を変えるときか、前置詞とともに使う場合の形。「jej」は前置詞とともに使うことが多い形で、単独で使うと古さを感じさせる文語的表現である。前置詞とともに使った場合は、それぞれ「něho」「něj」となる。個人的には、二人称の場合と同じで、ここも短い形の「ho」を使うのが苦手で、「jeho」で代用してしまう。「jej」、もしくは「něj」は使ったことがない。
 3格の使い分けは、一人称、二人称単数の場合と同じ。「mu」が特に強調の必要もなく、文の二番目の位置で使うときの形で、「jemu」は強調のために語順を変えるとき、前置詞とともに使う場合には「němu」となる。ここは問題なく使い分けられる。

 4格で三つの形をすべて使えるのは、男性名詞の活動体を指す場合だけで、その場合の使い分けは、2格と共通である。問題は前置詞と組み合わせた場合に、「něho」にするか、「něj」にするかなのだけど、「něho」を使ってしまうことが多い。
 同じ4格でも不活動体には「jeho」は使えず、「ho」と「jej」しかない。前置詞とともに使う場合には「něj」を使うが、強調で語順を変えるときには、「jej」は文語的に過ぎるから「ho」を使うのかなあ。物を指す不活動体を人称代名詞で指すこと自体が苦手なので、どちらもちゃんと使えているとはいいがたい。

 6格、7格には特にコメントすべきこともないので、ちょっと特殊な女性は後回しにして、中性をさす場合の格変化を示す。

 1 ono
 2 jeho / ho / jej
 3 jemu / mu
 4 je / ho / jej
 5 ono
 6 něm
 7 jím

 1格は中性名詞に特徴的な語尾の「o」をつけて「ono」。5格も1格と同じだが、それ以外は男性名詞の不活動体を指すときと同じ格変化だと思っていい。4格に登場する「je」は非常に文語的で覚える必要はないし。男性名詞不活動体と同じで、中性名詞を人称代名詞で示すこと自体が苦手なので、格変化は覚えていてもうまく使えない。中性名詞でも、人間や動物の子供という生きているものを指す言葉もあるから、そういうのに対しては人称代名詞を使えてもいいとは思うのだけど。

 ということでちょっと特殊な女性を指すときである。単数一格は「ona」。これも女性名詞に特徴的な語尾である。

 1 ona
 2 jí
 3 jí
 4 ji
 5 ona
 6 ní
 7 jí

 1格と5格を除けば、形容詞軟変化の女性単数と同じと言いたいのだが、4格が違う。4格だけ語尾が短母音になっている理由はわからない。

 続いて三人称複数の変化だが、1格と5格以外は共通である。1格は、男性名詞活動体、不活動体、女性名詞、中性名詞、それぞれをさす場合、順番に「oni」「ony」「ony」「ona」となる。単数の際と同様、名詞の複数1格に特徴的は語尾が採用されている。
 2 jich
 3 jim
 4 je
 6 nich
 7 jimi

 この5つの格は形容詞軟変化の複数形の活用とほぼ同じである。2格、3格、6格は、活用語尾の長母音を短母音に変えただけだし、7格にいたっては長母音のままである。他が短くなっても7格だけは長いままと覚えておくといいだろう。例外は4格で、硬変化の男性不活動体、もしくは女性名詞につくときの語尾を短母音にしたものになる。

 だから、全体をまとめると人称代名詞三人称の格変化は、形容詞の格変化の1バリエーションだと理解しておけばいい。ただし、硬変化と軟変化が混ざっている上に、語尾の長母音が短くなったりならなかったりするので、その変わる部分をしっかり覚える必要がある。 
 また、前置詞をつけると、語頭に「n」がついて、「j」が消え、「ni」や「ně」になるのに気をつけなければならない。同じ「j」で始まるけれども、人称代名詞からできた所有を表す言葉「jeho」「její」などは、前置詞を使っても「n」をつける必要はないから厄介である。慣れればほぼ自動的にできるようになるのだけど、慣れるまでが大変というのは、他のチェコ語の文法事項と同様である。

 しばしば、慣れるまでが大変とか、慣れれば簡単とかいう表現を使うけれども、習うより慣れろでとにかく使えと言っているのではない。文法事項は、何度も繰り返し書いて覚えた上で使い、繰り返し使って慣れることが大切である。最初の覚えるという過程を省略すると、自分の間違いに慣れてしまって、いつまでたっても正しい言葉が使えない中途半端な学習者になってしまう。うっ、これは自己批判でもあるなあ。習うより慣れろでいい加減な覚えかたしてろくに使えない言葉、たくさんあるし。とまれ、チェコ語を勉強している方が、これを反面教師にして勉強を進めていってくれると著者としてこれ以上の喜びはない。ちょっと本のあとがきっぽくまとめてみた。
2018年11月19日22時55分。








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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



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