みんな、どうだろう？？

毎年夏になると小学校4年の時の水泳大会を思い出す。

大抵の陸でのスポーツをそこそここなしていた私は
なぜか水泳大会に出場させられることが決まっていた。　

校内の大会ではなく地区のちょっと大きい大会。

先生は校内で誰もエントリーしていない
「50mバタフライ」に私を出場させようと決めていた。

水泳は特に得意というわけではなく、
バタフライに至っては「どうやってるんだ？」
という程度。

出場選手が決まって特訓が始まった。

全員で20人ほどだったか、
夏休みのプール開放前の朝8時から厳しい練習。

みんなすごいスピードで泳いでいる中、
私だけがやり方がわからないバタフライ風の動き。

両腕がなかなか水上に上がらない。
そのためバタフライ風の動きをすると、
なんと後ろに進むんですね！

どうやっているのかがわからないから、
当然キックの方に気は回らず奇妙な動き。

体力だけが奪われていく厳しい泳法。

飛び込んだ後、がんばればがんばるほど
徐々にスタート地点に戻っていくミラクル・・・

つらかったですね、10歳の小学生には。

希望していないのになぜやらなければいけないのか、
やってもできないのになぜ大会に出場するのか、
何度も泣きましたね。

先生もバタフライができなかったらしく、
やって見せることは無かったし、技術的な指導も皆無。
ただただ「根性を出せ！」

結局大会に出場。
飛び込んだ後少しずつ後ろに進む前衛的な泳法を披露し、
疲れきって立ってしまう。
そしてプールの底を蹴って再び泳ぎだす・・・を繰り返し、
長い長い時間をかけてゴール。

50mバタフライは6人エントリーで1人棄権。
結局、大会規定上5位入賞。

後日学校の全校集会で表彰されるときの恥ずかしさと言ったら。
校長先生は順位だけでなくタイムを大声で・・・

よく不良への道に進まなかったなと思いますよ。

あのときの先生の「根性を出せ！」のみの指導。

私は50mバタフライで根性がついたとは思っていない。

あなたのような人間にならないようにしている。