2016年01月20日
「アルジャーノンに花束を・まごころを君に」クリフロバートソン、ダニエルキイス
ダニエルキイスの小説「アルジャーノンに花束を」は、あまりにも有名だがこの原作を映画化した1968年の映画
「まごころを君に」は、公開当時日本ではあまり知られていなかった。ダニエルキイスが日本では知られておらず
このクリフロバートソン主演の映画は、ロバートソンがアカデミー賞を取ったにも関わらずその後も注目される
ことはなかったのである。その後ダニエルキイスが多重人格を描いたビリーミリガンで日本でも人気が出ると
「アルジャーノンに花束を」も人気を集めるようになり、ユースケサンタマリアや山ピー主演でドラマ化されるようになった。
本家アメリカで映画化されたこの作品の質を左右したのは、チャーリー役のクリフロバートソンの演技の凄さである。
30過ぎのパン屋で働いていたチャーリーは、夜学に通っていたが自分の名前さえ書くこともできなかった。
チャーリーは、精神遅滞のせいで思考力が弱くパン屋でもバカにされていた。しかしチャーリーの学習意欲は高く
なんとか頭がよくなりたいと思っていたので、女教師のアリス(クレアブルーム)はチャーリーの願いを叶えようと
ストラウス教授のクリニックへ連れていった。教授は、ねずみの実験で知能を向上させることに成功していて
人間でも試すべく被験者を探していた。教授はチャーリーをテストしようと、紙の迷路を鉛筆でなぞるように命じた。
ねずみのアルジャーノンを迷路箱に入れて同時にゴールを目指すのだ。チャーリーは奮闘するが結果は
アルの完勝だった。この結果を見てチャーリーで実験することを渋る教授だったが、アリスの熱意でチャーリーは
手術を受けることなる。手術は無事終わったが、相変わらずチャーリーは迷路競争でアルに負けていた。
手術は失敗かにおもえたが、知能向上にはタイムラグがあった。チャーリーが不平不満や怒りといった感情を
現すようになってきてから急速に知能が向上し、哲学書や憲法、高等数学やコンピュータ理論まで学習するように
なったのだ。パン屋でイースト菌まみれになってからかわれていたチャーリーだったがいとも簡単にパンの焼き方を
覚えバカにしてた同僚たちを驚かせる。アリスに対しても恋愛感情を抱きいきなり抱きついてアリスを困惑させる。
しかし、チャーリーの高い能力や無垢さにアリスは惹かれていく。教授の実験の協力者としても認められ順風満帆
かに思えたのだが、ある日アルの変化にチャーリーが気づき・・・・
今でこそこの原作も知られるようになっているが、始めてテレビ放映されたころは予備知識なしで見たので
かなりの衝撃を受けたことを覚えている。パン屋のいじめなどは、日本のブラック企業では日常茶飯事ではないのか。
いい年してこのおっさん達の方がチャーリーよりバカだと思う。
監督のラルフネルソンは、スプリットスクリーンやスローモーションを多用した演出で成功していると思うが
今の時代の映画になれた観客はやや退屈するかも知れない。ラストのチャーリーの表情は怖く悲しい。
それにしてもクリフロバートソンの精神遅滞のときの表情やしぐさと覚醒してからの凛々しく知的な表情の使い分け
の演技には驚く。この映画のケースはしかし特殊なものではなく、高齢化や認知症の時代には多くの示唆を含んでいる
のである。シタールを使ったラビシャンカールの音楽も印象的だ。
「まごころを君に」は、公開当時日本ではあまり知られていなかった。ダニエルキイスが日本では知られておらず
このクリフロバートソン主演の映画は、ロバートソンがアカデミー賞を取ったにも関わらずその後も注目される
ことはなかったのである。その後ダニエルキイスが多重人格を描いたビリーミリガンで日本でも人気が出ると
「アルジャーノンに花束を」も人気を集めるようになり、ユースケサンタマリアや山ピー主演でドラマ化されるようになった。
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本家アメリカで映画化されたこの作品の質を左右したのは、チャーリー役のクリフロバートソンの演技の凄さである。
30過ぎのパン屋で働いていたチャーリーは、夜学に通っていたが自分の名前さえ書くこともできなかった。
チャーリーは、精神遅滞のせいで思考力が弱くパン屋でもバカにされていた。しかしチャーリーの学習意欲は高く
なんとか頭がよくなりたいと思っていたので、女教師のアリス(クレアブルーム)はチャーリーの願いを叶えようと
ストラウス教授のクリニックへ連れていった。教授は、ねずみの実験で知能を向上させることに成功していて
人間でも試すべく被験者を探していた。教授はチャーリーをテストしようと、紙の迷路を鉛筆でなぞるように命じた。
ねずみのアルジャーノンを迷路箱に入れて同時にゴールを目指すのだ。チャーリーは奮闘するが結果は
アルの完勝だった。この結果を見てチャーリーで実験することを渋る教授だったが、アリスの熱意でチャーリーは
手術を受けることなる。手術は無事終わったが、相変わらずチャーリーは迷路競争でアルに負けていた。
手術は失敗かにおもえたが、知能向上にはタイムラグがあった。チャーリーが不平不満や怒りといった感情を
現すようになってきてから急速に知能が向上し、哲学書や憲法、高等数学やコンピュータ理論まで学習するように
なったのだ。パン屋でイースト菌まみれになってからかわれていたチャーリーだったがいとも簡単にパンの焼き方を
覚えバカにしてた同僚たちを驚かせる。アリスに対しても恋愛感情を抱きいきなり抱きついてアリスを困惑させる。
しかし、チャーリーの高い能力や無垢さにアリスは惹かれていく。教授の実験の協力者としても認められ順風満帆
かに思えたのだが、ある日アルの変化にチャーリーが気づき・・・・
今でこそこの原作も知られるようになっているが、始めてテレビ放映されたころは予備知識なしで見たので
かなりの衝撃を受けたことを覚えている。パン屋のいじめなどは、日本のブラック企業では日常茶飯事ではないのか。
いい年してこのおっさん達の方がチャーリーよりバカだと思う。
監督のラルフネルソンは、スプリットスクリーンやスローモーションを多用した演出で成功していると思うが
今の時代の映画になれた観客はやや退屈するかも知れない。ラストのチャーリーの表情は怖く悲しい。
それにしてもクリフロバートソンの精神遅滞のときの表情やしぐさと覚醒してからの凛々しく知的な表情の使い分け
の演技には驚く。この映画のケースはしかし特殊なものではなく、高齢化や認知症の時代には多くの示唆を含んでいる
のである。シタールを使ったラビシャンカールの音楽も印象的だ。
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