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2019年03月17日

スバティー・コペチェク(三月十五日)



 チェコ語の動詞の話はいったんお休みにして、オロモウツの近くの巡礼地のお話である。今までこの地について書いていなかったのが不思議なぐらいなのだが、こういうのは一度タイミングを失してしまうと、なかなか機会が巡ってこないものなのだろう。書く予定で暖めていながら、文字にできていないものがいくつもあるし、その中には忘れてしまったものもあるような気もする。

 それはともかく、今週日本から知人がオロモウツに来ていて、たまたま午後から時間が空いた日があったのだが、何度もオロモウツに来ている方なので、街中で案内すべき場所が思いつかない。ふと思いついて聞いてみたら、コペチェクには行ったことがないということなので、二人して駅前から11番のバスに乗った。11番は終点がいくつかあるのだが、どれもスバティー・コペチェクまでは行くはずなので、どれに乗っても問題ない。111番という途中の停留所に停車しない直行便もあったはずなのだが、今回は見かけなかった。
 乗ったのはラディーコフというコペチェクよりも奥にある集落行きで、ここは19世紀の後半に要塞都市オロモウツの防御力を高めるために周囲いくつも建設された出城のようなものの一つが残っているらしく、一度行ってみたいと思っているのだが、有料で見学できる施設になっているようで、予約もせずにふらっと出かけて、中に入れるかどうかわからないので、今回はパスである。
 駅前の停留所を出たバスは線路沿いに北に向かう。東西に流れるビストジツェ川を越えてしばらく行ったところで、線路の下をくぐって駅の裏側に出る。そこからフバールコビツェという地区を抜けて東北東に向かう。オロモウツの東に広がる平地が丘の麓に突き当たるサモティシュキで道は右に曲がり、バスは左に大きなカーブを描きながら丘を登っていく。

 麓から、並木の間を抜けてまっすぐ登っていく道もあるのだが、傾斜が急すぎて歩いてもぼるのも大変である。ただ、その大変さが宗教的熱狂に駆られた信者にとっては、巡礼地にたどり着く前の最後の障害として重要だったのかもしれない。コペチェクとはオロモウツ、モラバ川をはさんで反対側にあるドゥプも、ホレショフの近くのホスティーンも、巡礼地が川沿いの平地から見上げるような高台、山の上に置かれているのは、遠くから見えるというだけでなく、そういう理由もあるのだろう。
 スバティー・コペチェクのバス停で降りて、横断歩道を渡り、オロモウツのほうに引き返すような方向に道をたどると、大きな教会の裏側が見えてくる。教会の側面にへばりつくようにお土産屋が並んでいるのが、チェコには珍しいような気がする。シーズンオフのせいか、教会が改修中のせいか、空いているお店は一軒もなかった。あったとしてもこちらが欲しくなるようなお土産は置いてないに違いないと思っていたら、しまっているお店に「ハナー共和国」の紋章が飾ってあった。これは売り物だったら欲しいかも。

 教会の正面に出ると、遠くに、参道の並木の上に、オロモウツの町並みが目に入ってくる。空気が濁っていてくっきりと見えたわけではないけれども、聖バーツラフ大聖堂の塔なんかはよく見えた。ちょっと感動物の景色なのである。そして振り返ると、白と黄色の目に優しい巨大な教会を見上げることになる。これがスバティー・コペチェクの巡礼地の中心聖母マリアを記念した教会である。
 現在の巨大な教会が姿を表したのは17世紀後半のことだが、最初にここに教会関係の施設ができたのは17世紀前半のことらしい。正確には覚えていないが、オロモウツの商人が妻の死をきっかけに礼拝堂を建てたのが最初だという記事を読んだ記憶はある。ただ随分昔の話なので、記憶違いの可能性もある。調べればいいのだろうけど、時間がない。
 EUの助成金で改修中ということを声高に主張する看板が教会の景観を汚していたとおり、中には入れなかった。開くかどうか試してみようとしたら、中から工事の人が出てきたので諦めた。内装もだけど、中庭も見たかったんだけどねえ。とまれ、こんな巨大な建築物は、以下に当時のキリスト教が信者たちから多くの金を集めていたか、もしくは世俗領主としてのキリスト教の大司教がいかに領民を収奪していたかを、如実に物語っているなんていうのは野暮なんだろうけど、金や資産に異常なまでにこだわる現在のチェコのキリスト教を見ていると、幻滅してしまうのも確かである。

 教会の脇にある、以前(と言っても15年以上前)入ったときにはあまりぱっとしなかった喫茶店が、見違えるようにしゃれた店になっていたのにはちょっとびっくりした。オロモウツ周辺の企業が生産している商品の販売もしていて、お土産探しにも悪くなさそうだ。ただ、コーヒーとか紅茶が多いのは、お土産の観点からすると、ちょっと勘弁してくれだったけど、コペチェク絵や写真の印刷された箱にはいったお菓子なんかもあったから、探せばいいものが出てくるかもしれない。次は日本に送るオロモウツ土産を買いに来ようかな。
2019年3月16日24時。




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