<個人的な評価:10点中7点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
すごくシュールな作品を観た。
子供向けホラーかと思って、何も考えずに気軽に観始めたんだが...
これは大人向けかもしれない笑。色んな意味でシュールだが面白かった。
『世にも奇妙な物語』や『Black Mirror』のストップモーション・アニメーション版だ。
だが、A House is just a collection of Bricks. というテーマがちゃんとある。
オバニズム形式で、3つの異なる主人公、異なるストーリーからなる。共通点は、家。
そしてみんな、その家に囚われてる。
そこまで怖くないが、ホラー/グロ/心理系などの要素があり、始終、不穏で不気味だ。
生き物の欲や本質なども描いているのかもしれない。本当に大切なものは何か...
I – And heard within, a lie is spun
主人公は人間。父、母、主人公、赤ちゃんの妹の4人で、慎ましく暮らしていた。一家は貧しいが、小さいながらもアットホームな家があった。しかし、ある日、とある建築家に選ばれて、豪邸に引っ越す事になった。
そこから、世にも奇妙な物語が始まる......といった話。
両親は欲にやられただけなのか、それとも、建築家の呪いか魔術かでやられたのか。
その両方だろうな。貧しさゆえに、物品欲や金銭欲がうまれるのは当たり前。その欲を、悪魔の建築家に利用されたのだろう。両親は家具になり、燃えてしまった。
心を無くした人間は家具と同じだ。
主人公&妹は、逃げる事に成功したが、孤児になってしまった。
バッドエンドだが、主人公&妹は生きているから絶望エンドではない。
主人公は人間にとって大切なのは何か、もうわかったであろう。
II – Then lost is truth that can't be won
主人公は、人間のような生活をしているネズミ。どうにか家を売ろうと奮闘していた。
常に電話相手がいるが、恋人のようだが、そもそも本当に恋人なのか?1人で喋ってるだけじゃないのか?と思ったけど... 相手はちゃんといたようだ。しかし、ネズミ主人公の一方的なストーカーだったけどね。
売りに出そうとしている家は、実はとんでもない家で、既に蟲が大量に住み着いていた。どんなに蟲を除去しようとしても沸いてでてくる。しかし、そんな家に、奇妙な客が二匹。この家に興味があるというが、買う様子はない???なんだかんだしているうちに、その家に住み着いた、超不気味な客2匹。
ネズミなのか?なにかの化け物なのか?奇妙な客は、なんと家族を大量に連れてきた笑。全員、不気味すぎる。そのうち主人公も一緒にすむ事になって.........
いつしか、みんな人間のふりをやめて、野性の姿になっていった。主人公は、ネズミに戻った。これもハッピーエンドなのか、バッドエンドなのかわからないが、不気味なエンディングなのは確かだろう。
III – Listen again and seek the sun
3つのストーリーの中で、唯一、ハッピーエンドとしっかり言えるものだと思う。
今回の主人公は猫。彼女も、また家に囚われていた。水没しかけている家に。
どんどん住人が出ていくのに、客観的に物ごとを見る事ができずに、家に囚われて、残った住人(友人)からも家賃を取ろうとするヒステリー気味な主人公。
ついに残った二人の友人も家から離れていった...
最後に彼女は家が飛べる事を知って、その土地から移動した。
最後はチートか。家が飛べなかったら、彼女はそのまま家と共に水没したんだろうか。
この作品のテーマは、A House is just a collection of Bricks but not a Home.
House と Home は確かに違う。
House は、物理的な意味での家ではあるが、Home は、愛する人や、自分が落ち着ける場所や、そういう意味もあるし。
家に囚われてばかりで本当に大切なもの、自分の本質や家族や友人を見失ってはいけないよという教訓があるアニメだった。かなりシュールだが面白かった。
エンディングの曲がけっこう良かったので、3回ぐらい聴いた。