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2016年08月03日

チェコにおけるビールの消費について――前史(七月卅一日)



 十日ほど前の新聞をぱらぱらとめくっていたら、面白そうな記事を発見した。見出しからして「オストラバ人たちは12度を飲み、プルゼニュを支配するのは10度だ」と、わかる人にはわかる、わからない人にはわからないだろうけれども、ビール関係の記事である。

 思い返せば十五年ほど前、オロモウツでチェコ語の勉強を始めたころ、毎日新聞を買っていた。あれこれ手を出すよりは、一つの新聞のほうがいいだろうと考えて、毎朝チェコ語の授業に行く途中の売店で「ムラダー・フロンタ・ドネス」を購入して、授業の後に図書館にこもって勉強と称して眺めていた。文法的なことはともかく、圧倒的に自分の語彙が不足していた上に、チェコ語―日本語辞典には出ていない言葉がたくさん出て来て、まともに最後まで読み通せる記事はほとんどなかった。わからない言葉をメモして授業で師匠に質問するという手もあったのだが、興味を持てるかどうかもわからない記事にそこまでする気にはなれなかった。

 ただ、毎日眺めて終わりでは新聞を買う意味がないので、興味を持てそうな記事に関しては頑張ってあれこれ質問をして最後まで読むことにした。選んだテーマの一つはスポーツで、とくにサッカーやハンドボールなどルールがわかっていて戦評にどんなことが書かれるかも大体わかる競技なら、多少の語彙の不足は問題ないだろうと考えたのだ。試合の結果や内容は日本語で読んでもチェコ語で読んでも変わらないはずだし。
 たまたま知り合いになった人が大学の体育学部でハンドボールをやっているというので、反則をチェコ語で何というかなど、ハンドボール用語を細かく教えてもらったこともある。クロキ、プロラジェニー、プシェシュラプ、ピボット、パッシブニー・フラなどなど、中には日本語で何と言うのか忘れてしまって考えなければいけないものもある。

 そして、もう一つの選んだテーマがビール関係の記事だった。毎日というわけではなかったけれども、さすがビールの国だけあって、ビール、もしくはビール会社に関する記事は意外と多かった。短い記事が多かったのも、初学の者にはありがたかった。もちろん、見たことも聞いたこともない表現が頻出して、短いのにお手上げというものもあったけれども、自分一人で理解できないのなら、理解できる人に質問すればいいだけである。質問を繰り返していれば、そのうちに語彙も増えていくはずだし。
 ということで、ビールの記事を見つけたら、どんな長い記事でも、短い記事でも、ノートに書き写して全訳するという勉強?をしていた。そのおかげでベルナルトがベルギー企業の傘下に入ったとか、ピルスナー・ウルクエルが南アフリカビールに買収されたとか、ポーランドでライセンス生産が始まったとか、世界的に名高いジャテツのホップはチェコ国内でのビールの生産にはほとんど使われていないとか、はっきり言ってどうでもいい、普通のチェコ人も知らない情報を知ることができた。よかったのか悪かったのか。
 一つだけ読み切れなかった記事があった。新聞ではなく雑誌の記事で「チェコビール」事件と呼ばれる経済犯罪については、経済用語の多さに根を上げてしまったのだった。日本語で読んでもよくわからないのだから、チェコ語でなんて……。この事件は日本の野村證券の子会社だったチェコの金融会社が、ピルスナー・ウルクエルグループの株式に関して起こした詐欺事件で、逮捕者まで出しているのだが、関係者で逮捕を逃れて国外に脱出した人物がいたりして、どんな事件だったのか、本当に詐欺だったのかなどよくわからないことだらけなのだ。それを解説した雑誌の記事をコピーしてもらったのだけど……。

 とまれ、師匠や友人知人たちのおかげで、語彙は増えた。増えたんだけど、ビール関係以外では使えない語彙も多くて、チェコ人でもパッと見ではわからず辞書を引く必要があるような言葉、専門用語を覚えてどうしようというのだろう。それで、他のテーマにも目を向けるようになるのだが、それはともかく、ビール関係の記事を読むのだったら、辞書も滅多に使わなくなるまでにそれほど時間はかからなかった。

 だから今でもビール関係の記事を見かけると、つい読んでしまう。今回も発見したからにはということで、暑さで頭が動かない中、何とか読んでみた。読んでみたら面白かったので、かいつまんで内容を紹介しよう。
 というところで以下次回。

8月1日14時。



 本日から三日分の記事の元となった新聞ムラダー・フロンタの記事はここをご覧頂きたい。この記事からどうしてこうなるのという疑問はあるかもしれないけど、書いていたらこうなったので仕方がないのである。昨日の予定では二日分で終わるはずだったんだけど。8月2日追記。


【チェコビール】 クイーン・ボヘミアン・ラガー330ml




チェコでも見かけたことのないビールだけど、楽天で確認したらプロチビーンで生産されたものだと言う。つまりロプコビッツに買収されて、ロプコビッツごと中国の手に落ちたあれね。プラタンというブランドでビールを生産している会社である。
posted by olomoučan at 06:09| Comment(0) | TrackBack(0) | Pivo
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