『CURE (1997)』
<個人的な評価:10点中6点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
1997年の古い日本の映画。
連続猟奇殺人事件を追及する刑事と、事件に関わる謎の男を描いたサイコ・サスペンス・スリラー作品。
監督と脚本は黒沢清。
怖いというより、不気味で、一度観ただけでは、よくわからない映画かもしれない。
(私の日本語力が足りないだけかもしれないが...英語字幕もないので、そのまま日本語で観た)
前科もない普通の善良な人を怪奇殺人鬼にする「催眠」という興味深い映画ではあったが、個人的に、元凶の「催眠」の部分をもっと掘り下げてほしかったと感じる。そして最後は、やはり救いがなかったか。
主人公が、次の「伝道師」になっておしまい。それにしても、最後のファミレスのシーンは、不気味だ。
人間はだれしも、心に闇がある。私も多少はあると思う。自覚しているものと、気づかないもの。両方あるかもしれない。催眠で、その部分を引き出して、人間を怪奇殺人にする...
うーん。リアルでは、ありえなさそうな展開だけど、なくもないとは言い切れない。
それは、科学的に説明できる催眠術なのか、それとも呪いなのか...この映画の中でも、わからなかった。
主人公の刑事は高部という男。最初は、普通の真面目な刑事にみえたが、後半から、ちょっとおかしい行動が目立つようになり、最後は............自らの意思で、伝道師になったかのように見えた。記憶がない伝道師ではなく、記憶も意思もある伝道師に。
真面目な人ほど、心に闇を抱えやすいのかもしれない。
我慢強い人の方が、闇があるのかもしれない。
高部は、精神病の妻の事を気にかけていて、良い夫にみえたが、内心は、その妻が重荷だった。
もう一人の重要人物は、間宮邦彦。記憶障害の男。
はっきりいって、言動や行動が、個人的にウザい笑。コミュニケーションが全くできないし、精神病も色々あるけど、このタイプは、本当に厄介で、関わりたくないね。
殴りたくなるような衝動にかられる。もし私が催眠をかけられて、闇を引き出したら、たぶん、真っ先に殺ってしまうのは、自分の家族や友達ではなく、間宮邦彦になるだろう笑。
精神病で記憶障害とわかっていても、個人的に、我慢ができないキャラだ。
(私は短気な面があるので、医者にはなれないし、特に精神科とかは絶対に無理な職業だなとつくづく思う。)
ただ、この映画、彼が中心人物なんだから、もっと掘り下げてほしかったな。
一応、彼が過去に何をしてたかわかったけど(催眠を研究してたらしい)。
でも、もっと掘り下げてほしかった。
主人公の友人である佐久間という精神科医は、巻き込まれて可哀想だなと感じた。
一番、まともそうだったのに残念だ。最後は、自殺してしまったのかん。
でも、主人公の高部に、殺された可能性もあるような.......
個人的に不気味だなと思ったのは、後半の部分で、高部と佐久間が話してて、部屋に電気がついて、壁をみたら、大きなXが書かれてるのが見えた場面。
後半は、場面があちこち飛んだりしていたな。あれも記憶障害の演出の一つなんだろうか。
もう一つ気になったけど、よくわからなかったのが地震。
この地震は、間宮が発しているのだろうか?
でも、高部の妻が、発しているようにも見えるけど。
うーん。高部の妻も、重要なカギを握っているように見えたんだけどな。
最後は、彼女も犠牲者になってしまったようだけど。
女医が公園の男子トイレで、怪奇殺人を行っているちょうどその時に、女子トイレ側に入ったのって、高部の妻にみえた。たまたま?偶然?それとも人違い???
もしかして、高部の妻も、伝道師の1人とまではいかなくても、何か、催眠に関係しているのでは?
ただの精神病を患わっている妻というだけなのか?少し疑問が残った。
以上、感想でした。