会ってもいない友達から会ったと言われ、
していない約束の話をされ、
知らない女性に親しげに話しかけられる。
どれも身に覚えのないことばかり。
まるでもう1人、自分がいるかのように。
全ては友人の悪戯だろうと思っていた彼であったが、
ついに決定的な出来事が起きてしまう。
「違う!殺ったのはオレじゃない・・・!」
▼面白い、久々に結末に唸った。
「もう1人、いる」はドッペルゲンガーを題材にしたホラーゲーム
作者はどんでん返しに定評のある皐月の夢
ネタバレはないが、END2を少し語る。
だが作者も死亡キャラやラストの分岐をサムネにしていることからも、
知ったところで本質的なネタバレにはならないだろう
▼友人たちから「昨日会った」「昨日はありがとう」と身に覚えのないことばかりを言われた主人公が、彼らと出かけたキャンプで、殺人容疑をかけられてしまう…
…
殺人現場に居合わせた友人から、「2階に逃げていくお前を見た!!」と言われて……
ところがそんな目撃者の友人たちも次々と殺されてしまい、遂には自分1人が残される
果たして真犯人は、誰か?
▼やはり最大の秀逸なポイントは、タイトル回収だな
「もう1人、いる」に2つの意味を持たせたことが、実に上手い
私はまず、END2を見た。
死んだはずの友人たちが何事もなかったかのように現れ、
「そうか、お前たちも"もう1人いた"のか」と、ゾクっとするホラーテイストな結末を迎えた
非常にきれいなタイトル回収だ
ところがこんなものは序の口だった
真相編であるEND1はEND2を含む、これまで感じた些細な違和感や伏線が回収され、
哀愁とカタルシスが混ざりあう、独特の感情を呼び起こす、大変面白いエンディングとなっていた
この衝撃はなかなかすごい
ミステリの邪道(?)である、犯人は〇〇〇をゲームでやっている
正直なところ、完全に騙された
評価B+
75点
良作ですわ。おすすめ。
最大限楽しむために、END2(終盤の選択肢で下)から見てほしいね
見覚えがあると思ったら、「親愛なる〇〇へ」と同じ大学(マップ)なのかな……
「親愛なる〇〇へ」のキャラが、モブで出てきます
作者では珍しく主人公が男性なんだけど、
思えばそれも、ストーリーから生まれた設定だったのかも
主人公が女性では、成立しない話だしね…
…
そういえば完クリしても、実は1つ、重大な問題が解決していない…?
…あれこそが本当のホラーだったのかもね
▼ウディコン投票期間終了。
あとは結果を待つのみ。楽しみだ。
投票期間の終了が近づくにつれて、
私と同じようにグランプリ予想や順位予想をするだけではなく、
採点を公表する人の多さに驚いたね。
今回も投票していないが、していたとしても、総合結果に任せるだろうな。
フリゲだけに限らず、この手の一般投票コンテストで、採点を公表する人……ってのはあまり見たことが無い。
そういうところからも、ウディコン勢のスタンスが垣間見えて面白い。
作者に直接メッセージを届けられるシステムが使えることも、理由かも
そんな彼らの採点を見ていると……
残念ながら『1/∞の奇跡』を一押ししてるのは私だけのようだ……
というか『1/∞の奇跡』を上位の点数で評価した人すらいない……?
(;^ω^)……
ティラノゲームフェスでマイベストとした「わたしの素敵なおうじさま」は
こっちのが人気が出るだろうと予想した「デスゲームは始まらない」(作者の次回作)ほどではないにせよ、そこそこ人気があったのだが…(評価と人気は別物)
作風に癖こそあるものの「わたしの素敵なおうじさま」のほうが仕掛けもバチっとハマってるし、インパクトも強いしな
今回のウディコンを”良作が均されている”と評したが、終わってみれば、票数や点数に、結構格差が出るかもしれないね
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