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2014年03月03日

支笏湖の冬はポイントしだい 

札幌に近い支笏湖は、姫鱒解禁時期のボートによる姫鱒釣りのほか、岸からの餌釣りやルアー、フライフィッシングでも1年中賑わいを見せる。ただ、さすがに11月末から3月、4月にかけては竿を出す姿がめっきり少なくなる。
支笏湖に通い詰めているものにとっては、こうした時期こそが狙い目だという。12月末にポロピナイキャンプ場前の深場で、ゾンカーを沈めて60センチ超えの虹鱒を釣った話や、同じポロピナイで国道から入ってすぐの側の、何の特徴もない雪だまりの場所で大型虹鱒を釣り上げた話、2月の美笛川河口で虹鱒や桜鱒を次々に釣り上げたという話を聞いた。
いずれも、虹鱒や桜鱒の回遊コース、溜まるポイントを長く通って知り尽くしたことが釣果に結びついた。それがなければ、冬の支笏湖はビギナーズラックでもない限り釣果は難しい。
フライを始めた当初、その幸運に恵まれたことがあった。様々なポイントを有する支笏湖でも、温泉が湧き出て水温を高めているところがある。そこはワンドで遠浅となっていることから、冬に魚の集まる場所ではと検討をつけて、駐車場所から30分ほど岩伝いに進んでポイントに向かった。相変わらず湧き出た温泉の泡が、いたる処から浮き出て小さな水紋を作っている。手にしたのは4番手のロッド。フローティングラインにティペットは6X、#10のモンカゲロウニンフを結びインディケータであたりを取った。
今から考えると、大物の可能性のある湖で使うシステムではなかったし、釣り上げる覚悟もないことから、ランディングネットやカメラも持っていかなかった。
岸から10メートルほど立ちこんで振り出すと、すぐにインディケータが引き込まれた。暴れはしなかったが、引き寄せるには重く、後ろ向きで岸まで歩いて引きずり上げたのは、鼻曲がりの綺麗な60センチの虹鱒。活性の鈍い冬だから持ち堪えたのだろう。その後、味をしめて何度も同じ場所にいったが、奇跡はその一度きりだった。

大物のひそむ支笏湖には1年を通して通い詰めるアングラーが多い。写真はアメマスがヒットして引き寄せる管理人

秋の支笏湖でアメマスがヒット
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