2017年07月05日
ヨガの呼吸法で快眠を!眠れない、不眠かも…に即効効果 片鼻呼吸法
気持ちがざわついて眠れない時に、日常のちょっとした習慣や行動でその状態が改善できるのをご存知だろうか。
その方法とは片鼻呼吸法(ナーディー・シュッディー)だ。この呼吸法はヨガと密接に関係しており、基本的な呼吸方法の一つとして取り入れられている。
今回は呼吸の基本である鼻呼吸の仕組みから、片鼻呼吸法のやり方や取り入れる利点について紹介していく。
□意外と知られていない鼻呼吸の仕組み 鼻の穴は同時に呼吸していなかった!
片鼻呼吸法について説明をする前に、私たちが普段行っている鼻呼吸の仕組みについて簡単に説明をしていく。
皆さんは左右の鼻の穴が同時に呼吸をしていないことをご存知だろうか。中には初めて聞いた方もいらっしゃるだろう。ぜひこの文章を読みながら確認をしていただきたい。
□1〜3時間おきに呼吸する鼻が左右で変わる
方法は簡単である。口をしっかりと閉じていただき、親指を右鼻、左鼻の下にそれぞれ5秒ほど置くだけだ。どちらか片方の鼻だけから風を感じたのではないだろうか。
この現象は鼻サイクル(ネーザルサイクル)と呼ばれている。鼻は片方ずつ呼吸をしており、1〜3時間ぐらいの周期で呼吸できる側が変わるのだ。これは鼻の生理的現象として、左右交代で鼻が閉じる鼻閉(ビヘイ)という状態が起きていることによる。
□自律神経を調整する働きもある片鼻呼吸法とは?
鼻呼吸の仕組みである鼻サイクルを理解していただいたところで、片鼻呼吸法について説明をしていく。片鼻呼吸法を一言で言うと「意識的に片方の鼻で呼吸を行うこと」だ。
鼻呼吸によって脳を活性化することが可能となる。片方ずつ鼻を押さえることで右脳左脳を交互に刺激をすることができるようになり、その影響で交感神経のコントロールが可能になると言われている(※2)。
□交感神経のコントロールも可能に 片鼻呼吸法のやり方
1.楽な姿勢で座り、左右のバランスをとり中心軸を探す
背筋を伸ばし、軽くアゴを引く
2.右手の手のひらを広げ、人差し指と中指を曲げる
親指を右の鼻に添え、薬指と小指を左の鼻に添える
3.左手は、親指と人差し指で輪を作り、残りの指は伸ばす
4.まず右手の親指で右の鼻を塞ぎ、左の鼻で息を吐ききる
5.そのまま、左の鼻で息を吸う
薬指と小指で左の鼻を塞ぎ、右の鼻で息を吐く
6.そのまま、右の鼻で息を吸う
右手の親指で右の鼻を塞ぎ、左の鼻で息を吐く
5と6を繰り返す
ヨガで行われる呼吸は腹式呼吸で行われる。この呼吸では空気の移動によって横隔膜が上下に動く。横隔膜には自律神経が密集していることから、この呼吸を継続することで副交感神経が優位な状態になり、リラックスした気持ちになれるのだ。
今回は、鼻呼吸の仕組みと片鼻呼吸法について紹介をした。特に片鼻呼吸法では脳の自律神経と横隔膜の自律神経に刺激を与えられることから、睡眠に不安を抱える方だけでなくとも、ぜひ一度は試してみてほしい。