ある日、主人公であるアセビ、双子の姉アザミは、突如何者かに襲われてしまう。
目を覚ました先には、行方を眩ましていたはずの犯罪者たちがいて──?
▼「ラジアータの愛染罪」という、なかなか意味深なタイトルの本作……(「ラジアータストーリーズ」を思い出した君は、私と同世代)
非常に面白かったのだが……
まず最初に、欠点から指摘しておこうか
やや難易度が高い。かつ、ゲームバランスが悪い。これに尽きる
大体のフリーホラーゲームには追いかけっこや即死トラップ前のセーブがあるが(大昔に出た「魔女の家」にすらある)、本作には存在しない。
1か所だけあったかなというくらいで、死んだらタイトルに戻され、リトライもできない
いわゆる、「死にゲー」……
別にそこはゲームオーバーじゃなくてもよくない?というところでも、しっかり死ぬ
そういうゲームなんだと理解してからは数分ごとにセーブをしていたが、これが著しくテンポを悪化させる
▼謎解きの回数も非常に多く、煩わしかった。せいぜい、この半分でいいんじゃないか
1つ謎を解いては、また謎解き。また謎解き。またお使い、お使い…この繰り返しが最後まで続く
ただでさえダンジョンを走り回るので、尚更テンポは悪化する
壁に「Next is Y」と文字のある椅子の置かれた部屋の謎解きも、攻略してもいまひとつ爽快感を得られなかった
ここでは椅子に座ると、飛んできたナイフに刺され、ゲームオーバーになってしまう。
私はすぐに、ひらめいた
「そうか。前の部屋から持ってきた死体を椅子に座らせ、身代わりにするんだな」と
ところがこの推測は外れだった…
まるで違う回答が要求される
答えを知ると一応なるほどとは思うが、いまいちギミックを活かしきれてない気がした
…まあそんな感じで、非常に難あり
次に長所…
いやあ、怖かった。何より怖い
ホラーゲームだから怖くて当たり前だけど、最近は微ホラーとかライトホラーといって、あまり怖くないフリゲが多いから
でもこのゲームはかなり怖かったね。10段階で、7か8くらいには。
ふと気を抜いたところでガンガン攻め込んでくるので、気を抜けない
「そこを歩く恐怖」。この感覚はホラーゲーム元来のものだね
▼そして、絵が綺麗だ。「イラストを描くのが好きな人が作ったフリゲ」というのが第一印象だったが、主人公コンビである美形の双子も、顔はそっくりなのにちゃんとキャラが立っている
私は勿論アザミのほうが好きだが、主に操作するのは、弟であるアセビ
アセビは一見善良な医学生だが、何かとても後ろ暗い過去がありそうだ。そもそも犯罪者が堕ちる世界に連れて来られた時点で、裏がある
CHAPTER1.2ではその伏線が張られ、エンディングは非常に強い引きで終わった。
これはめちゃくちゃ続きが気になる
2組の双子という設定を活かしたな。なるほど、そうきたかと。
…なんとなく悲しいお話になりそうだね
▼仲間になる悪魔レナとリコリスも癖があるが気のいい連中で、好印象。会話劇も面白かった
主人公を一瞬で食うような敵をいとも簡単に倒してくれるし、生身の人間より遥かに上位存在に思えた
だが同行中も、即死ゲームオーバーはある。助けてくれてもいいのに(笑)
評価B+
75点
新シリーズとしては、久々の良作でした。
即死トラップと謎解きの連発による煩雑さ以外はかなりの良作なので、おすすめです。ボリュームも2-3時間はあるかな
タイトル画面に描かれたアセビの右側には、不自然に、1人分のスペースが開いています…
全ての物語が終わった後、果たしてアセビの横に立っているのは、誰なのか…
かなり気になる終わり方だったので、CHAPTER3が今から楽しみです
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