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塩分摂取量と早死には関係があった ただし減らしてもリスクは下がらず

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塩分は過剰摂取に限らず、わずかでも摂取量が増えるほど早期死亡リスクも上昇し、ナトリウム1グラム(塩分換算で約2.54グラム)増でリスクは12%増になる――米ハーバード大学公衆衛生大学院のナンシー・クック博士とジョンズ・ホプキンス大学のローレンス・アペル博士らによる研究発表だ。

両博士は塩分の過剰摂取の危険性は十分に認識されているが、量の多寡にかかわらず、塩分摂取量と疾患や早期死亡リスクの関係を調査した研究がほとんどないことから、今回の研究を実施した。

研究では、生活習慣が血圧に与える影響を、高血圧や心疾患の既往歴がない健康な中高年を対象に、長期間追跡調査した米国の「Trials of Hypertension Prevention(TOHP)I(1987〜1990)」と「TOHP II(1990〜1995)」のデータから、尿中ナトリウム量と平均ナトリウム摂取量が死亡リスクに与える影響を分析し、さらに両試験の参加者3156人を3年間追加調査している。

その結果、1日のナトリウム摂取量が2.3グラム未満(塩分換算約5.75グラム)の人と比べ、3.6グラム以上(塩分換算約9.1グラム)の人は死亡リスクが25%、4.8グラム以上(塩分換算約12.2グラム)の人は32%上昇していることがわかった。

これを塩分量ごとに死亡リスクに置き換えると、ナトリウム1グラム増でリスク12%増という数値になるという。

ただし、過剰摂取者の減塩、例えば3.6グラム以上摂取している人が、2.3グラム未満に減らした場合、死亡リスクが低下したといった有意なデータは得られず、減塩によるリスク低下の効果は可能性があるものの、検証の余地があるとしている。

クック博士は今回の研究から因果関係までは判断できないものの、「塩分摂取量と死亡リスクには関係があり、摂取量が最少であれば早期死亡リスクも最少となる」とコメント。

さらに、論文査読者からは「極端な低ナトリウム、低塩分が有効かはさらに比較試験が必要」との意見が出されている。




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