今日はワケあって秋田に来ておりまして、いろいろ堪能しております♪
さて、先日記事にした経産省における再エネ大量導入委員会の件ですが、インボイス制度におけるFIT太陽光への影響について解説してみたいと思います。まだ検討段階である点、当方の個人的な見解である点を踏まえてお読みください。
まず、本件を語るうえで理解しておかないとイケないのは、消費税について、です。ココを正しく理解しておかないと、先に進めませんので、しっかり把握しておきましょう。
消費税額は、課税売上げに係る消費税額から、課税仕入れ等に係る消費税額を差し引く(=仕入税額控除)ことで計算されます。具体的には、、、
消費税額 = 課税売上げに係る消費税額(売上税額)− 課税仕入れ等に係る消費税額(仕入税額)
という感じです。要は、個人であれば年末に、法人であれば年度末に、その1年でもらった消費税と払った消費税を相殺して、消費税額を計算するんですが、相殺した結果、もらいすぎの場合は消費税額はプラスになるので、その額分を納税、となり、払い過ぎの場合は還付となります。
例えば、太陽光発電所1基の購入における消費税還付を例にとると、売上でもらえる消費税は売電収入の1年分くらいなので20マン程度となる一方、支払にかかる消費税は設備の購入がありますので、200マン程度になるので、20-200=-180というコトで、年末もしくは年度末に180マンの消費税が還付される、という形になります。
ただし、ココで注意が必要なのは、上記のお話は課税事業者限定のお話となります。ソモソモ消費税における事業者は2つの種類に分かれます。
@課税事業者 →上述した計算を毎年行い、消費税の納税もしくは還付を受ける
A非課税事業者→上述した世界とは無縁なので、売上でもらった消費税は相殺する必要なし(=益税)となる。ただし、その年の課税売上が1000マンを超えると翌々年(翌々年度)から強制的に@に
課税売上が1000マンを超える個人・法人は議論の余地なく@になります。事業の立ち上げ当初など1000マンに満たない場合は何もしなければAとなり、1000マンを超えだすと@になる、というのが通常コースなんですが、@については1000マン未満の時期でも税務署に敢えて「課税事業者になりたい」と申請することで、一気に@になることが可能となります。また、ソノ逆も可能で、@で課税売上1000マン未満の状態であれば、税務署に「やっぱり非課税事業者になりたい」と申請することでAになれたりしちゃいます(ただし3年間は@でいないとイケない)。
で、上述した太陽光発電所購入における消費税還付をどうやるかというと、設備の購入前に、敢えて「課税事業者になりたい」と申請して課税事業者になっておき、1年分の売電売上と設備代の消費税を相殺して180マンほどの還付を受け、3年後に「やっぱり非課税事業者になりたい」と申請することで、益税を得る、というスキームなのでございます。
簡単に言うと、多額の消費税還付が見込める設備投資時期に敢えて課税事業者になっておき多額の消費税還付を受け、今度は益税が欲しいから3年後に非課税事業者に舞い戻る、という感じですかね。
太陽光の消費税還付のスキームの話になり、ちょっと脱線してしまいましたが、上述の点を十分理解しておくと、インボイス制度におけるFIT太陽光への影響についても理解が深まるかと思います。
で、インボイス制度におけるFIT太陽光への影響については、我々発電家視点のみならず、我々から電気を買っている電力会社の視点が入ってきます。
もうちょっと言うと、上述したA、非課税事業者で益税を得ている発電家と電力会社の関係を一体どーするのか?という感じでしょうかね。
ちょっと長くなりましたのでいったん切ります。次回はよいよ本題に切り込んで書いてみたいと思います。
消費税をしっかり押さえて、引き続きガンガン行っちゃいましょう〜!
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※編集後記※
ってか、消費税ってホント複雑ですよね。。。仮に消費税が廃止されれば、金銭的なお話よりも事務処理手続き的なお話の方が大きいのではないでしょうか。消費税が無くなれば当然ながら企業も個人も消費税に関する一切のルールが無くなります。どんだけ事務負担減るんじゃいーって感じですよねぇ。うん、やっぱり消費税は廃止の方向で行きましょう〜
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