2017年08月26日
映画「クラウン」の感想…どこにでもいる善良な市民が良い事をしようとして起こる悲劇は恐い。
今日は映画「クラウン」の感想です。
結局まだ解約していない「Hulu」ですが、
今月もほとんんど使ってないなあと思い、
駆け込むように起動させて何か面白いものがないかと探しました。
そして見つけたのがこの映画「クラウン」でした。
理由は後ほど。
それに邦画ホラーばっかり観てたのでたまには洋画ホラーもいいかなとも。
という訳で、HuluをChromecastを使ってテレビで鑑賞。
このタイトルは字幕スーパーしかありませんでした。
映画「クラウン」は日本では劇場公開されていない映画で、
海外では2014年に公開のジョン・ワッツ監督作品。
先ほど、この映画を選んだ理由は後ほどと書いたのですが、
まさにその理由がこのジョン・ワッツ監督です。
このジョン・ワッツ監督はただいま劇場公開中の映画「スパイダーマン:ホームカミング」の監督。
以前、映画「アメイジング・スパイダーマン」の2作の感想を書きましたが、
2で打ち切りは悲しいなあと思っていて、新たに始まるスパイダーマンの予告編を観たら、
「絶対、アベンジャーズになってやる!」みたいな事を言っていて、はぁ?って感じになりました。
観ていないのに映画を批判は出来ないですが、そういう映画なの?って。
予告編のセンスが酷いって可能性もありますが、またスパイダーマンについては、
しっかりと映画本編を観て感想を書きたいと思います。
で、監督は誰だ!?って見てみたら自分は聞いたことのないジョン・ワッツという名前。
これはちゃんと過去作品を観てみないといけないな…とは思っていたのですが、
今までなかなか観れていなかったという作品。
ジョン・ワッツ監督の長編第1作目がこの映画「クラウン」です。
もともとフェイクの予告編でイーライ・ロス監督作品って出してたら、
イーライ・ロス本人の目に止まって製作が決まったという映画。
自分の姉が映画「ホステル」のシリーズを好きだったんですよね。
その結果イーライ・ロス作品は何作品も観ていますので、
イーライ・ロスが製作に関わってるなら観る前から、
「きっと何人も惨い死に方するんだろうな」とは思っていました。
ただ、今回は「子供がターゲット」である話なので、実際にはそこまで惨い映像ではありませんでした。
まあ映ってないだけで惨く殺されてるんですけど。
なかなか子供が惨く殺されるシーンは映せないですよね。
キャストですが、子供を喜ばせるためにクラウンに変装をする父のケントを演じるのがアンディ・パワーズ。
有名な俳優ではありませんが、それだけにどこにでもいそうな感じがこの映画に合っている気がします。
妻のメグを演じるのはローラ・アレン。
こちらも同じくでして、オーラがありすぎないのが良い。
妙に筋肉質とかだと強そうに見えたりしちゃいますのでこれぐらいが良いバランス。
真相を知る男カールソンを演じるのはピーター・ストーメア。
多くのキャリアを積んでる彼は、逆に異様な雰囲気がこの役に合っている。
あとケントとメグの子供ジャックを演じるクリスチャン・ディステファーノが主なキャストです。
どこかにイーライ・ロスも出ているそうなのですが気が付きませんでした。
簡単なあらすじですが、ジャックの誕生日。
頼んでいたクラウンがトラブルで来れなくなった。
がっかりする子供のためにケントは自分がクラウンになろうと思いつく。
そして仕事で取り扱っていた不動産の家の中でたまたまクラウンの衣装を見つけるのだった。
落ち込んでいるジャックの前にクラウンに変装して登場するケント。
ジャックも大喜びし誕生パーティーは大成功。
しかし、疲れて衣装を着たまま寝てしまったケントは、翌朝衣装が脱げない事に気づくのだった…みたいな感じかな。
さて、映画「クラウン」の感想ですが、良かったです!
こういうホラーも良いよなあ…というか、ホラーってこういうのが本来だよなあとも思いました。
まずジョン・ワッツ監督ですが上手いと思います。
見せ方が映画的というか「映画の演出ってこうだよね」って色んなところで思った。
ケントが必死に訴えている時の妻が一歩後ろにさがることで、いま夫を拒絶した瞬間ってのがわかったり、
自分の子供を助けるために他の家の子を連れて行こうとするのを画だけで見せたり。
言葉とかは何も言ってないけど、その画を観れば気持ちがわかるって映画的だなあって。
ジャックが逃げる時のドアのロックの映し方とか、なんか映像の「間が良い」って思います。
ネタバレになってしまいますので結末までは書きませんが、
衣装を着てしまった父ケントが徐々におかしくなって、
やがて子供を食べるバケモノへと変わっていってしまう。
そして最終的に自分の子供ジャックをターゲットにしてしまうという流れであるので、
すでに先に書いてありますが何人かの子供が途中で殺されます。
この映画の良いなって思うところなのですが結構中盤までは、
「子供を手にかけない様に必死にケントは戦っている」という描写があること。
もともと衣装を着たのも自分の子供を喜ばせるためだし、
このケントという男は実に良識のある男というのが分かる様に作ってある。
だからこそ、良識もあり行動目的も良いことをした男に降りかかる悲劇がまさにホラーだなと。
性格が悪い男が、とか、何かの失敗で封印のアイテムを壊したとか、そんなんではなく、
ほんとにただただ良いお父さんだったのに、こんなことになってしまうなんて。
こういう不条理な展開ってホラー映画に大事だよなあって思いました。
何本か邦画のホラー映画の感想を書いていて、
「ホラー映画として見なければ結構面白い」って何タイトルか書いたのですが、
たぶんそれはちょっと人間ドラマの部分が強くて、
こういう不条理で単純に恐いって映画が少ないんだろうなと。
映画「劇場霊」とか映画「劇場版 零〜ゼロ〜」とか物語としては良いと思うんだけどね。
ホラー映画って言ったらこういう感じがいわゆる王道なんじゃないかなとは思う。
作り手が何を伝える映画を作ったのか、と、配給会社がどうやって集客するかはまた別の話とはいつも思うけど。
そんな訳で基本的には楽しめて満足なホラー映画なのですが、
少なからず気になる部分もありました。
序盤に衣裳が脱げずトイレにいけないってシーンをわざわざ入れたのだから、
その問題についてはどうなったのかってあっても良かったかなとか、
ケントを探しに息子をいじめていた子どもの家に入った時に、
「気をつけろ、まだいるかも」という感じの言葉はおかしいんじゃないか。
探しにいってるんだから、いると思って来てるんじゃないんかい!って。
あと車で他の家の子を連れて行った時に、
警察から動くなって言われたのに、次のシーンでは何も無かった様に家に向かう。
あの感じだったらすぐに警察くるんじゃないの?
まあ子どもがなかなかつかまらなかったという事はありえるが、
基本的に警察が1人で動くって無いと思うんだけどなあ…海外はあるのだろうか。
とかとか、まあ映画の面白さに関係するほどの事はありませんでしたが。
映画の内容とは全く関係ない事として、
映画の中で犬が吠えるとうちの犬がそれに反応して吠えるというのが厄介だった。
あと最初は字幕が画面の横側に縦書きで出ていて、
これが最後まで続くのかなと思ったけどそんな事はなかった。
そして、海外ではピエロというかクラウンって人気なんだなあって。
子どもの頃から不気味だなって思っていたし、それこそ映画「IT」なんて観たら…ね。
クラウンの起源とか考えたことなかったけど、
映画で実はこんなことがあったって言われたら「そうかも」って思わせるほど、
やっぱビジュアルは恐いと思うんですよね。
色々関係ないことまで書いてしまいましたが、
本当に映画「クラウン」は観て良かったです。
映画「スパイダーマン:ホームカミング」の予告編を観て嫌な気はしましたが、
このジョン・ワッツ監督なら良い映画にしてるのかもという気にさせる出来。
本当に映画としての見せ方というか演出は上手いなあって。
音がフェードアウトしながらの「最高の日にしよう」って言葉を印象付けさせる始まりとか。
制作費は全然かなわないけど、そういう技術とかは日本映画も頑張って見習って欲しい。
最後に、今時の「一線を越えたかどうか」については、あのガキのせいじゃねーか!って。
結局まだ解約していない「Hulu」ですが、
今月もほとんんど使ってないなあと思い、
駆け込むように起動させて何か面白いものがないかと探しました。
そして見つけたのがこの映画「クラウン」でした。
理由は後ほど。
それに邦画ホラーばっかり観てたのでたまには洋画ホラーもいいかなとも。
という訳で、HuluをChromecastを使ってテレビで鑑賞。
このタイトルは字幕スーパーしかありませんでした。
映画「クラウン」は日本では劇場公開されていない映画で、
海外では2014年に公開のジョン・ワッツ監督作品。
先ほど、この映画を選んだ理由は後ほどと書いたのですが、
まさにその理由がこのジョン・ワッツ監督です。
このジョン・ワッツ監督はただいま劇場公開中の映画「スパイダーマン:ホームカミング」の監督。
以前、映画「アメイジング・スパイダーマン」の2作の感想を書きましたが、
2で打ち切りは悲しいなあと思っていて、新たに始まるスパイダーマンの予告編を観たら、
「絶対、アベンジャーズになってやる!」みたいな事を言っていて、はぁ?って感じになりました。
観ていないのに映画を批判は出来ないですが、そういう映画なの?って。
予告編のセンスが酷いって可能性もありますが、またスパイダーマンについては、
しっかりと映画本編を観て感想を書きたいと思います。
で、監督は誰だ!?って見てみたら自分は聞いたことのないジョン・ワッツという名前。
これはちゃんと過去作品を観てみないといけないな…とは思っていたのですが、
今までなかなか観れていなかったという作品。
ジョン・ワッツ監督の長編第1作目がこの映画「クラウン」です。
もともとフェイクの予告編でイーライ・ロス監督作品って出してたら、
イーライ・ロス本人の目に止まって製作が決まったという映画。
自分の姉が映画「ホステル」のシリーズを好きだったんですよね。
その結果イーライ・ロス作品は何作品も観ていますので、
イーライ・ロスが製作に関わってるなら観る前から、
「きっと何人も惨い死に方するんだろうな」とは思っていました。
ただ、今回は「子供がターゲット」である話なので、実際にはそこまで惨い映像ではありませんでした。
まあ映ってないだけで惨く殺されてるんですけど。
なかなか子供が惨く殺されるシーンは映せないですよね。
キャストですが、子供を喜ばせるためにクラウンに変装をする父のケントを演じるのがアンディ・パワーズ。
有名な俳優ではありませんが、それだけにどこにでもいそうな感じがこの映画に合っている気がします。
妻のメグを演じるのはローラ・アレン。
こちらも同じくでして、オーラがありすぎないのが良い。
妙に筋肉質とかだと強そうに見えたりしちゃいますのでこれぐらいが良いバランス。
真相を知る男カールソンを演じるのはピーター・ストーメア。
多くのキャリアを積んでる彼は、逆に異様な雰囲気がこの役に合っている。
あとケントとメグの子供ジャックを演じるクリスチャン・ディステファーノが主なキャストです。
どこかにイーライ・ロスも出ているそうなのですが気が付きませんでした。
簡単なあらすじですが、ジャックの誕生日。
頼んでいたクラウンがトラブルで来れなくなった。
がっかりする子供のためにケントは自分がクラウンになろうと思いつく。
そして仕事で取り扱っていた不動産の家の中でたまたまクラウンの衣装を見つけるのだった。
落ち込んでいるジャックの前にクラウンに変装して登場するケント。
ジャックも大喜びし誕生パーティーは大成功。
しかし、疲れて衣装を着たまま寝てしまったケントは、翌朝衣装が脱げない事に気づくのだった…みたいな感じかな。
さて、映画「クラウン」の感想ですが、良かったです!
こういうホラーも良いよなあ…というか、ホラーってこういうのが本来だよなあとも思いました。
まずジョン・ワッツ監督ですが上手いと思います。
見せ方が映画的というか「映画の演出ってこうだよね」って色んなところで思った。
ケントが必死に訴えている時の妻が一歩後ろにさがることで、いま夫を拒絶した瞬間ってのがわかったり、
自分の子供を助けるために他の家の子を連れて行こうとするのを画だけで見せたり。
言葉とかは何も言ってないけど、その画を観れば気持ちがわかるって映画的だなあって。
ジャックが逃げる時のドアのロックの映し方とか、なんか映像の「間が良い」って思います。
ネタバレになってしまいますので結末までは書きませんが、
衣装を着てしまった父ケントが徐々におかしくなって、
やがて子供を食べるバケモノへと変わっていってしまう。
そして最終的に自分の子供ジャックをターゲットにしてしまうという流れであるので、
すでに先に書いてありますが何人かの子供が途中で殺されます。
この映画の良いなって思うところなのですが結構中盤までは、
「子供を手にかけない様に必死にケントは戦っている」という描写があること。
もともと衣装を着たのも自分の子供を喜ばせるためだし、
このケントという男は実に良識のある男というのが分かる様に作ってある。
だからこそ、良識もあり行動目的も良いことをした男に降りかかる悲劇がまさにホラーだなと。
性格が悪い男が、とか、何かの失敗で封印のアイテムを壊したとか、そんなんではなく、
ほんとにただただ良いお父さんだったのに、こんなことになってしまうなんて。
こういう不条理な展開ってホラー映画に大事だよなあって思いました。
何本か邦画のホラー映画の感想を書いていて、
「ホラー映画として見なければ結構面白い」って何タイトルか書いたのですが、
たぶんそれはちょっと人間ドラマの部分が強くて、
こういう不条理で単純に恐いって映画が少ないんだろうなと。
映画「劇場霊」とか映画「劇場版 零〜ゼロ〜」とか物語としては良いと思うんだけどね。
ホラー映画って言ったらこういう感じがいわゆる王道なんじゃないかなとは思う。
作り手が何を伝える映画を作ったのか、と、配給会社がどうやって集客するかはまた別の話とはいつも思うけど。
そんな訳で基本的には楽しめて満足なホラー映画なのですが、
少なからず気になる部分もありました。
序盤に衣裳が脱げずトイレにいけないってシーンをわざわざ入れたのだから、
その問題についてはどうなったのかってあっても良かったかなとか、
ケントを探しに息子をいじめていた子どもの家に入った時に、
「気をつけろ、まだいるかも」という感じの言葉はおかしいんじゃないか。
探しにいってるんだから、いると思って来てるんじゃないんかい!って。
あと車で他の家の子を連れて行った時に、
警察から動くなって言われたのに、次のシーンでは何も無かった様に家に向かう。
あの感じだったらすぐに警察くるんじゃないの?
まあ子どもがなかなかつかまらなかったという事はありえるが、
基本的に警察が1人で動くって無いと思うんだけどなあ…海外はあるのだろうか。
とかとか、まあ映画の面白さに関係するほどの事はありませんでしたが。
映画の内容とは全く関係ない事として、
映画の中で犬が吠えるとうちの犬がそれに反応して吠えるというのが厄介だった。
あと最初は字幕が画面の横側に縦書きで出ていて、
これが最後まで続くのかなと思ったけどそんな事はなかった。
そして、海外ではピエロというかクラウンって人気なんだなあって。
子どもの頃から不気味だなって思っていたし、それこそ映画「IT」なんて観たら…ね。
クラウンの起源とか考えたことなかったけど、
映画で実はこんなことがあったって言われたら「そうかも」って思わせるほど、
やっぱビジュアルは恐いと思うんですよね。
色々関係ないことまで書いてしまいましたが、
本当に映画「クラウン」は観て良かったです。
映画「スパイダーマン:ホームカミング」の予告編を観て嫌な気はしましたが、
このジョン・ワッツ監督なら良い映画にしてるのかもという気にさせる出来。
本当に映画としての見せ方というか演出は上手いなあって。
音がフェードアウトしながらの「最高の日にしよう」って言葉を印象付けさせる始まりとか。
制作費は全然かなわないけど、そういう技術とかは日本映画も頑張って見習って欲しい。
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