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2016年08月04日

チェコにおけるビールの消費について――ボヘミア編(八月一日)



承前
 記事の内容は簡単に言うと、チェコ人がビールを大量に飲むのは全国一律同じだが、地域や町によって好まれるビールが違うという話である。チェコのビールは一般に醸造前の糖度で表され、10度、12度が一般的だが、ビール会社によってはそれ以外のものも生産されている。統計を取るときには、7度から10度までをビーチェプニー(うまい訳語が見つからないので普通のビール)、11度と12度をレジャーク(これは日本のラガービールにほぼ等しいのかな)と分類し、13度以上はその他の特殊ビールとして処理されることが多い。その他の中にはノンアルコールのビールも入る。黒ビールは度数に応じて分類されるのかな。
 ちなみに、10度より下のビールは今では滅多に見かけなくなったが、共産主義の時代には、製鉄所やガラス工場などの暑さで発汗が激しく水分補給が重要な仕事をしている人に、支給されていたという話を聞いたことがある。単なる水だけではなくさまざまなミネラル分も入っていて、脱水症状対策の水分補給には最高だったというのだが、アルコール度数が高いと仕事中酔っぱらってしまうので、そうならないように特別に生産されたのが7度とか8度のアルコール分の低いビールだったらしい。当時もノンアルコールのビールはあったはずなんだけど。このビールは仕事中の水代わりという感覚も飲酒運転がなかなか減らない理由の一つかもしれない。朝食にビールを一杯飲んで、車で仕事に行くなんて言っているのもいたし。

 さて、今回ムラダー・フロンタがガンブリヌス社から入手した資料によると、飲み屋で飲まれたビールに関して、レジャークの割合がモラビアで高く、ボヘミアでは低くなるという傾向が見られたらしい。
 一番驚いたのは、12度しか生産していないピルスナー・ウルクエルのお膝元、プルゼニュが主要都市の中で最もレジャークの割合が低く、43パーセントだったということだった。プルゼニュの人は、ピルスナー・ウルクエルよりも、同じくプルゼニュで生産されているガンブリヌスの10度を優先しているということになるのだろうか。ピルスナー・ウルクエルはプリムスとかいうビールも出していたけど、あれは瓶のみだから飲み屋を対象にしたこの調査には関係なさそうだ。
 しかし、ガンブリヌスの人の話では、プルゼニュ近辺では以前から10度の消費量が圧倒的に多く、今回の数字でも以前に比べたらレジャークの消費が増えていると言えるのだそうだ。

 次にレジャークの割合が低いのがプラハで、プラハの人は味の面でもアルコール度数の面でも軽い10度を好み、プラハ人だけの統計であれば、チェコで一番レジャークが飲まれないのはプラハになるだろうという。しかし、プラハには観光客が来る。世界中からいい加減にしろと言いたくなるぐらいたくさんの観光客が来る。そのプラハにビールの飲むために(少なくとも目的の一つとして)やってきた観光客たちは、当然(でもないか)ピルスナー・ウルクエルなどのレジャークを大量に消費することになる。
 もちろん、どのビールを現地の人が飲んで、どのビールを観光客が飲んだかなんてことは、統計に出てくるわけはないのだが、観光客の多い旧市街を中心にした地域と、プラハの周辺の住宅街、観光客が目当てにするようなものなどのない地域の統計を比べると、観光客の多い地域のほうがレジャークの割合が高いのだそうだ。ビール好きは、たくさん飲めるなら全種類飲むだろうけど、一杯しか飲めない場合には、せっかくだからということで一番いいビールを飲んでしまうよな、やっぱり。
 もう一つ考えられるのは、旧市街に住んでいるチェコ人は、金持ちのチェコ人が多いから、見栄を張って値段の高いレジャークを飲むということかな。何せプラハの旧市街には、お昼の定食メニューが300コルナとかいう店が並んでいて、そこで食事をしているのは、観光客だけではないし、そんなところに置かれているのは大抵ピルスナー・ウルクエルである。

 ボヘミア地方で一番レジャークの割合が高いのは、リベレツの65パーセントとカルロビ・バリの64パーセントだけど、この二つの町には有名なビール会社はあったかなあ。最近評判が高くオロモウツでも見かけるようになったスビヤニがリベレツに近いと言えば近いかな。でもここのビールを飲ませる店に行ったことがないから、レジャークが中心かどうかはわからないんだよなあ。ビールに関しては信頼している畏友がここのビールは評判倒れでいまいちだと言っているので、あんまり飲む気になれない。カルロビ・バリはよくわからん。今から二十年以上前に行ったときには地元のビールがあったような記憶はあるのだけど……。

 有名なビール会社がある町を見てみると、ブドバルで有名なチェスケー・ブデヨビツェはレジャークが57パーセント。レジャークの中に11度と12度があることを考えると、このぐらいの数字だと一番たくさん飲まれているのは10度ということになるのかな。微妙な数字である。ブルノやオストラバに関しては11度、12度別の数字が出ているので、もう少し詳しいデータはないかと思って、ニュースソースに書いてあった、チェコ麦酒麦芽生産者協会のHPに行ってみたけれども、求める数字はなかった。多分この報告書に関係するデータだと思うのだけど。
 長くなったのでもう一回。

8月2日16時。




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「プラハNo.1ビール!」と言われてもなあ。ブラニークもスタロプラメンの傘下に入って生産もスミーホフのスタロプラメンの工場になったから、スタロプラメンはある意味プラハ唯一のビールなんだけど。一時ベルギーのインベブに買収されていたんだけど、現在はカナダのビール会社の子会社になっているらしい。西欧向けのアサヒ・スーパードライの生産を担当しているのもスミーホフの工場じゃなかったっけ。8月3日追記。
posted by olomoučan at 06:50| Comment(0) | TrackBack(0) | Pivo
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