2018年02月24日
映画「東京物語」の感想…紀子の「心の隅で何かを待っている」というセリフが、ある意味でなんか凄く安心した。
今日は映画「東京物語」の感想です。
今年は映画「素晴らしき哉、人生!」の感想の時に書いたみたいに、
過去の名作を多めに観たいなと思っています。
今回はレンタルDVDでの鑑賞です。
映画「東京物語」は1953年公開の小津安二郎監督作品。
小津安二郎監督作品では、以前映画「晩春」の感想を書いています。
小津安二郎のローポジションから撮影される計算された構図などはそちらにチラッと書きました。
今回の映画「東京物語」は映画「晩春」公開から4年後に公開された映画になります。
簡単な映画のあらすじですが、
尾道に暮らす平山周吉と妻のとみは東京に子供達に会いにきた。
子供や孫達に会い東京を観光し帰る2人だったが…という感じ。
これだけだと、なんじゃそりゃって話なのですが、まあ本当にそんな感じ。
一応今回の映画では大きな事が起こるのですが、
それも「普通の人生で起こる範囲の出来事」しかない。
それでもこんなに感動するんだなって、改めて思える作品。
キャストですが、
主演は小津安二郎監督作品の中でも映画「晩春」、映画「麦秋」と同じ笠智衆と原節子です。
子供達に会いに東京へ行く平山周吉を演じるのは笠智衆。
ほんと良い顔をするんですよね、笠智衆についてはまた後ほど。
妻のとみを演じるのは東山千栄子。
今ほど女性が強くない時代というか、良い感じで旦那を支えてくれそうな感じが良い。
この映画での、ところどこで漂わせる彼女に近づく終わり、みたいなのが切ない。
周吉の次男昌二の妻紀子を演じるのは原節子。
彼女の独特の雰囲気はこの映画でも観られます。
なんだろうね、あの言葉にできない感じ…良い味が出ています。
山村聡、杉村春子、三宅邦子、香川京子などが出演しています。
さて、映画「東京物語」の感想ですが、
もちろんですね…今観ても感動します。
今更、自分が書く事もほんと少ないのですが、
一応、現在観た感想をサラッとだけ書こうと思います。
まず「時代を感じる」というのは、今現在観たから、だと思います。
映画本編とは関係ないですが、制作会社のロゴとか配給会社とか、
そういうものが全くなく、いきなりタイトルが始まる。
「4:3」の画面比率とかモノクロとか、そういうものよりも、
なんか時代を感じました。
映画本編でも時代を感じるのは当然な訳ですが。
尾道の景色、汽車、空気枕、洗濯物、蚊帳、駅の標識…自分はこの時代生きていないのですが、
懐かしい…なんて、おこがましいのですが思ってしまいました。
夕凪って今は言わないですよね。
きっと今でも灯篭はあるのだけど、それ1つでも雰囲気あります。
電車を待ってるところとか、なんか今の空港みたいでしたね。
あと所作。
父親が上座に座るとか、当時では当たり前だったんだろうけど、
今観ると、そういう細かいところに凄く時代を感じる。
誰かが帰るって時に家を出るのを見送るとか…今でもあるのかな。
そして、お隣さんからお酒を借りるとか。
昔はお味噌切らしちゃって、なんてイメージできましたが、
今となってはお隣さんの下の名前すらしらない…自分だけかなあ。
あと着ている浴衣とか、その時は普通だったんだろうけど、
時代が変わってから観ると、時代を感じる訳で。
今劇場公開されてる映画とかも、何十年とか経つと、
色々懐かしく思う事があるんだろうなあ。
なんとなく「ごめんください」って言葉も、今も使えるんだけど、
なんか懐かしい言葉だなって思ってしまった。
音質だけはもう少し良かったらなと思う部分もあるけど、
まあこれも時代を感じる1つのポイントと言えばそうだと思う。
小津安二郎監督作品の映像は小津アングルに注目されがちですが、
アングルだけでなく、1つ1つの構図が完成されているのが凄い。
干してある洗濯物の斜めの撮り方だけでも、しっかりしてるなあと思う。
ミドルサイズでほぼ構成されパンとかカメラワークはしない。
あ、少しだけレールを使ったドリー撮影はあったか。
イマジナリーラインをあえて越える事もあって、
部屋の移動のシーンで人の流れが変わるとか、
観てる人が感じる効果を計算して撮影してるんだなと分る。
あらすじのところにも少し書いたのですが、
宇宙人が攻めてくるとか、大爆発が起きるとかそんな事はない。
ある意味で「大きな事」は起こるのですが、
それ自体は「普通の人生で起こる範囲の出来事」であり、
多くの人が経験するであろう出来事。
大学の授業でシナリオの講義を受けていた時、
簡単に書くとシナリオは「起こりそうで起きない事が良い」と言われた事があったが、
この映画「東京物語」は「起こりそうで起こる事」であり、
見方を変えると家族という概念がある以上、
ずっと続く問題でもあるのではないかなと。
つまり普通な人生、普通な家族の映画。
そんな事を聞いたら、絶対に退屈でつまらないって思っちゃうのですが、
そんな普通な人生、普通な家族の姿に感動してしまう訳で。
まあ、もちろん紀子みたいな素敵な女性が実際にいるのかどうかは別なのだが。
ある意味、そこが起こりそうで起こらない部分なのかもしれない。
ネタバレというか、一応大きな出来事は起きるので、
そこら辺は知らない方が良いと思うので詳しくは書きませんが、
ちょっと良いなと思ったポイントにて書いてしまう部分もあるので、
何も知らずに観たいという人は、この先は観るまで読まない方がおススメです。
で、おじいちゃん、おばあちゃんが東京へ子供、孫に会いに行くってのが主な話。
東京案内とかで当時の景色が映ってるだけでも価値があるんじゃないかと思いますが、
実は「東京物語」というタイトルではありますが、言うほど東京物語ではない。
もちろんタイトル批判では無いのですが、これは東京ではなく家族の物語だと思います。
「東京は人が多くて上がつっかえとる」とか、東京と尾道の景色を比較させたりとか、
東京でなくては出せないものも確かにあります。
家族についてですが、劇中のセリフにもある様に、
「子供は大きくなると親を邪魔にする」
「親が思うほど子供はやってくれない」
という感じの言葉からも分かるように、
かわいがって育てた子供が大きくなり、自分の家庭を持つと、
育てた親すら少し邪魔に扱う様になっていく。
それでも、
「孫は可愛いって言うけど、自分の子供の方が可愛い」ってセリフは、
凄く泣けるなあ。
東京へ子供に会いに来たのに、
半強制的に熱海に旅行にいかされて、
マージャンとかで煩くて寝られない。
「ひどー、にぎやかですのお」って…少し混んどったレベルではない。
あの「居場所のない感じ」とか、凄くグッとくる。
長女志げのめんどくさそうな感じとか、
本人に全然悪気はないし凄く分るんですよね。
「いつまで東京にいるのかしら」とか酷いセリフですよ。
でも、実際子供ってそんな感じですよね。
いや、自分にまだ子供はいなくて言われた事もないのですが、
自分も親にそんな気持ちを抱いてしまうなって思う。
あげく、「形見にほしいの」とか…ね。
親は生きてるうちにしか親孝行できって間違いないし、
親だけでなく、自分の相手もいつまでも生きている訳ではない。
「生きているうちに優しくしてやればよかった」って、
生きているうちにしか優しくできないですからね、本当。
という訳で、まあある人物の死がある訳ですが、
映画のところどころでその人物の死を予感させる演出がある。
物忘れだったりとか、少し痩せた…とか。
ふらっとした人が防波堤の上を歩くとか観てるだけでも心配になる。
「あんたがお医者さんになる頃、おばあちゃんおるかのお」って。
あ…言っちゃってるじゃん。
まあ、ここまで読んでる人は知ってる人ですよね、きっと。
ハハキトクの電報とかはさすがに話しか聞いた事はないのですが、
電話のダイヤルとか、そう言えば自分が子供の頃はダイヤルだったなあと。
明日の朝まで…そうか、おしまいかの。
このやりとりだけでも切ない。
東京と尾道は何しろ遠い。
なにしろ、出てきてくれて良かった。
孝行せなんだなあって、親が亡くなってから言うんだろうな、自分も。
で、この映画のポイントはそこだけではなく、
東京に行った夫婦に一番優しくしてくれたのが、
自分達の子供や孫でなく、
戦死した次男昌二の妻紀子であった事。
なんというか、次男の妻って自分の子供ではなく、
次男が戦死してしまっているとさらに他人感が強くなりそうなのだが、
その紀子が一番献身的に夫婦の相手をしている。
自分はご飯を食べずにうちわで扇いでいたりとかね。
そんな彼女の正直な言葉で、
「心の隅で何かを待っている」ってセリフは、
なんか心に刺さったなあ。
少しだけ、そのセリフで完璧で良い女性だと思っていた紀子の裏というか、
弱さが見れた気がした。
なんというか、言葉にするのは難しいのですが、ある意味「ホッとした」気がした。
それがあったせいもありラストのシーンは涙無しには観れなかったです。
「あたし、歳を取らない事に決めてますの」ってやりとりも良かったです。
まあ、そんな感じで、今観ても良いなって思うし、
家族の形、それの変化ってのは昔から人がずっと思う哀歓なんだろうなと。
まだ観ていない人は、色々思う事のできる映画だと思うので、
古い映画に興味はなくてもおススメの1作です。
あ、ストーリーとは直接関係ない演出も素敵で、
子供が「今度、今度って行ったことない」ってたった一言のセリフから、
そこの家族の様子が観てる人にわかったり、
葬儀の後のご飯を食べているシーンでの「京子メシ」とかで、
長男の強さというか兄、姉が強いんだなとか、
そういうところの演出も良かったです。
でも、やっぱ笠智衆さんが本当に良い。
「思うたか」とか「誰のもんだか分らせんよ」とか、
普通に言葉だけどなんか味があるし、
やっぱ原節子とのラストのシーンですよね…良い。
いつか、自分の生活が太平になっていくって境地に達せれるかなあ。
今年は映画「素晴らしき哉、人生!」の感想の時に書いたみたいに、
過去の名作を多めに観たいなと思っています。
今回はレンタルDVDでの鑑賞です。
映画「東京物語」は1953年公開の小津安二郎監督作品。
小津安二郎監督作品では、以前映画「晩春」の感想を書いています。
小津安二郎のローポジションから撮影される計算された構図などはそちらにチラッと書きました。
今回の映画「東京物語」は映画「晩春」公開から4年後に公開された映画になります。
簡単な映画のあらすじですが、
尾道に暮らす平山周吉と妻のとみは東京に子供達に会いにきた。
子供や孫達に会い東京を観光し帰る2人だったが…という感じ。
これだけだと、なんじゃそりゃって話なのですが、まあ本当にそんな感じ。
一応今回の映画では大きな事が起こるのですが、
それも「普通の人生で起こる範囲の出来事」しかない。
それでもこんなに感動するんだなって、改めて思える作品。
キャストですが、
主演は小津安二郎監督作品の中でも映画「晩春」、映画「麦秋」と同じ笠智衆と原節子です。
子供達に会いに東京へ行く平山周吉を演じるのは笠智衆。
ほんと良い顔をするんですよね、笠智衆についてはまた後ほど。
妻のとみを演じるのは東山千栄子。
今ほど女性が強くない時代というか、良い感じで旦那を支えてくれそうな感じが良い。
この映画での、ところどこで漂わせる彼女に近づく終わり、みたいなのが切ない。
周吉の次男昌二の妻紀子を演じるのは原節子。
彼女の独特の雰囲気はこの映画でも観られます。
なんだろうね、あの言葉にできない感じ…良い味が出ています。
山村聡、杉村春子、三宅邦子、香川京子などが出演しています。
さて、映画「東京物語」の感想ですが、
もちろんですね…今観ても感動します。
今更、自分が書く事もほんと少ないのですが、
一応、現在観た感想をサラッとだけ書こうと思います。
まず「時代を感じる」というのは、今現在観たから、だと思います。
映画本編とは関係ないですが、制作会社のロゴとか配給会社とか、
そういうものが全くなく、いきなりタイトルが始まる。
「4:3」の画面比率とかモノクロとか、そういうものよりも、
なんか時代を感じました。
映画本編でも時代を感じるのは当然な訳ですが。
尾道の景色、汽車、空気枕、洗濯物、蚊帳、駅の標識…自分はこの時代生きていないのですが、
懐かしい…なんて、おこがましいのですが思ってしまいました。
夕凪って今は言わないですよね。
きっと今でも灯篭はあるのだけど、それ1つでも雰囲気あります。
電車を待ってるところとか、なんか今の空港みたいでしたね。
あと所作。
父親が上座に座るとか、当時では当たり前だったんだろうけど、
今観ると、そういう細かいところに凄く時代を感じる。
誰かが帰るって時に家を出るのを見送るとか…今でもあるのかな。
そして、お隣さんからお酒を借りるとか。
昔はお味噌切らしちゃって、なんてイメージできましたが、
今となってはお隣さんの下の名前すらしらない…自分だけかなあ。
あと着ている浴衣とか、その時は普通だったんだろうけど、
時代が変わってから観ると、時代を感じる訳で。
今劇場公開されてる映画とかも、何十年とか経つと、
色々懐かしく思う事があるんだろうなあ。
なんとなく「ごめんください」って言葉も、今も使えるんだけど、
なんか懐かしい言葉だなって思ってしまった。
音質だけはもう少し良かったらなと思う部分もあるけど、
まあこれも時代を感じる1つのポイントと言えばそうだと思う。
小津安二郎監督作品の映像は小津アングルに注目されがちですが、
アングルだけでなく、1つ1つの構図が完成されているのが凄い。
干してある洗濯物の斜めの撮り方だけでも、しっかりしてるなあと思う。
ミドルサイズでほぼ構成されパンとかカメラワークはしない。
あ、少しだけレールを使ったドリー撮影はあったか。
イマジナリーラインをあえて越える事もあって、
部屋の移動のシーンで人の流れが変わるとか、
観てる人が感じる効果を計算して撮影してるんだなと分る。
あらすじのところにも少し書いたのですが、
宇宙人が攻めてくるとか、大爆発が起きるとかそんな事はない。
ある意味で「大きな事」は起こるのですが、
それ自体は「普通の人生で起こる範囲の出来事」であり、
多くの人が経験するであろう出来事。
大学の授業でシナリオの講義を受けていた時、
簡単に書くとシナリオは「起こりそうで起きない事が良い」と言われた事があったが、
この映画「東京物語」は「起こりそうで起こる事」であり、
見方を変えると家族という概念がある以上、
ずっと続く問題でもあるのではないかなと。
つまり普通な人生、普通な家族の映画。
そんな事を聞いたら、絶対に退屈でつまらないって思っちゃうのですが、
そんな普通な人生、普通な家族の姿に感動してしまう訳で。
まあ、もちろん紀子みたいな素敵な女性が実際にいるのかどうかは別なのだが。
ある意味、そこが起こりそうで起こらない部分なのかもしれない。
ネタバレというか、一応大きな出来事は起きるので、
そこら辺は知らない方が良いと思うので詳しくは書きませんが、
ちょっと良いなと思ったポイントにて書いてしまう部分もあるので、
何も知らずに観たいという人は、この先は観るまで読まない方がおススメです。
で、おじいちゃん、おばあちゃんが東京へ子供、孫に会いに行くってのが主な話。
東京案内とかで当時の景色が映ってるだけでも価値があるんじゃないかと思いますが、
実は「東京物語」というタイトルではありますが、言うほど東京物語ではない。
もちろんタイトル批判では無いのですが、これは東京ではなく家族の物語だと思います。
「東京は人が多くて上がつっかえとる」とか、東京と尾道の景色を比較させたりとか、
東京でなくては出せないものも確かにあります。
家族についてですが、劇中のセリフにもある様に、
「子供は大きくなると親を邪魔にする」
「親が思うほど子供はやってくれない」
という感じの言葉からも分かるように、
かわいがって育てた子供が大きくなり、自分の家庭を持つと、
育てた親すら少し邪魔に扱う様になっていく。
それでも、
「孫は可愛いって言うけど、自分の子供の方が可愛い」ってセリフは、
凄く泣けるなあ。
東京へ子供に会いに来たのに、
半強制的に熱海に旅行にいかされて、
マージャンとかで煩くて寝られない。
「ひどー、にぎやかですのお」って…少し混んどったレベルではない。
あの「居場所のない感じ」とか、凄くグッとくる。
長女志げのめんどくさそうな感じとか、
本人に全然悪気はないし凄く分るんですよね。
「いつまで東京にいるのかしら」とか酷いセリフですよ。
でも、実際子供ってそんな感じですよね。
いや、自分にまだ子供はいなくて言われた事もないのですが、
自分も親にそんな気持ちを抱いてしまうなって思う。
あげく、「形見にほしいの」とか…ね。
親は生きてるうちにしか親孝行できって間違いないし、
親だけでなく、自分の相手もいつまでも生きている訳ではない。
「生きているうちに優しくしてやればよかった」って、
生きているうちにしか優しくできないですからね、本当。
という訳で、まあある人物の死がある訳ですが、
映画のところどころでその人物の死を予感させる演出がある。
物忘れだったりとか、少し痩せた…とか。
ふらっとした人が防波堤の上を歩くとか観てるだけでも心配になる。
「あんたがお医者さんになる頃、おばあちゃんおるかのお」って。
あ…言っちゃってるじゃん。
まあ、ここまで読んでる人は知ってる人ですよね、きっと。
ハハキトクの電報とかはさすがに話しか聞いた事はないのですが、
電話のダイヤルとか、そう言えば自分が子供の頃はダイヤルだったなあと。
明日の朝まで…そうか、おしまいかの。
このやりとりだけでも切ない。
東京と尾道は何しろ遠い。
なにしろ、出てきてくれて良かった。
孝行せなんだなあって、親が亡くなってから言うんだろうな、自分も。
で、この映画のポイントはそこだけではなく、
東京に行った夫婦に一番優しくしてくれたのが、
自分達の子供や孫でなく、
戦死した次男昌二の妻紀子であった事。
なんというか、次男の妻って自分の子供ではなく、
次男が戦死してしまっているとさらに他人感が強くなりそうなのだが、
その紀子が一番献身的に夫婦の相手をしている。
自分はご飯を食べずにうちわで扇いでいたりとかね。
そんな彼女の正直な言葉で、
「心の隅で何かを待っている」ってセリフは、
なんか心に刺さったなあ。
少しだけ、そのセリフで完璧で良い女性だと思っていた紀子の裏というか、
弱さが見れた気がした。
なんというか、言葉にするのは難しいのですが、ある意味「ホッとした」気がした。
それがあったせいもありラストのシーンは涙無しには観れなかったです。
「あたし、歳を取らない事に決めてますの」ってやりとりも良かったです。
まあ、そんな感じで、今観ても良いなって思うし、
家族の形、それの変化ってのは昔から人がずっと思う哀歓なんだろうなと。
まだ観ていない人は、色々思う事のできる映画だと思うので、
古い映画に興味はなくてもおススメの1作です。
あ、ストーリーとは直接関係ない演出も素敵で、
子供が「今度、今度って行ったことない」ってたった一言のセリフから、
そこの家族の様子が観てる人にわかったり、
葬儀の後のご飯を食べているシーンでの「京子メシ」とかで、
長男の強さというか兄、姉が強いんだなとか、
そういうところの演出も良かったです。
でも、やっぱ笠智衆さんが本当に良い。
「思うたか」とか「誰のもんだか分らせんよ」とか、
普通に言葉だけどなんか味があるし、
やっぱ原節子とのラストのシーンですよね…良い。
いつか、自分の生活が太平になっていくって境地に達せれるかなあ。
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