「恋愛」に違和感を覚える人達の話
ってのは結構新しい着眼だよねえ。漫画などではよく見るが、フリゲであったかな?この題材
アンチ恋愛というよりも、恋愛至上主義に対しての違和感
だって世の中は恋愛恋愛で溢れてるもんな。
邦楽ヒットチャートでも、「会いたい」だの、「震える」だの、「会いたくて震える」だの、ワンパターンな恋愛の歌ばかりだ
「お前もう勝手に震えてろよ」って感じだもんな
広告にも恋愛ネタは溢れてるし、恋愛に興味や縁がない人じゃなくとも、違和感を持つのはごく自然だね
実際多いと思うよ、そういう人
そんな風潮に違和感を持つふたりの女性、年齢は26〜28くらいかな……の八千穂と国花が、それぞれの性的マイノリティを曝け出し、恋愛論や恋愛不要論について語る
八千穂は恋愛に全く興味がない。他人に裸を見せるの苦手で、温泉などにも抵抗がある。他人はおろか自分にさえ興味がないほどに、冷めた女性
国花は肌のふれあいに抵抗があり、過去に1人だけいた彼氏とは、それが原因で別れている
性的な話題が多く百合ネタもあるが、至って真面目な内容だ
安易な下ネタは一切ない
地の文がなく、小説ではなく会話劇に近い。ストーリーには結論があるが、この問題には結論が出ない
一朝一夕で答えが出る問題でもないだろうからね
気になったのが、主人公の一角である八千穂が食わず嫌いの域を出ていないこと
国花は男と実際に付き合った経験値からの判断だが、八千穂はそれすらない
思いこみによって男やセックスが苦手、または興味がないと思ってる節がある。その所為で、「つっこみどころ」があるストーリーになってしまっている
このような女性が男と付き合って性行為をした途端手のひらをかえすのは、社会に溢れた恋愛ソングくらい、よくあるパターンなんだよね
国花はちゃんと彼氏と交際した上で性行為はできないと拒絶したが、八千穂はただの潔癖症で、耳年魔の自分を捨て切れないまま終わってしまった
ここはよく似たふたりの決定的な差異だよね
まあゲームキャラクターにそんなこと言っても仕方ないけどね。ストーリーの都合なのだから
なにより、誰にでもどうしても出来ない事、許せないものというのはあるからね
私は高校生の時付き合ってる彼女に、制服のままベッドに座られて、「この子とは合わない」という拒絶感が強くなってしまった
彼女とセックスするつもりでふたりきりになり、そのベッドでセックスするのに、汚れた制服のままベッドに座る行為がどうしても許せなかった。ベッドに「座る」行為そのものが許せなかったのかもしれない
若い内は誰にでも、そういうところがあるだろう
この話を人にしたら「お前男のフリした女だろ?」と言われたが、私は完全に男である
しかし後年、堀北真希がベッドに座った友達を投げ飛ばした話を聞き、その通りと膝を打った。
私の脳みそは女性脳に近いのかもしれない
堀北真希は別段好きな女優ではなかったが、たったこれだけで妙な親近感を覚えてしまった
話を繋げると、彼女たちにとって「どうしても許せないこと」が描かれたゲームが、「無性愛者達の夜話」ではないか
評価C+
60点
セックスについて考えるだけではなく、人間関係についての線引きについての言及もあり、むしろそっちに同意しましたね
会いたくもない友達ってもう友達とはいえないだろうし、八千穂と国花の感覚に、同意ですねえ…
「立ち絵」がなく、全シーンがスチルの興味深いゲームでした
因みに黒髪ロング大好きなんで、八千穂派です
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