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2014年03月17日
洞爺湖で陸釣りチップ
釣行で日常的に通う支笏湖と比べて、札幌から2時間行程の洞爺湖には年間2〜3回と数は少ない。特にフライに取り付かれてからは年1回ペースにダウンした。1,200円の遊漁料がかかり、その費用対効果が見込めないこと。また、解禁期間が噛み合わず、行程的に支笏湖が圧倒的に楽なことが、足を遠のかせた原因。それでも、支笏湖では味わえない大型サクラマスや、陸からも狙えるチップは魅力だ。主なポイントとして西岸の月浦、東岸の岩屋、北岸の財田が有名で、温泉街のある南岸は船でのチップ釣りが主体で、陸釣りする人は少ない。
まだルアー釣りを中心に行っていたある夏の日、洞爺湖温泉街から2キロほど離れた壮瞥温泉前の小さな桟橋でスプーンやミノーを繰り出した。桟橋正面でサクラマスが釣れたという話に乗せられて、昼前から夕方の日の入り前まで粘った。沖から桟橋に向かってもじりが移動してくる。そこに集中して投げ込んだが、あたりはない。もじりが桟橋の下を潜り抜ける。見ると、1メートル前後の鯉が3〜4匹群れてクルージングしていた。
天候が変わり、照り付けていた陽が蔭ると同時に生暖かい風が吹き出した。水面も波立ち、それまで見えていた底がまったく見えなくなった。向かい風の中、距離の稼げないスピナーからスプーンに変えようと引き上げようとした時に、その日初めてのあたりが来た。銀毛が綺麗に輝く20センチあまりのチップだ。波立ったことで、魚の警戒心が薄れたのだろう。結局その1匹だけだったが、岸からもチップが釣れることに感激した。
その後、時期を変えていくども釣行した。フライに転向してからも1年に1回は訪れているが、ここに載せるだけの材料はない。
一番新しい釣行は昨年夏。サクラマスが産卵のために遡上する財田の河口を基点に、禁漁期間を確認してから上流にかけて釣り上がった。魚道は確認できなかったが、途中に頭首工が据えられている。上流に向かうたびにあたりは増えるものの、新子サイズを越えるものは少ない。再び湖に戻り、シューティングヘッドにかえてロングキャストを行ったが、釣り情報に載っているような釣果はなかった。
チップが枯渇して禁漁となったこともある支笏湖と比べて、洞爺湖は安定した釣果が期待できるという定評があった。最近は、陸釣りについては支笏湖での釣果が高まってきているという。貧栄養湖だった支笏湖の環境が変化して、生態にも影響を及ぼしているのだろうか。釣り人にとっては嬉しいことだが、ラインに絡みついたり、波際に打ち寄せる茶色の水ごけ状のものが、年々増加していることが気にかかる。
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