アル中寸前の落ちこぼれ医大生:院府は鬱々とした日々を送っていた。しかし、ひょんなことから海外旅行に当選する。
バカンスを満喫するもつかの間、謎の連続殺人事件に巻き込まれてしまう。
彼は事件を解決し島から脱出することができるのか?
▼ミステリー風味ADV風味ノベルゲームということで、実質探索ノベルゲー。ミステリ要素というか、推理要素は、実はほぼ無い
▼グラフィックが秀逸で、OPのタイトルロゴが出るシーンで、いきなり引き付けられた
アニメーションする部分もあって、かなり手が込んでる
▼ストーリーと設定は王道も王道で、ゲーム説明にも元ネタがあると書かれてるが、まあ誰がプレイしても〇〇に似てると思う内容かなあ…(電波テキストは、須田剛一っぽい)
リングシリーズよろしく、正直またこの設定か…と思ったが。
トゥルーエンドタイトルが「予定調和」だし、まあ意識したお約束ではあるのかもしれないけど、SFサイコミステリやファンタジーでは、もっともよくある結末の1つなので、キレのある電波テキストくらい、キレがあるオチだとよかったのだが
以下、黒幕や世界観設定についてネタバレ注意
▼舞台の島に集められたメンバーは、みな自殺未遂を犯した人間で、これまでの世界は更生プログラム中のお話
ルークやホテルの人間らが黒幕だが、あんなにフレンドリーに接してくれた人たちが、現実だと冷酷な人間(根は良い連中かもしれないが)なのが寂しかったな
▼でもそんなありがち設定ながらに、このゲーム何が凄いかって、描写に遠慮が無い。グロと電波の完成度が高い。
特にグロは、主人公が女の子が吐いたゲロを唇から直飲みするド変態だし、こりゃグロゲーというより、ゲロゲーだよね(ゲロインと呼ばれる女性キャラの嘔吐シーン数あれど、主人公がそのまま吐瀉物を飲み込むゲームは初めて見た)
女性キャラはメンヘラやビッチばかりだし、マトモな奴はほとんどいない。
こういうところもPC98っぽいかな。エルフとか菅野ひろゆきが流行ってた時代って、とにかく女性キャラの描写やストーリーに、遠慮がなかった
今のゲームやアニメは、女性キャラをプレイヤーの理想像として描くのが普通だからね
そして決まって危害を受けない安全地帯にいる。
彼氏がいたなんて設定はまずない。
特に、れあるのように正統派ヒロインとして登場するキャラでは、まずありえない
でもこのゲームの女性キャラは彼氏はいるわ援交はするわ博打はするわリスカするわヤクザに売られそうになるわで、「かんなぎ」も「下級生2」も裸足で逃げ出す非処女揃いなのが、リアルで、突き抜けてるんだよね。
これはフリゲならではだね。
商業作品だと、間違いなく炎上しちゃう…
絶対ディスク割られる(笑)
▼ヒロインがれあるではなく、しおんなのは予想外だった。プールでキャッキャウフフするあたりから、ヒロインが交代した感じ
EDで弁護士やカードゲームの話が出るくだりで、ニヤニヤしちゃったよ。それこそ、予定調和ではあるけどね
主人公……めっちゃ爽やかな笑顔やな。ゲロ飲んでたのに
▼ディティールにはもう少し拘って欲しかった。大学なのに「生徒」になってたり、描写が中学高校っぽいのが不自然ではあった
評価C+
60点
ストーリーというより文章やグラを楽しむゲーム。
王道ながらに挑戦的な一面があり、電波ゲー、グロゲーが好きな人にはおすすめです。
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