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2018年02月16日

映画「ダーク・フェアリー」の感想…原題の「DON'T BE AFRAID OF THE DARK」っていうタイトルが誰視点なのかって考えると何か面白い。

今日は映画「ダーク・フェアリー」の感想です。

いつもはおススメの映画を色んな人から聞いているのですが、

たまには「つまらなかった映画」を教えてもらうかなと思って声をかけたら、

この映画が返ってきました。

でもギレルモ・デルトロだしなあと思ったのですが、

観た事がなかったので借りてみる事にしました。

という訳でDMMの月額レンタルでのレンタルDVDでの鑑賞…字幕スーパーです。



映画「ダーク・フェアリー」は日本公開2012年のトロイ・ニクシー監督作品。

トロイ・ニクシー監督は漫画家でもあるそうなのですが、他の作品は未見。

やはり製作・脚本のギレルモ・デル・トロという名前に目がいってしまいます。

映画「パシフィック・リム」や映画「パンズ・ラビリンス」は好きです。


この映画「ダーク・フェアリー」は実はリメイク作品で、

アメリカのテレビ映画「DON'T BE AFRAID OF THE DARK」、

邦題「地下室の魔物」がリメイク元。

残念ながらまだ観ていないのですが、こちらもDVDで発売されているので、

いつか観たいなと思っています。

やっぱテレビドラマとか映画もDVDで残しておくべきですよね。


簡単な映画の冒頭ですが、

アレックスには娘サリーがいたが妻と離婚。

新しい恋人キムとともに3人である古い屋敷へ引っ越すのだった。

しかし、その屋敷の地下室には得体の知れない何かがいたのだった…みたいな感じかな。


キャストですが、

謎の存在に狙われる娘サリーを演じるのはベイリー・マディソン。

子供ながら主人公をしっかり演じています。

他にも色々な作品に出ているので成長した時にはどんな女優になっているのでしょうか。

サリーの父親アレックスを演じるのはガイ・ピアース。

このブログでは映画「プロメテウス」に出ていましたが、

やっぱ映画「メメント」とかですかね。

イケメンなんだけど今回は全く役に立たなかったですね…とか言っちゃったり。

新しい恋人のキムを演じるのはケイティ・ホームズ。

どうしてもトム・クルーズの元嫁という印象が無くならないですが、

彼女は今回一番頑張ってます…まあ実質の主人公的な立場。

その他、ジャック・トンプソン、ジュリア・ブレイク、

ギャリー・マクドナルドなどが出ていますが、

基本的にはメインの3人と謎の存在で話が展開していきます。


さて、映画「ダーク・フェアリー」の感想ですが、

面白くない映画を聞いて出てきたタイトルなので、

手放しで面白い映画だって事はないとは思っていましたが、

うーん…決して悪い映画ではないのですが、

これは観る人を選びそうだなって気はしてしまいました。


まず冒頭の主人公達が引っ越してくる前の話。

屋敷の地下に呼ばれた召使が歯を抜かれるという展開。

歯、痛って…親知らず抜いた時を思い出した…全然違うけど。

ロウソクの明かりで地下に行くのは大変だよね。

そりゃ、足だって滑らしますよ…ほんとはアイツらが足を引っ掛けてるんだけど。

とりあえず、冒頭で謎の存在のエサは子供の歯と骨だと説明。


館の地下には何かいると見せてから、

主人公達が引っ越してくるシーンになる。

まるでバイオハザードの洋館みたいな屋敷なのですが、

ゾンビが出てきたり銃で撃ったりはしません。

ポラロイドが出てきますが、霊を撮るとかいう訳でもありません。

物理的にフラッシュで戦うのです。

なぞの存在、まあ邦題を尊重してダーク・フェアリーとしておきましょうか。

ダーク・フェアリーは「光に弱い」のです。


で、この映画のたぶん面白くないと思った人の原因としては、

「敵の存在が地味」って事なんじゃないでしょうか。

ホラー映画とかでは、敵に見つかったらヤバイとか、

何か圧倒的な力の差があるとかが多いと思うのですが、

今回の敵であるダーク・フェアリーは数は多いのですが、

光に弱いという弱点もあるのですが、

わりと物理攻撃が効くので、

子供の力でも潰せてしまうってのは少し恐さを半減してしまう。

また、登場人物も少ないので、

この映画で映る範囲での被害者ってほとんどいないんですよね。

ネタバレはしないようにしますが、

メインの登場人物が3人と、そもそも少ないので被害者が出ない。

出来れば、ダーク・フェアリーの残虐性とか恐さってのを分らせるために、

もっと目に見えて被害に合う存在があれば良かったかもと思う。


でも、この映画「ダーク・フェアリー」は物語からして、

物理的に恐いって要素ではなく、心理的に恐いってもの。

心理的に恐いっていうか、嫌な気持ちになる話。

なので、この感じを「良い」と思う人には良い映画なのですが、

この感じを「悪い」と思う人には面白くないんだろうなって。


キャストはみんな頑張っていて、

特にサリーのデリケートな時期が上手く使われているし演技が出来ている。

引っ越してきたのに「何泊するの?」とか、

「ママは私を譲った」なんてセリフはグッときます。

そんな子供の心につけこむダーク・フェアリー。

子供の好奇心を刺激したり、孤独な子供への誘惑が悪さを醸し出しています。

そしてついに開けてはいけない扉を開けてしまうのですが。

まあ、父と恋人とのセックスの声が聞こえてきたら嫌にもなるよね。


そうそう、その恋人って設定が今回特に良くて。

単純に父、母、娘とは違う、父と娘に恋人という3人の関係、これは良い。

母になれない女な訳ですが、

これが「物語を通して本当の母になっていく」のだと、

設定からしたら誰しも思いますよね。

そういう点でもラストの展開は味わい深い。


子供が恐い時はふとんの中に隠れるもんだけど、

そこにいるってのは反則だよなとは映画「呪怨」で思いましたが、

今回はそれほど反則感は無かったですね。

そもそも、ダーク・フェアリー達も電線切れば良いのにって思ったら、

クライマックスでやっとやりました。

なるほど、そこまで待っててくれたんだなと。

それはそうと、潰されて死んだダーク・フェアリーの手とかどうしたんだろうか。


どうしたと言えば、足をひっぱった状態で地下への階段を降ろしていったのかと思うと、

めちゃめちゃ頭にたんこぶとか出来てそう。


さて、映画「ダーク・フェアリー」ですが、案の定邦題はダサい。

原題は「DON'T BE AFRAID OF THE DARK」で、

元のテレビ映画と同じタイトルです。

この「DON'T BE AFRAID OF THE DARK」ってタイトルを考えた時に、

ちょっとこの映画が面白いなって思いました。


ダーク・フェアリーは光に弱い、つまり闇に気をつけなくてはいけない。

だったら「DON'T BE AFRAID OF THE DARK」という、

直訳すると「暗闇を恐がるな」ってのは辻褄が合わない。

では何故、「DON'T BE AFRAID OF THE DARK」というタイトルがついているのか。

そう考えた時に、これは一体誰が言っているのか?

「暗闇を恐がらなくてもいいんだよ」って言っているのが、

もしダーク・フェアリーが言っているんだとしたら!!

なんて考えると、ちょっと話の展開としても合うし、恐いなって。

そう考えると面白いんだけどなあ。


予告編では「背筋も凍るおとぎ話」ってキャッチコピーがあるのだけど、

おとぎ話とか言い伝えとかって子供に危険にさせないための話だったりする。

裏の山には鬼が出るから子供が1人で山に行っちゃいかんよ、とか、

そういう話ってのは子供が危険にならないための話。

なのに「DON'T BE AFRAID OF THE DARK」という、

「暗いとこなんて恐くないよ」ってタイトル。

それを色々考えると恐いよなあって。


そんな訳で、色々考えると楽しめる作品ですが、

きっと好き嫌いは分かれると思います。

でも、洋画では珍しく後味が悪いというか、精神的に恐くさせる映画だったなと。

あと鯉は日本から輸入したらしいです。

いや、キムさん…ほんと…ね。

ダーク・フェアリー Blu-ray




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思いついた事を羅列。 映画「DETH FOREST 恐怖の森2」みたいなくだらない映画が凄い好き。 映画の感想は基本的にネタバレなしを心掛けています。
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