2019年07月26日
オロモウツで飲めるPIVOLホルバ(七月廿四日)
このシリーズを書いていることを忘れないように、ここらで一本まとめておく。フラデツの記事がまとまっていないからではない。
さて、PMSグループの掉尾を飾るのは、ハヌショビツェに工場のあるホルバである。イェセニーク山地の山間の小さな村で生産されているこのビールは、山のビールであることを売りにしていて、「ryzí pivo z hor(生粋の山育ちのビール)」というのをキャッチコピーにしている。ベスキディのラドホシュトの山頂に置かれた神の像から名前を取ったラデガストと並んで、山との関係の深いビールである。ちなみにラデガストのキャッチコピーは、「Život je hořký. Bohudík(人生は苦い。ありがたいことに)」で、CMでは、苦労して山に登って山頂の飲み屋でラデガストを飲んだ瞬間に使われるから、苦い人生は悪いことではなく、ラデガストが苦い=おいしいことを称揚しているのである。
ホルバのロゴは山の上からご来光がさしているさまを表したものだが、よく見ると上半分が旭日旗みたいになっているから、韓国には輸出できなさそうだなあ。韓国では、あるチェコのビール会社が進出して工場を立ち上げたけれども、あまりうまくいかず、工場を売却して撤退したという話も聞いたことがあるから、チェコのビールとは相性がよくないのかな。
ホルバの工場のあるハヌショビツェは、ビール工場と山以外には何もないところなのだが、数年前に、「ディーラ・ウ・ハヌショビツェ(ハヌショビツェの近くの穴)」という映画がヒットして大きく知名度を上げた。見ていないのでどんな話かは知らないのだけど、「とんでもない(strašný)」映画だったらしい。チェコの映画で、「とんでもない」と評価されるのは、「トルハーク」を筆頭に傑作であることが多いから、この映画もなかなかの出来なのだろう。
さて、オロモウツにおけるホルバだが、以前と比べると看板を見かけることが増えている。特に町の外辺をなしている住宅街の中にある小さな飲み屋に、ホルバを飲ませるところが増えている。この前も運動不足の解消のために、ラスツェの方からチェルノビールの方に歩いていたら、ハヌショビツカーという名前の飲み屋をはじめ何軒かホルバの店を見つけてしまった。ネット上に情報を上げているお店はほとんどないけど。
旧市街の中でホルバが飲める店というと、ホルニー広場からドラーパルに向かう通りにあるキキリキしか思いつかない。この鶏肉料理の専門店は、ネット上にあるのは料理のメニューだけで、飲み物のメニューはないのだけど、確かホルバの11度、シェラークという名前のビールが飲めたはずである。シェラークというのは、イェセニークの山の名前で、「ryzí pivo z hor」というコピーにふさわしい命名だといえる。
ホルバのHP で調べてみたら、もう一軒旧市街にホルバのお店が出てきた。意外や意外、ギネスを売り物にしているはずのアイリッシュ・パブでホルバが飲めるのである。別のアイリッシュ・パブでインド料理を出していたこともあるし、オロモウツのアイリッシュ・パブというのは謎めいた存在なのだ。
1テンプル・アイリッシュ・パブ
Adresa: Ostružnická 27
Web: http://www.templepub.cz/
Piva: Holba premium 12°
Holba Šerák 11°
Holba polotmavá 11°
Holba Speciál 14°
Moritz Maisel 11°
※10度がないのが気になるけれども、安さには重きを置かないという店の方針だろうか。ホルバのビールだけで11度から14度まで4種類というのは、オロモウツでもここだけのはず。ズブルが飲めるお店に続いてモリツのビール発見である。
ギネスを売り物にしているとはいえ、一杯80コルナもするから、日本で飲むよりは安そうだけど、気軽にがぶがぶ飲むというわけにはいかないのだろう。ホルバなら一番高い14度でもギネスの半分の値段だから、こっちを飲む人も多そうである。最初の一杯だけギネスとかね。
Kudy: 市庁舎の天文時計の前に集合。一番近い角から、聖モリツ教会に向かう通りを左手に見ながら、上り坂になっているオストルジュニツカー通りに入る。真ん中を越えたあたりの通りの左側にあるのがこの店。あまり目立たないたたずまいなので、見逃さないように注意が必要かも。
旧市街の外のお店の代表としては例外的にネット上にビールの情報の上がっていたところを、挙げておく。
2Bistro my meal
Adresa: Třída míru
Web: http://www.mymeal.cz/
Piva: Holba Keprník 12°
Holba Šerák 11°
Holba Kvasničák 11°
Litovel Gustav 13 °
※12度のケプルニークも、シェラークと同様イェセニークの山の名前。どちらもハヌショビツェからそれほど遠くないところにあるのかな。二つの山を比べると、度数の高いケプルニークのほうが標高も高い。これを当然と言うべきかどうか悩ましいところである。残念なのはシェラークが1300メートル台で、ケプルニークが1400メートル台の山であること。13度にシェラーク、14度にケプルニークだったら完璧だったのに。
11度のクバスニチャークは、他の会社でも同じような名前をつけているけれども、醸造後に熱処理を加えず酵母が生きたままの状態になっているビールだと思う。
Kudy: 旧市街から歩けない距離ではないけど、トラムに乗ってしまおう。ネジェジーン行きの2番か7番に乗って、ウ・コバールニの停留所で降りる。降りたらトムの進行方向に向かって通りの右側に渡って、旧市街のほうに少し戻ったところにあるのがこのビストロである。
次はロプコビッツ系かな。
2019年7月24日23時30分。
タグ:オロモウツ
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