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2018年11月06日

もう一踏ん張りせねば…

「先生、大丈夫ですか? もう治ったんですか?」
昨日、部活に出かける時、一人の生徒に声をかけられた。

このところ体調が優れず、昼から夕方まで時間休をとっていたのだ。
時間給といっても、ただ横になって寝ているだけなのだが、そのくらいの休養でも結構身体は楽になる。

こうした時期に限って、行事が立て込んでいるもので、昨日の夜も特別指導があって、夜まで教室で仕事があったし、今朝も学年集会、今週は校外行事や大会と、目白押しだ。

「まだ、良くなっていない…。」
と、言いながらも、ニコッと笑って仕事に戻ったのだが、そんなときこそ、隙が出ないように、心して勤めなければならないだろう。

人は、体調が悪くなると、ついつい自己中心的になる。
そんなときこそ、できるだけ他の人のことを考えて、仕事に臨みたいと思う。

私には昔からそういう傾向がある。
大学院時代に、かかりつけの医院の娘を家庭教師として教えたことがある。

その日は、体調が悪く、肉体的にも苦しい状況だったが、構わず先方の家に仕事に向かった。
つつがなく、勉強を教えて帰宅すると、気が抜けたのか、そのまま倒れ込んだ。
そのときは、自宅で点滴を打つまでの状況で、その医者に往診してもらった。
医者の家に行き、ご両親と挨拶を交わしたのだが、
「具合が悪いなんて、全然気づかなかったわ。」
と、後から言われた。
私には、昔から意地を張るくらい、仕事への責任感が強い。
「そんなときは、迷わず休め。」
と、言われそうだが、私としては迷うことなく仕事を続けてしまうのだ。

自分自身でも、「ちょっと元気がないかもな」、と思いながらも、授業をこなす。
おそらくは、今日の授業でも、私の体調不良など、誰も気づいていないはずだ。
私はプロだから、そうした思いを生徒が抱かないように授業しているからだ。

昨日の生徒は、副担任の先生が、私について、何か余計なことを言ったに違いない。

昼休み、教室で合唱の練習をしている一人の女子生徒の顔が曇っていたので、私は、廊下から思いっきりの変顔で笑わせた。
「ふー、やっと笑ったぜ…。」
と、職員室に戻る。

もう一踏ん張り頑張ろう。









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