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2016年09月25日

世界選手権とワールドカップ(九月廿二日)



 現在アメリカとカナダで、アイスホッケーのワールドカップとかいう大会が開催されている。出場チームは、アメリカ、カナダの北米二か国の代表に、チェコ、スウェーデン、フィンランド、ロシアのヨーロッパ四か国代表、この四か国以外のヨーロッパ選手を集めたヨーロッパチーム、カナダ、アメリカの二十三歳以下の選手を集めた北米チームの八か国が出場している。この大会をワールドカップと呼ぶのは、これまでのチェコ語の言葉の使い方からは、納得がいかない。
 毎年行われるアイスホッケーの世界選手権は確か五月に開催されていたはずだし、チェコ語の世界選手権とワールドカップについて、特に調べるまでもなくわかる範囲で、まとめておこうと思う。チェコ語では、ワールドカップは、světový pohár、世界選手権はmistrovství světaである。

 では、アイスホッケーと同じように、世界選手権、ワールドカップの両方が開催されているスポーツはというと、思い浮かぶのは個人競技が多い。しかも冬期のスポーツが多いような気がする。アルペンスキーも、ノルディックスキーも、バイアスロンも、自転車のシクロクロスも、みんな個人競技で、冬のスポーツである。
 そして、ワールドカップは、シーズン中に世界各地で行なわれるいくつもの大会でのすべてのレースの順位をポイントに換算して、その合計で総合優勝者をはじめ順位を決めるもので、世界選手権は一年に一度決められた場所で開催され、それぞれのレースの優勝者はいても、全てを合計した総合優勝は存在しない。またワールドカップは、所属チームのユニフォームで出場する競技もあるが、世界選手権は国単位の参加で、ワールドカップには出場していない国の選手が出ることもある。

 では、夏の個人競技はというと、自転車のマウンテンバイクは、シクロクロスと同様に両方開催されている。ロードレースは世界選手権はあるけれども、ワールドカップはない。その代わりワールドツアーとかいう選ばれた18のチームで構成されるシリーズがあって、ポイントを争っている。
 陸上競技も、世界選手権はあるが、ワールドカップはない。各レースの順位をポイント化して合計で順位を争うという意味では、ダイヤモンドリーグが、ワールドカップに近い。ただ、出場選手が少なくポイントを獲得できる選手も少ない点が大きく違う。

 団体競技では、国単位のリーグ戦が盛んで、代表の活動をシーズンを通して継続することは難しい。また、個人競技と違って一日で一つの大会を終わらせるなんてこともできない。だから大会ごとのポイントを積み上げて、シーズンの総合成績を出すワールドカップ的なものを開催するのは不可能に近いのだろう。ハンドボールも、サッカーも、ラグビーも、チェコ語では世界選手権しか開催されないのである。
 ここであれっと思った人、その疑念は正しい。日本語ではワールドカップと称されるサッカーやラグビーの大会は、チェコ語では世界選手権mistrovství světaなのである。どうして、日本語とチェコ語の呼称にずれが生じているのかについて、検討する余力はないが、スキーなどの個人競技における両者の区別から言えば、世界選手権のほうが適当な名称であるように思われる。日本語で勝手にワールドカップにしたとも思えないから、英語でもワールドカップなのだろうけど。

 ちなみにアイスホッケーには、ワールドカップに近いシリーズが存在していて、ユーロ・ホッケー・トゥールの名のもとに、毎年いくつかの大会の成績を合計して総合優勝国を決定している。ただし、参加国が、ロシア、スウェーデン、フィンランドと、我らがチェコのヨーロッパの四か国でしかないことと、大会の順位にポイントを付けるのではなく、それぞれの試合で獲得した勝ち点をそのまま合計して順位を出すところが、典型的なワールドカップとは異なっている。
 今回アメリカとカナダで開催されているワールドカップは、以前はカナダカップという名称で、開催されたこともあるというから、大会のフォーマットからワールドカップという名称を選んだのではなく、名称が使われていなかったから使うことにしたとかいうことのような気もする。つまり、英語での名称の選択にルールがないのが問題なのか。

 ここまで書いて、自動車やバイクのレースはどうだったろうかと思いついて調べてみたら、チームはあるけれども個人的には個人スポーツで、シーズン中に多くの大会が行われ、個々のレースの順位をポイント化して集計し総合順位をつけるものでありながら、世界選手権になっていた。
 ということは、サッカーやラグビーのワールドカップは、英語での名称よりも大会のフォーマットを考えて、世界選手権と訳されたけれども、モータースポーツだけは、大会のフォーマットよりも英語での名称を優先して世界選手権にしたのか。こういう思いがけないところでの用語のずれに、基準がありそうでなさそうな微妙なところが、チェコ語を使うときの難点の一つになる。ただ、チェコ語を使うときには、団体スポーツには国対抗のワールドカップsvětový pohárはないぐらいのことは言えるのかな。

9月23日15時30分。


 カテゴリーは悩んだけれどもチェコ語にしておく。9月24日追記。

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