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2019年05月13日

三格の話2(五月十一日)



 日本語の助詞「に」にはいろいろな機能があって、すべてが「に」=三格が適応できるわけでないことは重々承知している。時間を表す「に」、場所を表す「に」、行き先を表す「に」は、チェコ語ではほとんどの場合前置詞を使って表すから、三格を使ってしまうことはないのだが、日本語で考えて三格だろうと思って使ったら、違うといわれたものがいくつかある。

 一番よく間違えたのは、「zeptat se」だろうか。日本語では「〜に質問する/聞く」で、質問という行為の向く先が「に」で表されているのだから、チェコ語でも三格だろうと思い込んでしまったのである。いや、実際にはそこまで細かく考えずに、何となくで使ってしまっていたのだけど。もちろん最初に教科書にこの動詞が登場する時点で、三格ではなく、二格をとることは説明される。説明されて覚えたつもりでも、実際に使うときには間違えてしまうのが、母語である日本語の影響の厄介なところである。

 チェコの人たちは、しばしば「zeptat se koho na něco」という形で覚えていて説明してくれるのだが、「koho」は「kdo」の二格と四格の形なので、どちらなのかわからない。質問する相手が男性であれば、二格と四格は例外を除いて同じなので、実害はないのだが、女性に質問するときにはちょっと厄介である。
 「na co」のほうも、「na」の後に来るのが四格なのは明らかだけど、日本語の影響で前置詞を使わずに、四核にしてしまったり、「o + 六格」にしてしまったりする。日本語だと「やり方を質問する」とか、「歴史について聞く」なんて使い方をする影響である。この「na co」には、「zeptat se」とともに二格を使えるようになってからも悩まされた。今でも時々怪しくなることがあるので、ついつい使うのを避けてしまう。避けてどうするのかというと、こうするのである。

 ・Zeptal jsem se Pavla, kdy pojede do Japonska.
  パベルにいつ日本に行くか(について)質問した。

 ・Zeptal jsem se Pavla, jak se používá tento počítač.
  パベルにこのコンピューターをどう使うか聞いた。
  パベルにこのコンピューターの使い方を聞いた。

 ・Zeptal jsem se Pavla, jestli zítra přijde do práce.
  パベルに明日仕事に来るかどうか聞いた。


 間違えたのを明確に覚えている動詞は、「zúčastnit se」である。「参加する/出場する」という意味のこの名詞の存在を知ったのは、チェコ語を勉強し始めてから一年はたたないころ、チェコ大使館が出しているサマースクール用の奨学金に応募することを決めたときに、先生に聞いて応募のための作文に使ったのか、書類を提出に大使館に行ったときに、担当のチェコの人とチェコ語で話したときに使ったの覚えていないが、間違いを指摘されたのは覚えている。
 確か、「Chci se zúčastnit letní škole」とかなんとか書いてしまって、それを見たチェコの人に、「školy」に直されたのだった。後で先生に聞いたら、「zúčastnit se」は三格ではなく、二格をとるということで、それで覚えたつもりだったのだが、以後も何度も間違いを繰り返すことになった。「zúčastnit se čeho」と覚えるのだけど、疑問の代名詞の「co」と「kdo」の格変化を覚えたのは、最初のサマースクールに参加したときなのである。

 日本語の動詞「会う」は、「〜と会う」「〜に会う」と二つの助詞を使うことができる。その二つの違いは置くとして、チェコ語の教科書で最初に出てくる「会う」は、「setkat se」で「s + 七格」を取る。「s + 七格」は日本語の「〜と」とほぼ対応するから、「setkat se」は「〜と会う」と覚えられたので、あまり間違うことはなかった。
 しかし、チェコ語にはもう一つ「会う」という意味の動詞「potkat」があるのである。これが「〜に会う」のように三格を取ってくれたらよかったのだけど、実際には四格で「potkat koho」となる。その結果、「potkat se s kým」という形でも使えるようだが、「会う」に関しては、「setkat se」しか使わないことにしている。わざわざ間違う恐れのある言葉を使うのは避けたいのである。

 意外なのが、「教える」に当たる「učit」で、日本語だと「友達に英語を教える」のように、教える相手は「に」、教えるものは「を」で表す。チェコ語では「učit se」という使い方からもわかるように教える相手は四格で表す。教えるものも、四格で表して「učím japonštinu」になるのだが、人と物を同時に使用した場合には、物の方が三格になる場合がある。つまり「učím kamaráda japonštině(友達に日本語を教える)」となるのだが、どうにもこうにも気持ち悪くて、覚悟を決めないと使うことができない。チェコ人でもこの使い方を知らない人はいるみたいだしね。

 とまれ、自分でも何がやりたかったのかよくわからなくなった三格の話は、これでおしまい。三格を取る前置詞のまとめはしておいたほうがいいか。次はそれだな。
2019年5月12日24時。








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