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2016年05月03日

夢の新薬”オプジーボ”の裏事情

最新の高額がん治療「オプジーボ」
オプジーボ(一般名:二ボルマブ)とは、日本で開発された
画期的な免疫療法で、悪性黒色腫の他、肺がんなどへの適応
拡大も期待されている治療薬です。

薬代は年間3500万円
体重60キロの患者さんが一年間に26回使用するという想定ですと、
一年間で3500万円かかるとされている高額なものですが、
幸いにして、我が国の高額療養費制度のお陰で!?大半の患者さんは
月額負担約8万円(所得により異なります)程度の負担で済みます。

医療費
ここで日本の医療費について少し触れてみます。
患者さんが負担した額以外の医療費については、医療保険と税金により
賄われています。

現在の日本の医療費は40兆円と言われています。
このうち、薬剤に使われているお金は10兆円に上るそうです。
このオプジーボが世に出回れば、多くの患者さんたちは新薬の
治療を限られた負担額で受けることが可能ですが、同時に
日本の医療費がかさむことにつながります。

日本の医療費は、国民が皆で支えているので結局のところ
医療費が足りなくなるというリスクを高める一方となり、
保険料の引き上げや、増税という事につながります。

潤うのは製薬会社をはじめとする医学界
月額約8万円の自己負担額が安いかと言われれば
決して安い額とは言えません。
しかし、その比較対象が「命」となると、
8万円という額の価値が変わってくるのも事実と思います。

年間3500万円という高額な治療となると、治療を受けられる
患者さんも限られてきます。
それこそ、寄付金を集めるための活動をする必要があります。

それが国の制度を利用すれば年間100万円程度(=約8万円✕12ヶ月)の負担額で
治療が受けられるなら・・・それで効果が得られるのであれば
なおさらの事、こんなにありがたいシステムはありません。

ただ・・・この3500万円・・・額を決めているのは誰?
製薬会社だけの問題でしょうか・・・?

患者さんの負担が増えることなく、高度な治療が受けられる・・・
一見良心的な様にも感じてしまいますが、その裏ではかなりの
高額なお金が動いているという事もまた事実なのです。


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