本作はノベルゲー制作集団sark.stripperが同人ゲームとして販売していたものをフリーウェア化したもの。内容は恐らく同じ
殺人事件の容疑者にされたニートが、事件の真相に迫ろうとするホラー
このゲームを公開して以来、
とにかく「イカれてる」という感想以外頂いた事がありません。
そんなノベルゲームです。
謎が謎を呼ぶような感じのストーリーです。
答えはあなた自身で見つけてください。
冒頭の心理ゲームにいきなり引き込まれる
ニートが容疑者というポイントにブラックコメディを感じたんだが、思ったほどのものでもなかった。
容疑者といっても疑ってるのはヒロインの東子だけだし、もっと世間や警察から完全に容疑者として見られるストーリーだと思ってたら、一夜の惨劇で終わってしまう
文章センスは素晴らしく、キャラデザも相まって、コミックビーム系のシニカルさがある
こういう文章、小説ではよくあるが、ゲームではあまり読んだことがない
ギャグと狂気がミックスした世界観で、謎の殺人鬼を追うサイコホラー&ミステリは面白いが、終盤、アイコンにもなっているキリヱ(真弓子)が登場してから世界観は一変
栄一郎の正体が主人公で、結局エンディングも化物になった主人公がいかにもゲーム的な槍で突き殺され、私たちは高次元存在ガー!!ここはお前らの作られた世界ガー!!このゲームガー!!
というありがちでチープなメタフィクション、業界風刺に終わってしまったことが残念。
これが「答え」とは肩透かしもいいとこ
評価 70点。オチは弱いがそれでも良作だった
ところでこのゲームの凶悪犯である栄一郎、固定ネームなのね(初回プレーで確定し、主人公の名前を変更しても変わらない可能性もあるが)
主人公を上山一郎にしたので、てっきり名前で改変されるんだと思ってた(刑事に名前を呼ばれるシーンで、主人公の名前が「0一郎」になってたし、これは名前に関するプログラムがバグったなって)
なので、栄一郎=一郎というのがべたべたの誘導だと呆れてしまった
でも三郎にしても栄一郎のままだったよ
実際には偶然だったようだ
だが、二周目を始めたらエンディングの文章から始まった。これは本当にバグだったようだ
ノベルゲー制作集団sark.stripperはサイトも消えているし、同人ゲーム業界から失踪するというありがちな末路を辿ったようだが、間違いなく消えるには惜しい類まれなるセンスの持ち主たちだろう。現在はどうしているのか
開発タイトルも、結局、ナツメ、かにば!第一話、ミクドールの3作だけと思われる。かにばはもちろん未完
チームなんで、一人くらいは残っててもよさそうなもんだが、ネットに上がってるのがこのナツメだけなんで、ますます惜しい。もっと創作活動して欲しかったですね
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