癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

とにかく物凄い風だった

夜から朝までずっと恐怖に包まれた

台風21号を経験された方からすれば

恐怖に包まれた・・という表現は少々大げさかもしれない

ただ、あの轟音が耳に残る

空気が渦巻くようにして唸り声をあげながら向かってくる

それが家にぶつかり、家が揺れる

身体全体でそれを感じながら過ごした一夜

11時、12時、1時、2時、3時、4時・・・

毎時、時計を見ながら台風が遠ざかることを願った

特に3時頃

進路予想では東北地方上空に差し掛かる予定の時間帯

もう少しの辛抱で風も弱まるだろう・・・

しかし中々弱まらない暴風

眠れぬ夜は、気づいたら早朝5時50分だった

少しは寝れた安堵感と

止まない風に対する恐怖が入り混じった朝となった

会社に向かう途中目に入った光景は

瓦がむしり取られたようにめくれている屋根

突き破られたシャッター

なぎ倒された物置

途中からへし折られた庭木

吹き飛ばされた資材置き場の囲い

砕け散った工場の壁には大きな穴が・・・

それら被害箇所はほぼ一直線上

その工場を最後に、その後はこれと言って被害は確認できなかった

専門ではないので断言はできないが

そこだけが何か別格の力が作用したようにしか見えない

台風21号の直撃を経験された方々は

この数倍、数十倍の恐怖を経験したのだ

私からすると想像を絶する世界だ


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