僕が警備員を辞めた理由

今回は、日本人ならではのメンタリティ
「立派になる為には苦労しなければばらない」
について深堀りしていきます。



日本人には、立派になるには苦労が必要と
言う、ゆかしい修養精神があります。
恐らく禅の教えでしょう。



これは全面否定しません。苦労は肥やしに
なります。ここで問題なのは余計な苦労、
不必要な苦労の事です。



最近は、宮大工さんの世界でも積極的に
教え、教育する人が出てきているそうです。



理由は、後継者がいなくなるから。



こうした職人気質の世界は、教えるなんて
もってのほか。観て覚えろ、いや盗め。
学校じゃないんだぞ。



教えられずにミスをすれば、容赦ない罵倒
は言うに及ばず、手が出ることもあったで
しょう。



こうした旧態依然とした慣習が、する人を
いなくしている、と気づかれ始めた。



SNSの投稿で、上記のような罵倒に耐えて
独立し、ある程度の仕事を貰えるように
なった人のコメントが秀逸でした。



「従来の慣習では、大工の仕事が好きでも
一人前になる前に、心を折ってしまう」



以前は志願者が沢山いました。だから
上記のような「選別」が有効でした。
ブラック企業の選別の手口に通じます。



しかし労働者人口が減ってきてどうなのか。
業界滅亡の危機に立たされないと、
変わらないものなのか。



仕事は結果が全て。教えられたとかそう
ではないとかのプロセスは関係ない。



むしろ、教えて早く使えるようにした方が
過当競争を勝ち抜いていけるはず。



宮大工など、職人の世界は過当競争とは
縁の薄い業界だったのかもしれません。



ただこれからはそうはいかない。



僕はこの例を見て、仕事の厳しさについても
本当に必要なものなのだろうか、と疑問を
持つようになりました。



カテゴリ「施設警備〜市役所葛藤編」では
施設警備の素人集団を投げ込み、今なら
許されない労務管理で見切り発車。



ミス連発でクライアント側を激怒させ、
二言目には「警備会社を変える」と何回
言われたか。



精神論を前に立てた泥縄式で、形には
なりました。しかしその後のカテゴリで、
迷走が始まるのです。



悔しいのは施設警備を知る人間を軸に立て、
全うな労務管理を行えば、無駄な苦労は
しなくて済んだのではないか。



事実、僕らの後に市役所警備を担当した
警備業者はA社を良く研究していました。



引継ぎ期間を３週間設け、僕らの時より
一人多い８人体制で臨みました。



１号（施設警備）指導教育責任者を
軸に投入。クライアント側からも一目
置かれる存在でした。



無駄な厳しさ、余計な厳しさは必ず反動が
来ます。体制側の至らなさを現場に
押し付けるな。



具体的にはそのような職場には、変な人間が
やってくる。その原因は組織がこれまで
積み上げて来たものです。



理不尽な屈辱に耐え、打たれ強くなるのも
人生修行としては、意味があるでしょう。



ただ個人的にそんな人を見ると、どこか変な
強さ、歪んだ強さなのです。心がささくれ
立っているように感じます。



変な苦労をするよりも、物事がスーッと
行った方がいい。



上司から理不尽なパワハラを受けた人は、
部下に同じ事をするようにする人も
いませんか？



また、心身に被害が及べば苦労どころの
話ではありません。損害賠償請求もの
です。



まとめると、これからはするべき苦労と
そうでない苦労を吟味しないと、人は
集まらなくなる。



時代は変わっているのです。結果を出す
方法も旧態依然では置いて行かれます。
奇しくもコロナ禍が一石を投じました。



コロナ禍で、テレワークが拡がり
会社に出勤しなくてもできる事が多く
ある、又は無駄な業務にも気づきました。



もはやビフォーコロナには戻れないと
個人的に思います。



テレワークが物理的に不可能な、いわゆる
エッセンシャルワーカーは、給与を上げない
と、人材確保が難しくなっていくでしょう。

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