上司から日本経済新聞に掲載されていた記事が渡された。ある業界で料金値下げを行ったところ2月のお客様利用回数が増えて売り上げも増えたと言う内容だ。一般読者がこの記事を読めば「料金値下げで新規顧客を開拓出来た」と理解することだろう。
大手3社の数字が掲載されているので当社の実績と比較出来る資料を作る様にとの指示だ。A5サイズ位の記事内容で色々な数字が書かれていたので、結構時間の掛かる仕事になりそうだと思ったのだが、実際じっくり読むと意外と中身が薄いことが分かった。
3社の数字はそれぞれ対前年同月利用回数差、対前年同月利用回数比、対前年同月売上比しかない上に3社を同じ数字で比較していない。この書き方だと「値下げして成功!」という結果を導く為、3社からもらった数字の中から都合の良いものだけを拾い上げた様に見えてしまう。
比率を出した基の数字もないので当社の結果と直接比較することも出来ない。この記事を表にまとめてみると3社の部分は1項目以外全て空白で比較するには余りに中途半端だ。
同じ数字を、企業側の「来客数」とお客様側の「利用回数」と違う用語で表記しているのを見ると、この記者は理解して書いているのだろうかとも思ってしまう。(^_^;;
新聞記事の中に数字があってその結果が書かれていると説得力があると思い込んでいたが、実際にその数字を表にまとめてみると意外と中身が薄いことが分かり良い勉強になった。これからはもっと数字の意味することを考えながら記事を読むことにしよう。