ある夕暮れ時の帰り道、普通の中学生『石楠花一知(しゃくなげ いっち)』は
亡霊だらけのしらない街へと迷い込んでしまう。
そこで出会った少女『夕暮市子(ゆうぐれ いちこ)』
彼女が教えてくれる噂話をヒントに、この街からの脱出を目指すことに
この街は一体なんなのだろうか。
▼あああ面白ぇ…面白ぇ〜よ〜〜…
久しぶりにドストライクなゲームに出会ってしまった
以前「紫蘇漬け」「金魚ぱくぱく」「味噌谷」「血洗島」「べるず」などをフリゲ界シュール軍団の一角と称したが、この作者は本作「しらない街のあの子の噂」がまだ2作目だというのに、自分の作風を確立してるのがすげえなあ
「フリゲ界シュール軍団」に仲間入りしたな
勝手に変なネーミングつけるなよ
▼まず目を見張るのがグラフィックだ
キャラクターデザインばかりか、
恐らく背景など、すべてに近いほど自作している
面白いフリゲでも雰囲気の違う素材が出てふと醒めるなんてことがあるが、このゲームに限っては、そんなことは全然ない。完全に世界観が統一されている
いたるところに、作者の手が入っている
ホラーゲームでありながらグラフィックまでもがコメディタッチで、
昭和レトロな街並みのクオリティは非常に高い
▼ホラーゲームといっても、謎解きがメインだ
探索で集めた情報を推理し、謎を解く
即死トラップが非常に多いので、細かいセーブを推奨する
▼特筆すべきはシュールテイストと会話劇の面白さだ
キャラクターが何かを喋るたび、もう「いちいち面白い」。この「いちいち面白い」が常に続くもんだから、最後まで飽きない
公園の看板を調べれば「タコ殴り公園」で、自販機に売られているのは「歯茎の血で作ったお汁粉」……「蛾が入ってるかもよ」なんていわれたり、細かな部分も「いちいち面白い」
ヒロインから櫛を借りるシーンでは、「潔癖ボーイめ！女の子が使った櫛を使っていいっていったんだぞ！？」なんてキレられる
おとなしい子供と思えば、突然「いいよ。きっと見つけてきてねブス」と煽られる
…
この独特のセンスは、なかなか出せないんじゃないかな
評価B+
75点
攻略難易度はそこまで高くないので、サクっとプレイできます。
…ちなみに…
ギャグ要素は強くとも、そこはやっぱりホラーゲーム
これがまた、なかなかに怖いんですよ。主人公の命がここまで軽く扱われているホラゲも、珍しいんじゃないかな
是非とも10回ほどサクっと死んで、本作を攻略してみてください
【フリーゲーム小話】
「羞恥の先」というフリーゲーム……
サムネを見て「「エーベルージュ」っぽい絵だな」と思えば、なんと本当に「エーベルージュ」の二次創作ゲームだという。
このブログの読者どころか私の世代ですら誰も知らないレベルの、私にとっては懐かしいレトロゲームだ
同じ"同人"でも一次創作が主流の同人ゲームと
二次創作が主流の同人誌は、やはり違う。
そしてフリゲにも、ジャンルの１つとして数々の二次創作フリーゲームが存在する
…
しかしまさかこの令和の時代に、「エーベ」の二次創作フリゲが出るとは…
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