まあ結構古いゲームなんですが、これまで放置してたゲームの一つ
3作あるシリーズの最後に掲載されているので3と思えば、1話とあるから、1なのかな?
3なのか、どっち?
でもやや唐突な導入部ながら話は普通に分かります
▼まず私は、クロス探偵物語、逆転裁判、ミッシングパーツ、ファミコン探偵倶楽部、EVEバーストエラーなど、推理ゲームが大好きで(テキストADV全般好き)、粗方やり尽くしてるんですよ。
というのもただでさえテキストADVが少ないのに、推理ADVともなると更に数が少ないので、手当たり次第に手を出して、たとえクソゲーだと分かり切ってても、誰も見向きもしないアイディアファクトリーの月は切り裂く 〜探偵 相楽恭一郎〜などに注目していた時代もありました
小説でも推理小説が一番好きなくらいなので(小説にハマる切っ掛けだった作品も、日本推理作家協会のミステリー傑作選シリーズだった。講談社の)、これは好意的に受け止めるか厳しい評価になるかのどっちかだなーと思っていたが、前者でした。
結果、アキトDATEは、非常に面白い。今遊んでも、余裕で
フリーゲームでこういう、昔ながらの正統派推理アドベンチャーって意外とないからね
▼まず最初に驚いたのは初代プレイステーションやセガサターン時代を思わせる画面デザイン。
右上にメイン画面があるこの小ささといい画質の粗さといい、古臭いキャラデザといい、もうこのゲーム、何から何まで90年代後期なんですよ
中でもクロス探偵物語やEVEバーストエラーの影響が非常に強い。(公式BBSを見ると作者もコンセプトだと発言していた。やっぱりね)
▼クリックで一々ギャグを言ったり、プレイヤーに語りかけたり、細部までクロスっぽい。30代くらいと思ってた登場人物らが実は全員大学生だったりと、キャラが老けてるところまでクロスしてる。
▼中でもびっくりしたクロスっぽさは、この膨大な作画枚数。
まさかこんなところまでクロスに倣ってるとは思わなかった。これ、凄い手間がかかってるね。やろうと思っても、普通できないよ
▼シナリオも別段大きなドラマティックストーリーではない淡々とした事件だけど、ただの推理ものというわけではなく、最後は考えさせられる話、そしてラストシーンがドツキオチだったりと、こんなところまでクロス探偵をリスペクトしている
トリックは非常にロジカルで解いてて面白かった。犯人との対決は、恒例のメンバーを集めての推理ショーもある
ただ、このシーンは別にこの選択肢でも正解のはず、ってのが結構あったかな。
▼逆に欠点は、不親切要素まで90年代をモチーフにしちゃったことかな。
移動コマンドの面倒臭さが異常
画面も小さいので、クリックが大変。これは難点だね
▼上辺だけの尊敬ではなくしっかりと先人から学んでいる良作。
他のシリーズも遊びます
評価B+
70点
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