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今回も怖かった…
題材が「異界エレベーター」という都市伝説のパロディなのだが、オープニングからエンディングまで、後味の悪い都市伝説ホラーとしてよくできたシナリオだ
展開は作者お約束のパターンだから読めるんだけど、それでもやっぱり、後味はしっかり悪い
エンディングでは、テーマにもなっているエレベーターを使った演出が使われている。とても気味が悪い
3人いるプレイヤーキャラを切り替えて進むシステムで(自動進行なので、ザッピングはできない)、図太い主人公ライミは血だまりの中もぐいぐい進むのに神経質な刑事ハセクラは「血だまりに入るのは、まっぴらごめんだぜ」と移動が制限されたり、キャラの個性とマッチした探索で面白かったな
賛否ありそうな点として、ゲーム中に「セーブ推奨」というテキストが表示されるんだよね
つまりこの後クリーチャーが出るぞ、ってのが分かるわけ
怖さは確実に薄れる
でも私は、案外それでもいいと思った
何故なら…
今作は、イベントシーンが長いんだよ。クリアタイム50分のうち、20分以上は見るだけだ
そのようなテンポで即死だらけではダレるし、戻し作業が面倒で投げてしまうプレイヤーもいるだろう
なので、クリーチャーの出現を知らせてくれるのは親切設計だと好意的に解釈した
他にも怖いシーンはあるしね
女性キャラは相変わらず可愛いし、スチルも多かった
グラフィック完成度は総じて高い
だがグロ要素も非常に高いので、苦手な人は注意が必要だ
いわゆるゴア描写が随所に出てくる。最初から最後まで血だらけだ
評価B
70点
安定感のあるホラーアクションで、最近このジャンルの良作が出ていなかったので、久しぶりに楽しめた。
youtuberを皮肉るような時事ネタや唐突なギャグを入れたりと、独自性もなかなか高い。
シナリオ・ホラー・グラフィック……3拍子揃った良作なので、おすすめです
▼2021年上半期の良作も、そろそろ出揃いましたねえ。
この半年間(まだひと月ありますが)も面白いフリゲがいっぱいで、大満足です。50本以上はレビューしましたか
スコアレビューしたフリゲをランキング形式で発表する半年一度のまとめも、そろそろ集計を始めます
2021年上半期は、「大作」が多かった印象です
フリーゲームに於ける「大作」の定義は、「途轍もないボリュームがある」「作者が大変な年月をかけて制作した」「DL、またはプレイ数が膨大である」の何れかですが……
そのすべてが揃った、稀有な半年間でした
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